【プチ・ディープインパクト】ジュンヴァンケットの才能と瞬発力圧巻。半兄ピクシーナイト(父モーリス)はGIスプリンター、フェーングロッテン(父ブラックタイド)はラジオNIKKEI賞勝ち。父がキズナにかわり中型サイズのマイラーが誕生。デビューは遅くなったが友道厩舎はCWや坂路、芝コースやポリコースも交え入念で仕上げはハードかつ丹念。

　初陣は経験馬相手に発馬はモッサリ。馬込みめがけて突撃して行きそうな若さも見せたが、3Fすぎ前進気勢はおさまりスローペースにも対応。直線は定番の上り勝負、レースラップは11秒4-11秒1-11秒6(34秒1)と高速。対する自身の上りは33秒4。

　ピッチ走法ながら次元が違う加速力で2着に5馬身差のブッチギリを演じた。小型のディープインパクトをみているようだったなぁ…。なんて、ナリは小さいが度胸とポテンシャルはGI級、キャリア二戦目でアッサリ重賞制覇も十分。

　同厩舎のシヴァースとの差し比べが本線。母の姉兄はともにGI馬、母ヴィブロスも秋華賞・ドバイターフを力でもぎ取った。母も含めこちらもやや晩成系だが、京都マイルを上り33秒8でイン強襲を決め、キャリア二戦目できさらぎ賞はハナ差3着。1分46秒8という走破タイムは、きさらぎ賞のレースレコードと優秀だ。調教内容も漸次強化、体型や前走の脚色を見るとマイル短縮も加点材料になる。

　ディスペランツァもほぼ能力は互角。半兄ファントムシーフは皐月賞3着、神戸新聞杯3着。父がハービンジャーからルーラーシップに代わりマイラーへとチェンジ。前走時計・1分33秒4は、同日の古馬2勝クラスより0秒1速く、上り33秒1は出色。鞍上には先週の土日のマイル重賞・阪神牝馬Sと桜花賞をかっさらったモレイラJを配してきた。

　中山からの中一週という強行軍になるが、ケイケイの1分33秒7という記録も古馬2勝クラスと互角。チャンネルトンネルも、スプリングSは1Fが長く0秒7差の4着に伸びあぐねたが、マイルのジュニアCに1分32秒9という高速2着があり、身体は張りフットワークも力強い。オフトレイルは直線勝負の戦法に転じ、こぶし賞を鮮やかな強襲劇を決めた。まだ随所に緩者あるがワールズエンドは弾むようなフットワークが目を引く好素材。

　この時期になるとたとえ世代限定のGIIIといっても上がり馬タイプが勝つことは容易ではなく、過去10年の勝ち馬はすべて前走オープン組、しかもオープン特別から来て勝ったのはヤングマンパワーだけで、残りの9頭は重賞組だ。

　重賞勝ちの中でも前走GI組は[4-2-0-5]とさすがの強さを見せているが、今年のGI組は朝日杯FS5着のアスクワンタイムしかおらず、さすがに重いシルシは打てない。重賞全体に目を向けるとスプリングS4着の○チャンネルトンネルときさらぎ賞3着の◎シヴァースの2択という感じで、この比較は難しいので馬券上の扱いは平等とし、馬単のフォーメーションでいく。

　▲以下は今年のメンバー構成だと条件戦組も採用せざるをえない。安定味に優れる▲ポッドテオなどをピックアップした。

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【上位拮抗】前走は最後の最後で交わされたが、決め手勝負の中先行して僅差の競馬に粘った5シヴァース。ここは力が入る。3ディスペランツァは追い出してからの反応が鋭く。阪神コースでは2戦2勝。その中でも外回りマイルがベスト。13ジュンヴァンケットは初戦の内容がピカイチ。2戦目いきなり重賞が楽ではないが、ここをアッサリなら伝説が始まる。

※4/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神芝1600mで行われる3歳馬限定のGIII戦。本命視しているのは、ディスペランツァです。重賞でも終いの脚をいかして見せ場のあるレースができている子。前走の1勝クラスのレースでは、はじめてのマイル戦にもうまく対応して終い最速の脚で上がり快勝。決め手の爆発力はここでは上位。マイル2戦目で流れの慣れが見込めますし、引き続き良さが生きる舞台設定もいいので期待します。

※4/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ヴィブロスの仔シヴァースはセンス抜群。超スローの初戦から一転して好タイム決着のきさらぎ賞でタイム差なしの3着に奮闘。ここも楽しみ。ピクシーナイトの下、ジュンヴァンケットも素質馬。回転の速い脚さばきが目を引く。レースを覚えて連勝のケイケイ。豊富なキャリアを生かす。オフトレイルも僅差で続く。

※4/7時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　臨戦過程が明暗を分けそう。「前走の条件が重賞以外だった馬」は2018年以降[0-3-4-58]と勝ち切れていません。なお、3着以内となった7頭は、いずれも前走との間隔が中8週以内、かつ前走の着順が1着でした。

　また「出走数が2戦以内の馬」は2018年以降[0-0-0-10]、「出走数が7戦以上の馬」は2018年以降[0-1-0-17]。キャリアが浅過ぎる馬や豊富過ぎる馬は、過信禁物と見るべきでしょう。

　今年のメンバー構成なら、オフトレイル・チャンネルトンネル・ディスペランツァあたりが楽しみ。前走のスプリングSで4着に健闘したチャンネルトンネルは、特に高く評価して良いと思います。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　かつてオグリキャップが勝ったペガサスSの流れを汲む3歳重賞で、18年からNHKマイルCのトライアルとして施行時期が変更された。近年の勝ち馬からはミッキーアイル、レインボーライン、ペルシアンナイト、タワーオブロンドン、ダノンスコーピオンなど、負けた馬からもインディチャンプ、ダノンスマッシュ、ピクシーナイトなどGI馬が続出している。

1.前走上がりで過信は禁物

　過去10回で、前走の上がりが1位だった馬は[0-2-2-27]と勝ち切れていない。また、上がり2位だった馬も[0-3-2-18]で勝ち切れていない。直線が長いコースで行われるので上がり上位の馬を狙いたくなるものだが、前走上がりが1・2位だった馬の1着の信頼度はあまり高くない。

2.前走重賞組が中心

　過去10回で、前走が重賞だった馬は[9-5-3-31]で複勝率は35.4％に上る。一方、前走が1勝クラスだった馬は[0-3-4-59]で複勝率は10.6％。施行時期変更後の勝ち馬6頭は、いずれも前走が重賞だった。

3.間隔が詰まっていると苦戦

　過去10回で、中3週以内で出走した馬は[0-2-2-46]で複勝率8.0％しかない。対して、中4-8週の馬は[6-5-6-45]で複勝率27.4％、中9週以上だった馬は[4-3-2-24]で複勝率27.3％。昨年の勝ち馬オオバンブルマイも中17週の休み明けだった。

　シヴァースは秋華賞とドバイターフを勝ったヴィブロスの仔で、新馬戦を勝って臨んだきさらぎ賞で、差し有利の馬場で先行して3着。非常に強い内容だった。このメンバーなら力上位で、重賞初制覇が期待される。

　アスクワンタイムは未勝利、小倉2歳Sと連勝後は10着、15着と振るわないが、間隔をとって立て直されたことによる巻き返しを期待したい。

　その他、間隔は短めだが重賞からの臨戦となるタイキヴァンクール、チャンネルトンネル、既走馬相手の未勝利を快勝したジュンヴァンケット、堅実に走るオフトレイル、ホープフルS9着からマイルへ短縮して巻き返したディスペランツァなども好走圏内。

【素質通用】好メンバーとなった今年のアーリントンC。本命は01ポッドテオで、近3走の内容はいずれも高く評価できるものだ。相手が揃ったのもあって、意外に人気がなさそうなのも魅力的。稽古でもいい動きをみせている。相手は、05シヴァースと07チャンネルトンネルの2頭を上位に評価する。◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負したい。

【小波乱】ディスペランツァは対応力十分。距離短縮でトップオブザロックが踏ん張る。センスがいいシヴァースも圏内。

GIIIアーリントンC。3歳芝1600m戦。まずは同距離コース98出ている◎ディスペランツァ。相手には初戦同距離コース87○ジュンヴァンケット。2戦目に103出ている▲シヴァース。同距離トップ並び98☆チャンネルトンネル。

デビュー戦で圧勝した13ジュンヴァンケットを推す。潜在能力は高く重賞でも通用する。次位は5シヴァースで実績は上位で成長力は十分。▲は3ディスペランツァで他力本願だが差はない。