焦点は三冠馬○
オルフェーヴルが2012年をどのような勝ち方でスタートさせるか、この思いを持った競馬ファンはたくさんいらっしゃることと思います。
有馬記念のようなスローペースを一気に差し切るという競馬ではなく、2006年に同じ三冠馬として出走した
ディープインパクトのような消耗戦でも全く危なげない勝ち方ができる、そんなシーンも見てみたいものです。
調教内容としては中11週に対して坂路での調教が8本。十分な量をこなしていますし、最終追い切りも併せ馬で先着。質もかなり高いレベルだと思いますが、唯一気にするなら、最終追いの坂路でのラップの踏み方でしょう。1Fごとに見ると13.3秒、12.2秒、12.3秒、12.9秒とスタートして2F目が最も速いラップであり、その後はラップが遅くなっています。これはデビューして初めてのこと。ただ動きそのものは脚の上がった感はないだけに、見た目に気にすることはないのですが、具体的な数値での違いは少し気になるところです。
ラップの踏み方に隙があるとすれば、それに付け入ることができるのは◎
トウカイトリックしかいないような気がします。すでに10歳という年齢から上積み的な魅力があるわけではありません。それよりもこれまでの経験が活きると考えています。
冒頭にも記したように、2006年
ディープインパクトが勝った
阪神大賞典は
トウカイトリックがハナを切って2着に粘ったレース。当時の馬場は稍重、レースの推定上がり3F37.5秒と長距離らしい消耗戦となりました。実は
トウカイトリック自身がこのような重い芝の持久力戦には滅法強く、3走前不良馬場で行われた
ステイヤーズSでも3着しています。このレースは
マイネルキッツが3角から4角で捲り気味に先頭に立ったレース。直線で脚の上がった馬を後方から差すレースでした。逃げようが、差そうが、最後止まる状況になれば確実に脚を使える存在です。
もちろん状態面での後押しがなければいけませんが、今週の追い切りで坂路4F54.2秒ならここ2走より状態が良いと判断できますし、併せ馬で遅れた心配は無用。実際、3走前には3馬身ほど遅れて3着ですから、今回はハナクビ遅れは全く関係ありません。
野中賢二調教師も「体調に関しては獣医さんから太鼓判をもらっている」と年齢的な心配も一切なし。今回の調教タイプ、標準坂路は2006年2着、2007年3着時と同じですし、馬券的な信頼度は非常に高いと思います。
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ギュスターヴクライは一連の好成績の下地となっている好調を継続してキープ、☆
ヒルノダムールは前走時より確実に状態良化の追い切り内容ですが、58キロは他馬との比較でやっぱり不利、☆
ジャガーメイルは最終追い切りのP時計がやや遅いものの、単走で追われたということは仕上がっている証拠です。
1.
ギュスターヴクライ
今回:標準併用
前回:標準坂路
2.
ヒルノダムール
今回:一杯平均併用
前回:標準多め併用
3.
トウカイトリック
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路
4.
ジャガーメイル
今回:標準トラック
前回:標準トラック
5.
コスモヘレノス
今回:標準併用
前回:標準少め併用
6.
ナムラクレセント
今回:標準併用
前回:標準トラック主体
7.
ピエナファンタスト
今回:急仕上げトラック
前回:一杯平均トラック
8.
コパノジングー
今回:標準坂路
前回:標準坂路
9.
リッカロイヤル
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路
10.
ビートブラック
今回:一杯平均坂路主体
前回:標準坂路主体
11.
オウケンブルースリ
今回:標準坂路
前回:標準坂路
12.
オルフェーヴル
今回:標準坂路
前回:標準坂路