･前走、単勝オッズ2.0倍以上で新馬・未勝利に出走していた馬
※東京過去10年[0-1-1-23]
●2011年該当馬→セレブリティ(9着)
○2012年該当馬→フラゴリーネ、アラドヴァル、レッドマーキュリー、アンアヴェンジド

･前走、500万下に2番人気以下で出走していた、騎手が乗り替わらない馬
※東京過去10年[0-0-1-16]
●2011年該当馬→メジロミドウ(16着)
○2012年該当馬→ターフデライト、ゴールデンナンバー、アイスフォーリス

･前走で、1700m以下戦に3番人気以下で出走していた馬
※東京過去10年[0-1-4-22]
●2011年該当馬→モスカートローザ(6着)、フレンドサンポウ(7着)、ダンスファンタジア(13着)、カトルズリップス(14着)
○2012年該当馬→ラシンティランテ、チェリーメドゥーサ

･前走フラワーC組と前走1着馬をのぞく、前走馬体重460キロ以上馬
※東京過去10年[0-2-2-30]
●2011年該当馬→フレンドサンポウ(7着)、マリアビスティー(10着)、カトルズリップス(14着)
○2012年該当馬→ターフデライト、ゴールデンナンバー、ダイワデッセー、ウイングドウィール、アイスフォーリス、サンキューアスク

･サドラーズウェルズ系をのぞく、ノーザンダンサー系種牡馬の産駒
※東京過去10年[0-0-1-37]
●2011年該当馬→フレンドサンポウ(7着)、ダンスファンタジア(13着)
○2012年該当馬→該当なし

2011年残った馬→バウンシーチューン、マイネソルシエール、ピュアブリーゼ、ハッピーグラス、マイネイサベル、マヒナ、アドマイヤセプター、メロウメロディ、サトノフローラ、リトルダーリン

【昨年結果】
1着：バウンシーチューン(○)
2着：マイネソルシエール(○)
3着：ピュアブリーゼ(○)

2012年残った馬→ラスヴェンチュラス、ミッドサマーフェア、ヘレナモルフォ、チャーチクワイア、コスモアンドロメダ、セコンドピアット

須田：先週の皐月賞では、勝ち馬のゴールドシップを最初のネタでザクッと消去！　弥生賞・スプリングS・若葉S組以外を全滅させる「絶対に当たらない」予想、お見事でした！

井崎：痛いっ！　須田クンの視線と言葉がチクチク刺さりまくって痛いよっ!!

須田：おやおや、チクチク程度に感じられているとは不本意ですねえ。なんせこっちは「グサグサ」くらいの勢いでブッ刺してるつもりなんですから。

井崎：……ソウデシタカ、ソレハモウシワケナイ。

須田：本当に申し訳ないと思ってたら、そんなカタコトにはならないと思うんですけどねえ。で、今週はG1シリーズの谷間で、フローラSが行われますが、自信のほどは？

井崎：個人的には、フローラよりもビアンカ派なんだよな(笑)。

須田：いやいや、嫁にするならやっぱりフローラのほうが……って、いきなりドラクエ5の話なんか振らないで下さいって！　わかんない人がキョトンってしてますよ、今!!

井崎：いやあ、今年のフローラSがあまりにも当たりそうにないから、つい脱線を(笑)。まあ、自信を持って買えるような年って、フローラSにはほとんどないんだけどな。

須田：それは確かに言えてますねえ。500万下でコロッと負けていたような馬が、平気で巻き返してくるようなレースですし。でも、意外に絞れてません？

井崎：そりゃ、8頭も9頭も残すワケにはいかないから、無理やり絞ったさ。最後に血統ネタでもうひと絞り……と思ったら、18頭中16頭までサンデー系だったけどな。

須田：しかも、残った2頭のうち、ヘレナモルフォは母父サンデーですからねえ。井崎センセイお得意の「当たらない血統ネタ」をも封じ込めてしまうとは、さすがですなあ。

井崎：やっていて自分でも少し面白いと思ったのが「前走馬体重」のネタな。今年はけっこう大きな馬が多いんだが、フローラSでの好走馬って、意外と大きくないんだよ。

須田：ではちょっと調べてみますが……459キロ以下馬がトータル[8-4-7-87]と、勝ち馬に関しては確かに多いですね。でも、馬券絡みする確率はほとんど同じですよ？

井崎：そりゃまあ、小さすぎる馬はやっぱり厳しいだろうからね。「適度に小さい馬に向くレース」というか、大きすぎるとイマイチというか。

須田：あいまいな表現ですねえ(笑)。ま、今週に関しては6頭残しでもトリガミにはならないでしょうし、せめて見せ場くらいは期待したいものです。

井崎：人気自体がサッパリ読めないからなあ。ま、こういうときに限って当たったりするもの……だと嬉しいんだけどなあ。

須田：井崎センセイってホントに、予想家とは思えないほど他力本願ですよねえ……。

　今週日曜日の東京競馬場でのメインレースはオークスへのトライアルレースのフローラステークスです。

　本命にはアイスフォーリスです。前走のミモザ賞ではタイム差なしの二着と好走しました。重賞のフェアリーステークスでは着順は良くありませんが、タイム差は0.2秒ですし大きく負けていません。さらにこれまでに距離2000mのレースを多く経験していて、くわえて好成績を残しているので、今回の条件では期待できます。

　対抗にはコスモアンドロメダを推します。前走の京成杯では先行したこの馬にとっては少し厳しい流れで大敗しましたが、前々走のホープフルSでは先行して三着と牡馬相手に健闘しました。中山2000m戦ですが好タイムで走っていますし、開幕週の今回ならこの馬の先行力が十分行かせるのでこの馬を対抗とします。

　三番手にはヘレナモルフェです。これまでほとんどのレースが馬場の渋った条件となっていて、良馬場でのレースがほとんどありませんが、1800m以上では安定した成績を残しています。前目でレースをしますし、距離にも問題が無いので、今回の条件で好走できると思います。

　押さえには東京2000mを好タイムで勝っているラスヴェンチュラスと前走阪神で500万下クラスを快勝したミッドサマーフェアです。

◎の母ゴレラはビヴァリーDS(米G1・芝9.5F)勝ち馬で、母父グレープトゥリーロードはカーリアン直仔でパリ大賞典(仏G1・芝2000m)勝ち馬。

ディープとカーリアンを通じるサーゲイロード6×5・5だから、ディープ産駒としてはトーセンレーヴ＝ジョワドヴィーヴル兄妹と似た配合で、その配合通りの柔らかなストライドで走る。

阪神内回りで勝ったが東京なら更に斬れる脚が使えるはずで、デビュー戦もなかなか走る気をみせなかったがゴール前の脚色はレッドマーキュリーを凌いでいた。

　過去5年のフローラSで馬券圏内に入った15頭のうち、坂路単一調教馬だったのは4頭。決して坂路調教馬が好走していないわけではありませんが、やはり東京芝2000mという条件から併用調教を含む、トラック調教は必須なのではないでしょうか。

　今年はこの調教タイプ傾向を重視して、坂路単一調教馬は軽視しました。ただトラックや併用も頭数が多いので、その中から軸を決めるためには調教条件が必要です。それが最終追い切り「南P」の成績。その成績は[2-2-0-9]と連対率自体は平均よりやや上という感じですが、2011年に15番人気マイネソルシエールが2着したように、超人気薄でも好走できる調教条件なのです。

　しかも南Pに「ラスト1F12.5秒以下」という条件を加えれば、[1-2-0-1]と確率は飛躍的に向上します。南Pは東京開催時には左回りになりますから、同じ回りで下地が芝と同様にスピードの出やすいポリトラックという点が好走要因なのだと考えられます。

　南Pで最終追い切りを行った馬は4頭いますが、その中でラスト1F12.5秒を切ったのは◎ウイングドウィールしかいません。前走は最終追い切りが坂路、調教内容が軽目と凡走しても仕方ない仕上がりでした。今回は2走前と同じ南Pで追い切っての併用仕上げ。激走する調教条件は整いました。

　○ゴールデンナンバーは南P追いで標準多め併用という調教タイプが魅力。▲チャーチクワイアは併用系統の調教タイプで東京競馬場で2勝を挙げており、今回は乗込併用で過去最高の調教タイプ。△ラシンティランテは日曜左回りのDPで時計を出している点を評価、△アイスフォーリスは最終追い切りがしっかり、△セコンドピアットと☆ヘレナモルフェは南P追いということで印を打ちました。

1.ターフデライト
今回：馬ナリ平均トラック
前回：標準併用

2.フラゴリーネ
今回：乗込坂路
前回：乗込坂路主体

3.ゴールデンナンバー
今回：標準多め併用
前回：標準トラック主体

4.ラスヴェンチュラス
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

5.ダイワデッセー
今回：標準トラック
前回：標準多め併用

6.ミッドサマーフェア
今回：馬ナリ平均坂路
前回：乗込坂路

7.ヘレナモルフォ
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

8.チャーチクワイア
今回：乗込併用
前回：馬ナリ平均トラック

9.ウイングドウィール
今回：馬ナリ平均併用
前回：軽目坂路

10.アイスフォーリス
今回：標準トラック
前回：標準少めトラック

11.アラドヴァル
今回：標準トラック
前回：標準多めトラック

12.サンキューアスク
今回：馬ナリ平均坂路
前回：乗込坂路

13.レッドマーキュリー
今回：標準坂路
前回：標準併用

14.ラシンティランテ
今回：標準併用
前回：標準トラック

15.アンアヴェンジド
今回：標準多めトラック
前回：乗込坂路

16.コスモアンドロメダ
今回：標準少めトラック
前回：乗込トラック

17.チェリーメドゥーサ
今回：馬ナリ平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック

18.セコンドピアット
今回：標準多めトラック主体
前回：乗込坂路

グレード制開始の84(S59)年以降から、■消える馬をチェック。

■1ターフデライト…キャリア5戦以上かつ年明け4戦以上消化馬で、前走条件戦敗退は[0-0-1-28]。12も該当。

■2フラゴリーネ…キャリア2戦馬で、前走新馬・未出・未勝利戦を使用して2馬身以上快勝がない馬や前走条件戦0秒2以上敗退馬は[0-0-2-11]。3・11も該当。

■3ゴールデンナンバー…前4走内に1400m以上の芝で1馬身以上快勝のない前走芝条件戦1秒以上大敗馬[0-0-0-14]。

■4ラスヴェンチュラス…前走GIIIフラワーCで0秒6以上敗退の芝0-1勝馬[0-0-2-30]。

■5ダイワデッセー…前2走とも1800m以上戦で6着以下[0-0-0-11]。

■8チャーチクワイア…1600m以上未勝利の芝連対0-2回馬は、前2走内に芝重賞戦0秒4差内・芝OP戦0秒2差内の好走馬を除き[0-0-1-85]。1・18も該当。

■11アラドヴァル…キャリア3戦以下で、年明けに芝で0秒6以上敗退ある馬は、前走芝2馬身以上快勝馬を除き[0-0-2-29]。2・3・4も該当。

■12サンキューアスク…キャリア8戦以上かつ年明け3戦以上消化の芝0-1勝は、前走OP・重賞戦1着馬を除き[0-0-1-53]。

■13レッドマーキュリー…3月以降デビューorキャリア1戦馬は[0-0-2-25]。2・15も該当。

■14ラシンティランテ…前走1400m以下の短距離戦使用の2勝以下馬は、前走重賞戦0秒2差内好走馬を除き[0-0-0-33]。

■15アンアヴェンジド…馬場を問わず芝2000m持ち時計が2分07秒0を切っていない馬は[0-0-2-15]。3も該当。

■16コスモアンドロメダ…前走重賞戦3着内・OP戦連対・条件戦1着以外の3か月以上休養馬[0-0-0-12]。5も該当。

■18セコンドピアット…1800-2000mを2回以上走って連対ない馬は、前走OP戦1着・重賞戦連対馬を除き[0-0-2-30]。16も該当。

※前走非重賞戦使用の1番人気馬は[2-3-2-3]。このうち前走条件戦使用馬は[1-2-2-3]・連対率.375と信頼度低下で6ミッドサマーフェアへの過信禁物。

　一方、過去10年、10番人気以下の伏兵が5頭も馬券にからんでおり、うち3頭は前走条件戦敗退の芝1勝馬だが、この3頭の共通項は調教で終いが切れていたこと。9ウイングドウィールは調教↑の動きで、叩き3走目、日曜の降雨が微妙だが、良馬場なら変わり身に警戒。

【混戦】差のないレースを展開しているラシンティランテは状態前走以上。白菊賞勝ちは鮮やかで高い能力を感じる存在。ミッドサマーフェアは前走快勝。末脚堅実で逆転も十分。前走で厳しい展開の中粘りを見せたヘレナモルフォも争覇圏。セコンドピアットは展開次第で上昇。ウイングドヴィールも素質はそん色なく、チェリーメドゥーサとレッドマーキュリーも差はなく警戒が必要。

【時計断然】ミッドサマーフェアは、前回の君子蘭賞を、同日に行われたGIIIの毎日杯と0秒1差の時計で駈け抜けた好素材。1分49秒7という走破タイムも優秀なら、マイル通過は1分36秒4。同日の古馬1000万のマイル戦の勝ち時計より1秒1も速いペースを踏襲して一気差しを決めている。レースの質もタフで精密だ。ちなみに、出発点となる、初勝利時の、中山マイル・1分34秒4も、ペース云々の違いこそあれ、一週前のフェアリーSを1秒1も上回る快時計。クイーンCは、出遅れとスローにはまり、6着に終わったものの、上がりは最速。春菜賞は重巧者に上手く立ち回られ、クビ差の3着だったが、中距離1800mで新味を獲得。あの脚色をもってすれば、1F延長の2000mは、さらに歓迎。関西遠征の疲労だけが心配だったが、4月8日に初時計。一週前に坂路52秒3、直前は50秒3。馬体も戻っている。相手本線は、ラスヴェンチュラス。前回のフラワーCは、腹を括ってシンガリ一気に賭けたにせよ、断然先行有利の重馬場を大外一気はさすがに乱暴。二走前の東京2000mでは、11秒3-11秒3-11秒9(3Fは34秒5)という、先行有利の上がり勝負を、レースの上がりを0秒8も上回る、33秒7の末脚で直一気。2分1秒7という走破時計もラップも、同日の古馬1000万条件の調布特別より質も高い。全兄のディープサウンドは共同通信杯3着馬。牝馬限定のGIIなら主役を張るに足る血統馬だ。割って入ればアンアヴェンジド。2分8秒9というタイムからは、能力が見え辛いが、重馬場・中山の急坂を、11秒8―11秒7―12秒0で突破している。ひいらぎ賞・1分34秒2が光るチェリーメドゥーサ。セコンドピアット、ラシンティランテも差はわずか。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

　◎アイスフォーリスは「ステイゴールド×クロフネ」という組み合わせ。父ステイゴールドは四冠馬オルフェーヴルとその全兄ドリームジャーニー、ナカヤマフェスタ、ゴールドシップなど数々の大物を送り出している名種牡馬。底力を伝えるタイプでありながら、母方の血が軽いともうひとつ良績を残していない。本馬は母方の奥にハイペリオンやリボー系など底力に富む血を散りばめられているので好感が持てる。成長力があるのでこれからさらに上を目指せる器だろう。

　唯一の勝利を挙げた舞台は今回と同じ東京芝2000mで、先に行って粘るという脚質は開幕週向き。フローラSはスタミナのある種牡馬が強く、01年以降に行われた11回のうち、父自身が現役時代に菊花賞か天皇賞・春を勝っていたり、産駒が同レースを勝ったことのある種牡馬の子が9頭勝っている。ステイゴールドは昨年の勝ち馬バウンシーチューンの父であり、産駒のオルフェーヴルが菊花賞を勝っている。このレースに向いた種牡馬だ。