【今年も勝っちゃう】
モズカッチャンが直線グングンと加速、ゴール前ラ
イバルたちを圧倒する。
前年3歳は
オークス2着に踏ん張り、
エリザベス女王杯は5番人気で優勝。有力人気馬たちが勝ちに逸るのを見据え、仕掛けをワンテンポ遅らせた結果、追い出しがピタリと「ハマった」。
本年4歳緒戦・牡馬混合のGII・
京都記念は0秒4差、
ドバイシーマクラシックは6着に終わったものの、立て直しをはかり
札幌記念は自己最高の484キロにビルドアップ。15番枠、出遅れ。道中終始外々を振り回され息を入れる場所がなかったが、直線大外からもう一段ギアが上り、最速ラップでアタマ+アタマの3着に猛然と追い上げてきた。
前哨戦に予定していた
府中牝馬Sを熱発のため回避したのは正直痛い。ただ、
札幌記念も4か月半振りの実戦。前回で休み明けの馬体の造り方はシミュレーションできていおり、最終追い切りの動きなら力を出せる。
逆転があれば
ノームコア。
紫苑Sは前半1000m通過は1分0秒1のスロー。後半に速いラップが現れるのは当然だが、残りの1000mのレースラップは11秒9-11秒8-11秒5-11秒5-11秒2(3Fは34秒2)。すべて11秒台のラップで推移し、なおかつ自身の上りは33秒6。中山の急坂を推定10秒台の加速ラップで1分58秒0というレースレコードを叩き出した。1F延長の2200mも、あのラップ構築なら問題はない。
高速で駈けた疲労で、
秋華賞は
スキップしたが、トレセン帰厩後の調教メニューは前走より上といっていいくらい。関西遠征の輸送は、どう影響するかはわからない。ただ、斤量は前回と同じ54キロ。3歳馬がこの
エリザベス女王杯で結果を出しているのは、実は古馬は56キロで勝ち星をあげている馬が意外と少ないからだ。斤量差は差し引きすれば有利に働く。ルメール連続騎乗、ここぶっつけは、実は当初からノーザンFが描いていた図だったりして?
2200mの距離でも、今年の
リスグラシューは怖い。
ヴィクトリアマイルCの上り32秒3という瞬発力が示すように本質はマイラー。しかし
府中牝馬Sは薄皮一枚余裕残しの仕上げ。春シーズンと違って佇まいはゆったり、
府中牝馬Sは5F連続して11秒台をマーク、上り3Fは32秒6を計測。瞬発力と持久力の両方を備えた。5歳秋、狙ったレースはここだ。
レッドジェノヴァは、北海道シリーズで2勝を積み上げ、
京都記念はしぶとく長く末を伸ばし
サトノダイヤモンドに半馬身まで接近。ラスト2Fのレースラップは11秒2-11秒8。課題だった高速ラップ・時計決着もクリアした。二走前、56キロで勝ち鞍もあげた。栗東トレセン入厩も功を奏し、輸送しても牡馬と見間違うほどの486キロの肉厚ボディーを維持している。
カンタービレは、
ローズS快勝に続き、
秋華賞も上り33秒9の脚を使い、ゴール前ぐんぐんと加速。春と違い身体にも一本芯が通ってきた。
牡馬混合のGIIからGIを走ってきた
スマートレイアーは、牝馬限定の2200mなら、ご褒美の一発があっていい。