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ダイワメジャー晩年の大傑作】桜は満開、
アスコリピチェーノの気力体力も同時に満開。デビュー戦は2歳6月の東京・芝7F、上がり33秒3で一閃。続く
新潟2歳Sは道中一度だけ
バランスを崩しそうになったものの、すぐにフォームを立て直しゴールが近づくにつれス
トライドは膨らみ、上がり33秒3で楽々馬群を割った。阪神JFでは体の張りと艶がさらに増し、
ダイワメジャー産駒ながら柔らかみもあり後肢の踏み込みも深い。腰に力がつき発馬もスムーズ、1000m通過・58秒2という
桜花賞に匹敵するペースを経験、
コラソンビートを競り落とし急追する
ステレンボッシュをもうひと伸びし、メンバー中第二位の上がり33秒7でクビ差抑え込んだ。テンよし中よし終いよし。1分32秒6は、2歳レコードに0秒3差、阪神JF史上No.1、記録も文句なし。入厩前に軽い熱発は発生したが、栗東入りし3週間前から調教の本数は6本、追い切りの強度も前走時と同じかそれ以上。木曜日計測の体重は482(+14)kg、さらに筋肉はマシマシ。自信と体力が備わった今なら多少馬場が渋っても心身は萎えない。
阪神JF2着の
ステレンボッシュとの再対決が濃厚。二走前の
赤松賞・1分33秒8は、ペースは異なるものの同じ東京マイルで行われた
アルテミスSや
サウジアラビアRCと数値は互角。ただ阪神JFは4戦目。微妙な疲れが残りクビ差しが若干細く映り、最速の上がりは駆使したものの少しでもロスの少ないインへと誘導せざるをえず、ゴール寸前加速が鈍ってしまった。3カ月間のリフレッシュ期間を設け首や四肢の張りは充実、体を起こし前進気勢が表に出てきた。洋芝の札幌を11秒台の加速ラップで新馬勝ちしており馬場が悪化すれば逆転の単まで見込める。
割って入れば
チェルヴィニア。新馬戦から
アルテミスSは480(+10)kgに筋肉増量、耳袋などの装備なしでも普通に歩けるようになった。1000m通過は60秒0のスロー、直線入り口前がゴチャついたが、2F標識すぎ外に進路を見つけ、上がり3F推定33秒3-1F・10秒7というダイナ
ミックな加速で1.3/4馬身にグイと抜け出しマイルの流れをマスター。父は
ハービンジャー、母は
オークス2着馬という中距離型、春は二冠も視野に入れ5か月余のぶっつけは予定通り。ルメールJリタイアは確かに痛いが、ムルザバエフJとあれば十分補える。大外枠も却って腹を括れるかもしれない。
クイーンCを1分33秒1、上がり33秒4で大外一気を決めた
クイーンズウォークも、体型および走法は中距離寄り。ただ馬体の精度は確実にアップ、伸びもシャープさを増した。
パワー馬場も歓迎、川田Jの操縦ももちろん見もの。
チューリップ賞は、
スウィープフィートの切れ者でならした祖
母スイープトウショウ譲りの爆発力と、これぞ
武豊Jならではの名人芸を披露。稍重で1分33秒1も出色、末脚勝負に徹し前走をなぞれば自然に勝ち負けが見える。連穴は
ライトバックゝ、逆転ホームランが入ったぁ。坂井瑠Jの大胆なインあるいは大外強襲を一考。