【強固な柱】
クロワデュノールは世代クラシックの柱となるスケールと資質の持ち主。母は海外G2・1勝、英
オークス2着・愛
オークス2着。半姉
アースライズは
フラワーC優勝。11番仔の本馬は、父
キタサンブラックの
シルエットを色濃く受け継ぐ、スラリとして筋肉質な艶のある青鹿毛。骨格に似合う筋肉が付き切っていない状態でも、坂路やCWを問わず、どのコースでも馬なりで好数値が出せる。初陣のパドックは時折チャカつき気味、1000m通過は61秒3のスローで展開。しかし後半5F目から流れは一変。11秒9にペースアップ、続く6Fは11秒5、上がり3Fは11秒3-11秒1-11秒5(33秒9)。11秒台の強靭なラップを5連続ほど並べてみせた。加えて、1分46秒7という新馬戦の走破タイムは、東京9Fの2歳・1800m新馬戦では歴代2位と出色。依然幼さは残すものの、CWコースで折り合いや我慢を学習、ひと夏を越え着実に肉体も伸び脚も進化している。
第一本線は
レッドキングリーの瞬発力。母の兄は
BCターフ優勝、半兄
レッドレオンは
日経新春杯2着。他にも3・4勝の兄姉が各一頭いて血統図は良質。スタートセンスは抜群、二番手で折り合うまで少し頭を振ったが、大逃げ馬を残り2F標識手前で捕らえ、ラスト3Fを推定11秒3-11秒1-11秒0(33秒4)で楽々パンチアウト。エネルギーと覇気に対抗票を投じたい。
一瞬の脚と血統力なら
サトノシャイニングも負けていない。父は
キズナ、母は亜4勝(G1・G2各1勝)という配合通り、ガッチリと肉厚な中距離型。新馬戦は1000m通過・65秒0の超スロー、仕掛け遅れのないよう油断なく先団を追撃。上がり3Fのレースラップは11秒8-11秒1-11秒3(34秒2)、対する自身のソレは33秒7。ラスト2Fは推定10秒台を2連発――この上がりラップに将来の重賞像が垣間見える。
経験値なら
ファイアンクランツ。札幌9F新馬はソツなく好位3番手につけ4角先頭、上がり3F・推定12秒0-11秒7-11秒1(34秒8)という快ラップを洋芝で計測。
札幌2歳Sは重馬場条件下、1000m通過・61秒0というタフな流れを体験、根気よく大外から3着に押し上げてきた。まだフォームにムラがあり幼さも垣間見えるが、実戦では我慢強く食らいついていく。
デルアヴァーの
パワーも侮れない。母はエンプレス杯・名古屋グランプリを連覇、母の兄
アウォーディーや母の弟
ラニなど配合はダート系。ただ
フランケル産駒にしては四肢も背中も長く、気性もおっとり。体重以上に大きく見せ、デビュー戦は前半1000m・62秒6というスローを後方馬群で悠々。勝負どころの3分3厘から猛然と進発、推定11秒台の加速ラップを3F並べ1馬身半差に切って捨てた。