今年は昨年のマイルCSで上位のエイシンアポロン、フィフスぺトル、ダノンヨーヨーに安田記念の勝ち馬リアルインパクト、NHKマイルCの勝ち馬グランプリボス、昨年の当レースの勝ち馬で中山記念2着のシルポートなどの実績馬に上がり馬や芝路線に転じて上昇中の馬が加わり、マイルG1レベルのメンバー構成です。となると、マイルG1レベルでの決着が濃厚ですから、もともと強いか、体勢逆転を狙える上昇一途の馬しかチャンスはなさそうです。

　しかし実績馬の大半が休養明け1-2走目での出走となり、目標はその先の安田記念。取りこぼしの可能性も十分あることを考えると、勢いある馬を狙うほうが得策に感じます。それに該当する馬といえば3歳夏以来の芝のレースとなった前々走洛陽Sでクビ差の2着に粘った◎トウショウフリークです。前走ではスムーズにスピードに乗り、差し馬向きの流れを先行勢で唯一掲示板入りを果たしました。そのレース内容は勝ち馬のトウショウフリークより上と評価できます。前走の六甲Sは鞍上が差しを覚えさせたかったのか(？)、行きたがるのを無理に抑えたために、折り合いを欠いてチグハグなレース内容での4着でしたが、前々走の内容からはいかにもスイープトウショウの弟らしい芝適性の高さを感じました。芝に慣れての更なる上昇に期待です。

　○は昨年のNHKマイルCの勝ち馬グランプリボス。英国遠征してからしばらく不振が続きましたが、前々走の阪神Cでハナ差の2着と復活を果たしました。開幕週の雨降り馬場で大外枠というのは不利ですが、前走で消耗戦のフェブラリーSを叩いて心肺機能の活性化を図った効果を期待します。

　▲は昨秋のマイルCSでクビ差2着のフィフスペトル。休養明けで時計の掛かる馬場を先行すると、休養中に不足したスタミナを大幅に補えますから、前走重馬場の中山記念を先行しての大きな変わり身を期待します。

　初日を見る限り、開幕週らしく基本的に前有利な京都・芝だが、馬場が悪化した前開催から芝が思ったほど育成できなかったのか、指数的には意外にもパワー型の台頭が目立った。フルゲートで明確な逃げ・先行勢がいるメンバー構成だけに、ここもパワー型で決め撃ちしたい。

　本命はダノンヨーヨー。前傾ラップのタイトな展開となった一昨年のマイルCSで｢123｣をマークしているように、過去の指数動向を見ても、スローの上がり勝負ではなく、平均以上の厳しい流れでこそのタイプ。昨年は不振に陥ったが、苦手なスローの上がり勝負や前残り馬場の影響があったのも事実で、そのなかでも、前走のマイルCSはスローの展開を意識的に出していく競馬で、久しぶりに110台の指数をマークして復調気配を見せた。

　一頓挫あっての休み明けになるが、得意の京都でタイトな展開が見込めるメンバー構成だけに、馬券妙味的にはここで狙いたい。得意のワンターン馬場に戻るレッドデイヴィス、斬れはなくともワンペースに適性を見せるミッキードリームを絡めた音無厩舎馬券で。

1番：仕上がりはマズマズ。
6番：仕上がり良いし、馬場も合う。勝ち負け。
14番：好馬体。斤量だけ。
17番：デキ良いし、マイペースなら。

【舞台一変】フィフペトルは昨秋のマイルCS2着馬。前回の中山記念は、道悪馬場で5F通過が58秒7。シルポートの作りだす猛ラップを追いかける微妙な立場。なし崩しに脚を使わされ6着に沈んだものの、場所は替わって京都のマイル。良馬場の時計勝負になれば、京成杯・1分31秒9の時計がモノを言う。前回の中山記念で先着を許したリアルインパクトは58キロ。2キロのアドバンテージのぶん、フィフスを上位に置いた。トーセンレーヴは、ここがマイラーか中距離馬かの分水嶺。前回の都Sは、レースの上がりを1秒上回る脚を使っているが、1分34秒1の時計をどう見るか。連下からは切れないが、グランプリボス、エイシンアポロンのG?馬二頭は、まだ完調にひと息。復調シルポートの大逃げを穴に警戒。

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【小波乱】トーセンレーヴは初マイルの洛陽Sを快勝。折り合い面で距離への適性は高そうだ。重賞でも素質は互角以上だ。エイシンアポロンは昨秋のマイル王者。久々になるが、地力上位で道悪も問題ない。フィフスペトルは昨年のマイルCS2着馬。前走は6着だったが、叩き2走目で前進が期待できる。グランプリボスは芝に戻って見直しが必要。シルポート、ダノンシャーク、リアルインパクトも圏内。

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◎レッドデイヴィスは、同コースのシンザン記念を制し、直結コース・阪神芝1800ｍの毎日杯と鳴尾記念を勝っている。直結＋同コースの重賞馬、京都マイルに対する適性が高い。前走の中山記念でバッサリ無印にして予想どおり２人気11着に敗れたが、中山内回りはまったく合っていなかった。馬柱を見てわかるように、京都と阪神の外回りコースは得意で巻き返せる。前走の無印は成功→今回は一転して中心視。馬自体は何も変わっていないが、環境（コース）が変われば評価を一変させる。それが、高配当を獲る秘訣のひとつといえる。

○リアルインパクトは、直結コースの朝日杯ＦＳとＮＨＫマイルカップで▲グランプリボスと一緒に馬券になり、同じような適性を持っている。その後、直結コースの安田記念を制したことから実績的にも最上位となり、勝ち負けできる。

▲グランプリボスは、直結コース・中山マイルの朝日杯ＦＳと直結コース・東京マイルのＮＨＫマイルカップを勝ち、直結コースで２つのＧ１を制した。海外遠征など春連戦の疲労が抜けなかった秋２戦を惨敗したが、前々走の阪神カップで復調している。前走は別トラックのＧ１で度外視、芝の適距離の今回は変わり身がある。

△エイシンアポロンは、同コースのＧ１・マイルＣＳを制し、ここでも有力馬。また、直結コース中山芝1600ｍのＧ１・朝日杯ＦＳの２着馬で、直結＋同コースのＧ１レースに実績ある。休み明けは考慮すべきだが、コース適性が高いので馬券に入れたい。