過去の京阪杯で調教適性で上位独占を決めたのが2008年と2010年。

2008年
1着ウエスタンダンサー/標準多め坂路
2着ファリダット/標準多め併用
3着スプリングソング標準多め併用

2010年
1着スプリングソング/標準多め坂路
2着ケイアイアストン/乗込併用
3着モルトグランデ/標準多め併用

　共通しているのは「坂路で本数多く調教されている馬が勝ち、2着3着には本数多い併用調教馬」という独占傾向です。

　今年は比較的簡単に勝ち馬は決めることができました。
　それが◎ロードカナロアです。

　スピードとパワーを兼備したスプリンターで、坂路での追い切りは文句ありません。今週の重たい馬場で4F51.7-1F12.2秒はスプリンターだからこそ出せる時計。この馬が勝つと想定して馬券を組み立てるのが一番でしょう。

　2着3着に入ってくるのが標準多め併用か標準多め坂路、もしくは併用でしょう。

　桂川Sを併用で1着、坂路単一の前走は8着○ナイアードは今回の併用がベストのタイプ。

　△ワンカラットは標準多め併用で調教適性は文句なく、この距離で復活を期待。

　もう後がないという一杯平均併用に仕上がったのは△ワイルドラズベリー。

　10走前の京洛Sを坂路で本数多く仕上げて勝っている△アーバンストリートはこの上ない条件で調教タイプ。

　△ブラウンワイルドは本数が足りませんが、一杯平均併用なら2009年16番人気3着ヘイローフジのような差しが期待できるかも知れません。

1.ミキノバンジョー
今回：軽目トラック
前回：標準トラック

2.コパノオーシャンズ
今回：一杯平均坂路
前回：標準坂路

3.ロードカナロア
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

4.アウトクラトール
今回：標準坂路
前回：馬ナリ平均坂路

5.キョウワマグナム
今回：標準坂路
前回：標準坂路

6.ナイアード
今回：標準多め併用
前回：標準坂路

7.ワンカラット
今回：標準多め併用
前回：標準坂路主体

8.ワイルドラズベリー
今回：一杯平均併用
前回：標準併用

9.ジョーカプチーノ
今回：一杯平均坂路
前回：一杯平均坂路

10.アーバンストリート
今回：標準多め坂路
前回：標準少め坂路主体

11.グランプリエンゼル
今回：標準坂路
前回：標準坂路

12.アーバニティ
今回：馬ナリ平均トラック
前回：標準多めトラック

13.ケイアイアストン
今回：標準トラック主体
前回：標準トラック

14.ショウナンカザン
今回：標準少めトラック
前回：馬ナリ平均トラック

15.ブラウンワイルド
今回：一杯平均併用
前回：標準多め併用

　先週の京都芝は不思議な馬場で、不良の土曜日でも内が悪くなく、日曜日は馬場が内から乾いて明らかな内伸びだった。今週はGIが行われないので、意図的な馬場造りは行われないと思うが、土曜日は先週の傾向が続く可能性は否定できない。

　本命は叩き2戦目のワンカラット。骨折明けの前走もプラス20キロで、今年3戦の凡走要因が馬体増にある可能性は否定できないが、少なくとも指数的には距離短縮時が絶好の狙い目。1200mの重賞にしてはテンの速い競馬で指数実績を持つ馬が少ないメンバー構成だけに、持久力指向のジョーカプチーノが引っ張る流れならチャンスあり。

　相手本線はそのジョーカプチーノ。当コースのシルクロードSは差す形だったが、その前走・ラピスラズリS(中山1200m)で、淀みないペースの逃げ切りで｢116｣をマークした実績は一枚上の存在。また、初の1200mとなった前走で7着に敗れているワイルドラズベリーにも注意を払いたい。1600mでも折り合いに苦労していた同馬が1200mで3番手を楽に追走できたように、前走の京洛Sはテンの3Fが34.6秒の超スローで参考外。

【上昇一途】ロードカナロアは、1200mは〔4000〕。新馬初戦から、スプリント界の将来を担う大器と睨んではいたが、前走の京洛Sは、休み明けに加え、初の古馬対決。勝ち負けにはなるだろうと思っていたが、正直ギリギリかなの観もあった。しかし、本調子一歩手前の造りでも一気差し。上がり32秒7も強烈なら、18日の栗東坂路・11秒5の調教も桁違い。脚質転換の意味も大きい。新スプリント王へ驀進だ。まずは、ジョーカプチーノとの叩き合い。思えば当該1200mのシルクロードSでは、59キロを背負い、32秒6の末脚を駆使。冬場、坂路調教ができる今なら、まずデキ落ちはない。まともなら一騎打ち。京洛S2着で勝負付けのついたキョウワマグナム。ワンカラット、ワイルドラズベリー、グランプリエンゼルは、変わり身を加味したとしても連下までの評価。

　◎ロードカナロアを送り出す安田隆行厩舎はかなりキャラクターのはっきりした厩舎で、短距離とダートが主戦場。芝の中長距離タイプが少ないので一流厩舎のイメージがつかないが、得意分野においてはかなりの強みを持っている。

　ロードカナロアも同厩舎らしい1頭で、しかも早くからかなりの素質を感じさせていた。来年にはカレンチャンやダッシャーゴーゴーよりも上の存在になる可能性があるほどで、買うとしたら今のタイミングしかない。

　カレンチャンの山城S(準OPン)に象徴されるように、上位クラスの芝短距離で完勝するというのは力がある証。京洛Sはそれだけの評価を与えられる内容だったし、もともと京都芝1200mは上がり馬タイプが強いコースでもある。重賞初挑戦ではあるが、強気に◎、かつアタマ付けでいく。

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【小波乱】ロードカナロアを本命に推す。前走は半年ぶりで初の古馬相手だったが、上がり3ハロン32秒7の末脚で快勝。芝6ハロンでは4戦4勝と底を見せていない。叩いた上積みもあり、重賞初制覇のチャンスだ。ジョーカプチーノは同舞台のシルクロードSを制覇。スピードを生かせる6ハロンで粘り込む。キョウワマグナムの前走はゲート五分で巻き返しに成功。末脚秘めるワイルドラズベリーは折り合いがカギ。グランプリエンゼル、ケイアイアストン、ワンカラットを押さえる。

　◎ロードカナロアは「キングカメハメハ×ストームキャット」という組み合わせで、半兄ロードバリオスもOPクラスまで出世している。

　2代母サラトガデューは米G1を2勝した名牝。母の父ストームキャットは「ノーザンダンサー＋セクレタリアト」という構成で、このパターンは父キングカメハメハと好相性を示している。

　ストームキャットは硬質なスピードを伝え、時計勝負にも強いタイプ。前々走の葵S(OP)までは逃げ・先行の一本調子な競馬だったが、前走は中団に控えてゴール前で強烈な決め手を発揮した。スプリンターとして相当な奥の深さを感じさせる大器だ。