【ベクトルの角度は右上】
ミッキーゴージャスのベクトルはさらに上向き。
母ミッキークイーンは
オークス、
秋華賞の二冠馬。デビューは明け3歳2月の小倉の未勝利戦、経験馬相手に四角先頭策から後続を0秒8突き放した。4月には中山に遠征、1勝クラスの勝ち星も、将来を照らす数値を内包していた。ただ
オークスの輪の中に入ると、馬体は華奢、明らかに完成途上(14着)。再出発を期した自己条件の
西海賞は強引な競馬で末を甘くしてしまったが、鞍上に川田Jを得て二走前の
夕月特別はスローの決め手勝負にも冷静に対応。続く
修学院Sも稍重条件下・1000m通過59秒8というタフなミドルラップを漸次追走。勝負どころで手綱をしごいたが、直線レースの上がりを0秒6上回る伸び脚を使い、追い出してからのフォームにブレが少なくなった。成長の度合いは中間の調教タイムの進化からも読み取れ、小倉10Fの走りも経験済みです。
対抗の
セントカメリアは、前走の
サンタクロースSは1000m通過・58秒6という超ハイペース。仕掛けどころ、脚の使いどころの判断が難しい流れとなったが、33秒8の末脚を繰り出し外一気。従来のジリ脚を払拭する滑らかな加速を手に入れた。
修学院Sは本命馬に0秒4遅れをとったものの、ひと皮むけた今なら差は縮まる。10Fは微妙に長く三番手としたが、
コスタボニータはGIII・
クイーンSは0秒2差の3着、前走の
ディセンバーSは0秒1差の2着。55kgは背負いなれており、オープン実績はメンバー中最上位だろう。
ウインピクシスは
クイーンS2着。平坦を得意としており、マイペースに持ち込めば逃げ切りVまで視界に入る。折り合いや動かし時が難しいが
フラーズダルムは今デキはいい。初コースもまた、考えようによっては新味。
エニシノウタは51kg。小倉にマズマズ良績もあり、京都10Fを1分58秒7で一気差しを決めた平坦巧者。ツボにハマれば一発がある。