【新星登場】
デスペラードが長距離戦線に新風を吹き込む。1800-1900ダートで挙げた4勝のすべてで、最速の上がりをマーク。一度として折り合いを欠くことなく末脚を伸ばしてきたように、元よりスタミナ勝負はドンと来い。東海Sを0秒2差の4着と、着実に地力アップも果たしてきた。
観月橋Sで手綱をとったデムーロが、芝向きの切れありとみて、前走の八坂特S使いを進言。上がり32秒8で直線一気を決め、芝の瞬発力勝負にも対応できることも証明できた。鞍上は
菊花賞2勝ジョッキー内田博。ステイヤーズSの騎乗は1回だけだが(4着)、マラソンレースの仕掛けどころは心得ている。
マイネルキッツは昨年のステイヤーズSの覇者。春の天皇賞1・2着と実績は断然。
アルゼンチン共和国杯は13着に失速したが、パドックで「まだ終わっていない」という印象を受けたし、松岡も好位追走の積極策は、もしかしてという色気があったからこそ。中間攻め馬を強化、気迫に肉体も追いついてきた。
ケイアイドウソジンは3400mのダイヤモンドSを逃げ切り勝ち。前走の
福島記念は落鉄の影響で踏ん張りが利かず11着と大敗したが、スンナリ先手を奪えば巻き返し十分。
フォゲッタブルは、一昨年のステイヤーズSを制した頃と比べると、後肢の肉付きや馬体の張りにひと息とはいえ、
京都大賞典は0秒2差。剛腕ムーアも加味して惑星に期待。格上挑戦ながら、
ファタモルガーナの瞬発力もあなどれない。
ネオブラックダイヤは中山の長距離戦は見違えるような覇気のあるレースをする。