阪神競馬場に外回りコースが新設されたのは2006年。それから5年経ちますが、外回りコースで行われる芝1600mを得意とする厩舎、不得意とする厩舎は成績に如実に表れているのをご存じでしょうか?
2007年以降の検証で「阪神芝1600m」の厩舎別成績を見ると、勝ち鞍が二桁なのは、
角居勝彦[12-8-5-30] 勝率21.8%
松田博資[10-6-8-64] 勝率15.6%
の2厩舎。どちらの厩舎にも共通しているのは「調教本数が多い」ということです。直線も長くなった阪神芝1600mは運動量は非常に重要な要素と言えるでしょう。
ただしどちらの厩舎も単複回収率という観点からは100%を超えていないので、馬券的妙味は薄いでしょう。複勝回収率が100%を超えていながら、単勝回収率が高い厩舎となると、ツートップはこの厩舎になります。
西園正都[8-2-2-27] 単回収率240%
松田国英[7-5-4-23] 単回収率238%
この2厩舎に共通するのは「坂路で目一杯追われる」調教がメインだということ。直線の急坂でしっかり伸びるためには坂路調教が必要不可欠なわけです。
これらの成績とは逆に検証期間中に27出走機会がありながら、馬券圏内に入れなかった厩舎もありますが、その厩舎はほぼトラック調教オンリー。それ以外にも二桁の出走回数がありながら馬券圏内皆無の厩舎はトラック調教がメインの厩舎ばかりです。
これらをまとめると「馬券の中心は坂路で一杯、相手は手堅く本数多く」という基本
スタイルになります。
このレースに関して言えば、
マージービートと
タニノネグローニのどちらを軸に据えるか、これが最も重要な
ファクターとなるでしょう。
悩んだ末に選択したのは阪神芝1600m未経験の◎
マージービート。距離短縮が仇になる可能性はありますが、西園厩舎の調教パターンがこの条件で上記の通り、好成績を残しているのですから、距離短縮はプラスに考えるべき。
○
タニノネグローニは過去に阪神芝1600m経験があり、同じ標準多め坂路で負けている点が気になるものの、今週の追い切りで自己ベストを更新したのは魅力。
藤原英昭厩舎も単複回収率が100%を超えていることを考えれば▲
ケイティーズジェム。
△
カイシュウコロンボ、△
アルマリンピアは坂路調教馬で押さえ。