本命はオセアニアボスです。今年に入ってから、使うたびに状態が良くなっています。特に前走のダービー卿CTでは上がり3F33秒5の豪脚を使っていることから、速い上がりが要求されることの多い東京コースならいっそうの活躍が期待できるのではないでしょうか。芝1400mは4勝を挙げている得意距離なので、前走以上にチャンスはあります。

　対抗はサダムパテックです。年明けから人気を裏切る敗戦が続いていますが、もともとはG1レベルでも好走していた実力馬。今回はメンバーが後方待機馬ばかりで流れが落ち着きそうなので、先行できるこの馬には有利な展開になることが予想されます。距離の短さが不安材料ですが、東京コースは重賞を勝ったこともある得意コースなので、ここは実力で克服してくれると期待しています。

　3番手はアグネスウイッシュです。前走の高松宮記念では7着に終わってしまったもののメンバー中最速の上がりで追い込んできており、距離が伸びる今回はさらに上位まで食い込んでくる可能性も十分にあります。1枠1番という絶好の枠を引いたので、直線でスムーズに出せれば好勝負になりそうです。

　4番手はストロングリターンです。久々の出走となりますが、去年のこのレースの勝ち馬で、速い上がりへの対応力があり東京コースは大得意なので、ここでも外せない1頭です。5番手はサンカルロです。東京コースではあまり実績を残していませんが、実力はメンバー中最上位で、今回は内枠を引いてコースロス無く回ってきそうなので、やはり馬券には入れておきたいです。

東大ホースメンクラブ　テリア

　◎はマンカフェ×カーリアンの黄金配合だが、母系のプリンスリーギフトとグレイソヴリンを通じるナスルーラ3×4の柔らかなスピードがオンになった馬で、スプリンターなのだがパワーではなくしなやかさで加速するからベストは平坦大回りの1400mだと書いてきたし、実際10年スワン▲、11年京王杯◎、11年スワン◎と打ってきた。

　バクシンオーにナスキロやヘイローやミスプロを入れると体質が柔らかくなりがちで1200mではなく1400mベストにズレることが多いのだが、サンクスノートやシンボリエスケープやトウショウカレッジなどそういうタイプはこのレースでよく大駆けする。

　○はバクシンオー×サンデー×セクレタリアト(ナスキロ血脈)だからバクシンオー×ヘイロー×セクレタリアトのサンクスノートとよく似た累代で、若い頃は柔らかすぎて1600mも守備範囲だったが、阪神Cをみても今は血統通り1400mベストに落ち着いたのだろう。柔らかなストライドは阪神内より東京向きで、今回はサンカルロよりこちらを上にとりたいし、この◎○で買ってみたい。

　先週の時点で「めちゃめちゃええ動きしてるなあ」と惚れてしまったのが、◎サダムパテック。ノーザンFしがらきへ放牧で出されて、戻ってきてからの動きが本当に機敏で、DPでの普通キャンターも非常に良く見えていました。

　この時点で本命を打つことは決めていましたが、調教条件が揃わなければ単なる思い込みで終わるので、そこはしっかりとした基準を持ちました。それが西園正都厩舎の勝負調教です。簡単に内容を記すと、

1.ローテーションが中11週から中15週で調教3本
2.最終追い切りが栗東坂路で1F12.5秒以下

　という2つです。これに関しては、5月25日に発売される新書に詳しい内容を記しているので、そちらをご覧ください。とにかくこの条件で出走した時の西園厩舎は勝負、馬券的に買いなのです。

　サダムパテックはどちらも該当しています。そして今週の追い切りにはC.ウィリアムズ騎手が跨って感触を確かめています。西園調教師はジョッキーに「Win only」と伝えたそうですから、これが通じていれば結果は出るでしょう。

1.アグネスウイッシュ
今回:標準トラック
前回:標準トラック

2.サンカルロ
今回:乗込坂路
前回:乗込坂路

3.オセアニアボス
今回:標準坂路
前回:標準坂路主体

4.レオプライム
今回:標準トラック
前回:馬ナリ平均トラック

5.タマモナイスプレイ
今回:標準トラック主体
前回:標準多め併用

6.エーシンホワイティ
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路

7.ヤマカツハクリュウ
今回:標準多めトラック主体
前回:標準トラック主体

8.ストロングリターン
今回:標準併用
前回:標準トラック

9.シセイカグヤ
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準併用

10.スペシャルハート
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路

11.ジョーカプチーノ
今回:急仕上げ併用
前回:一杯平均坂路

12.サダムパテック
今回:急仕上げ坂路
前回:急仕上げ坂路

13.インプレスウィナー
今回:馬ナリ平均坂路
前回:馬ナリ平均トラック

14.グランプリボス
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路

15.サクラゴスペル
今回:標準併用
前回:標準併用

　先週の日曜は良馬場発表も、週中と当日の降雨で、純然たる良馬場ではなかった印象の東京・芝。今週はパンパンの良馬場が見込める上に、Bコース替わり。前が薄い印象のメンバー構成だけに、素直に先行馬で穴を狙いたい。

　本命はスペシャルハート。前走の福島民友Cでも狙ったのだが、近走の指数を見る限り、テンの速い1200mは不向きの印象。今回は1400mへの距離延長になるが、東京1400mは自身1位、2位の指数をマークしている得意コース。Bコース替わり初日で内が有利な馬場ならば、流れに乗りやすい1200m→1400mの距離延長で一発あっても驚かない。

【上位拮抗】高松宮記念2着のサンカルロだがベストは1400m。間隔空いても苦にしないタイプで好勝負は必至。昨年の覇者ストロングリターンは休み明けの分マイナスも実力は十分。サダムパテックは初距離がカギも地力は高い。ヤマカツハクリュウは条件ベスト。ジョーカプチーノはスピード上位。前走OP快勝のエーシンホワイティに末脚良好のオセアニアボスにも注意が必要。

【今度はチャンと来る】アグネスウイッシュの前進に注目。前回の高松宮記念は、初の重賞挑戦。究極の俊敏さを競う6FのGI戦ともなれば、ほんの少しのロスが致命的となるが、アグネスは、4コーナーを回り直線を向いた際は、まだ最後方。リズムよくインを突いて追い上げてはきたものの、残り1ハロンあたりで前がふさがり追い出しが遅れる、あの一瞬のためらいが痛かった。しかし、上がり34秒5は最速。GII替わりで斤量も1キロ減の56キロに軽減。東京コースならば、直線一気のシーンを十分イメージできる。対抗のストロングリターンは、昨年の京王杯SCの覇者。同レースをステップにGIの安田記念を2着したが、前年と歩調を合わせるかのように、仕上がりも急ピッチ。同じ休み明けでも前走の富士S時よりは、うんと状態はいい。サンカルロは、GIの高松宮記念2着2回、スプリンターズS3着。格と底力は一枚上だ。しかし、時に重め残りだったり流れに乗れなかったり、思わぬポカもあるタイプ。全幅の信頼となるとどうか。オセアニアボスは、阪急杯・ダービー卿と、二戦連続して最速の上がりをマーク。高いレベルで安定している。サダムパテックは、短期放牧とウィリアムズ騎乗で、リフレッシュ効果に期待。サクラゴスペルも、高松宮記念は0秒5差。GI経験を生かしたい。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

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　◎ストロングリターンは「シンボリクリスエス×スマートストライク」という組み合わせ。母コートアウトはスマーテア4×3という大胆な牝馬クロスを持っており、繁殖牝馬としてのポテンシャルが高い。自身はシンボリクリスエス産駒のスピードタイプには必須のミスタープロスペクターを持ち、なおかつニジンスキー、ヴェイグリーノーブルといった底力に秀でた血がサポートしているので大物マイラーの相がある。

　若いころは気性の激しさをコントロールできないところがあったが、年を重ねて常識に掛かるようになり、出世の階段を昇れるようになった。気で走るところがあるので休み明けは苦にしない。前走の富士Sは追い込みが利きづらい不良馬場でただ1頭58キロを背負って4着。負けて強しの内容だった。7か月ぶりとなる今回は稽古の動きに活気があり、昨年勝ったレースなので条件的にも申し分ない。