･前走G1出走組をのぞく、4歳以下馬
※阪神過去5年[0-0-1-9]
●2011年該当馬→モーニングフェイス(5着)、アスカトップレディ(7着)、ラフォルジュルネ(11着)
○2012年該当馬→グルヴェイグ、スペシャルピース、エリンコート、アカンサス

･休養明け2戦目-5戦目、かつ斤量53.5キロ以上を背負う馬
※阪神過去5年[0-0-1-21]
●2011年該当馬→セラフィックロンプ(9着)、ディアアレトゥーサ(10着)、ラフォルジュルネ(11着)、プロヴィナージュ(13着)
○2012年該当馬→アグネスワルツ、アニメイトバイオ、エリンコート

･馬番10番-16番に入った、前走牝馬限定戦出走組
※阪神過去5年[0-0-1-12]
●2011年該当馬→ディアアレトゥーサ(10着)、プロヴィナージュ(13着)
○2012年該当馬→マイネエポナ、タイキエイワン、シースナイプ

2011年残った馬→フミノイマージン、ブロードストリート、アースシンボル、イタリアンレッド、ロイヤルネックレス、マイネプリンセス、ポルカマズルカ

【昨年結果】
1着：フミノイマージン(○)
2着：ブロードストリート(○)
3着：アースシンボル(○)

2012年残った馬→レジェンドブルー、スマートシルエット、クリスマスキャロル、メルヴェイユドール、ベストクルーズ

井崎：5頭残しでも多かったというのかっ！

須田：馬連、馬単ともにトリガミなんですから、結論からいえばそうなりますなあ。3着までキッチリ的中させられていたならば、話も違うと思うんですが……。

井崎：マイネルスターリー、残念ながらヌケだったもんなあ。でもアレは、果敢に先行させて粘り込みをはかった、柴田大ジョッキーの好騎乗だと思うぞ。

須田：確かにアレは殊勲賞モノですよ。まあ、まるっきりのハズレよりはトリガミのほうが「まだマシ」ではあるんですが、ここいらでセンセイにもぜひ殊勲賞モノの的中を……。

井崎：そういう的中を目指すという意味では、今週のマーメイドSはもってこいだよな。もう、アテになりそうな馬が1頭も見当たらないというか(笑)。

須田：前走1000万下を勝ち上がったばかりのグルヴェイグが、人気の中心となりそうな勢いですもんね。対照的にオープン実績のある馬は、みな近走がイマイチ。難しいですな。

井崎：ここは実績馬よりも、条件戦を勝ち上がってきた勢いのある馬のほうが信頼できるレースだからな。過去5年、1番人気馬が一度も馬券に絡んでないくらいだからさ(笑)。

須田：で、そういう理由もあって、この香ばしいラインナップなんですか？　グルヴェイグはおろか、アカンサスにアグネスワルツまで消え去ってるんですけど……。

井崎：いや、とくに「人気馬を消そう！」と頑張ったワケじゃないんだけどな。効果のありそうな消去ネタを積み重ねていったら、自然とこの5頭が残ったというかさ。

須田：まあ、人気馬を全滅させるくらいの勢いのほうが好結果の出そうなレースではありますが……それにしても思い切りましたな。

井崎：正直なところ、グルヴェイグの「消し」はやっぱり怖いよな。というか、鞍上に「ウィリアムズ」って書いてあるだけで、買わなきゃいけない気がするだろ？

須田：とくに、前に行ける馬に関しては信頼度が高いですよね。先週のトーセンレーヴだって、早めの仕掛けから最後までギリギリ粘らせていますし、やっぱり凄いというか。

井崎：だよなあ……シースナイプを消したのもけっこう怖かったんだが、グルヴェイグはそれ以上に怖い！　どうも須田クンも、残したほうがいいと思ってるみたいだしなあ。

須田：いやいや、ボクは何も言ってませんって(笑)。つーか、そうやって買い・消しの共同責任者に祭り上げるの、やめてくださいよっ！

井崎：バレたか(笑)。ま、実際に1番人気馬がアテにならないレースでもあるんだし、ここは気合いで消して、ホームランを狙うとするかな。

須田：さすがにこの5頭でトリガミはないでしょうし、たまにはこういうラインナップで勝負もアリだと思いますよ。上半期も残すところ「わずか2週」ですからねえ。

井崎：……それは要するに「残り2週しかないんだから、少しは取り返そうとする姿勢を見せろ！」と言いたいワケだな？

須田：ええ……さすがに挽回できるとまでは思ってませんけどね(遠い目)。

　▲は父のしなやかさ柔らかさと母のナタの斬れを受け継ぎ、ストライドを伸ばして加速するので阪神内の道悪よりは東京の良がベターには違いない。阪神は今夜かなり降るようで、稍重?重想定で◎を狙ってみたい。

　ダイワメジャーの牝系にミスターシービー、ステイゴールドが配されてノーザンテースト4×3だからハイペリオンを幹とした配合で、体質が硬くて斬れる脚は使えないが、時計や上がりがかかる馬場で先行するとしぶとい中距離馬。稍重[1.1.0.1]、重不[0.1.0.0]と道悪には実績があるし、体質が硬いので暖かくなると調子を上げる夏馬で、5月から9月は[3.5.2.6]だ。内枠と軽量を活かして積極的なレースを期待。

　いかにも梅雨らしい、雨模様の週末。金曜夜から降り続く雨で、マーメイドSの馬場は稍重より悪くなることが必至ではないかと予想しています。そうなると重要なのは、近年の良馬場以外でのマーメイドSの成績。天候は雨、馬場は重で行われた2008年を参考にするのがベストでしょう。

1着トーホウシャイン(12番人気)/乗込併用
2着ピースオブラヴ(10番人気)/標準併用
3着ソリッドプラチナム(5番人気)/標準多め併用

　3連単が193万の超大荒れレースでした。しかし調教タイプには共通点があります。それが併用、そして調教本数も多いことがポイントになります。ちなみに1番人気から3番人気までの調教タイプと成績は、

1番人気ベッラレイア(5着)/標準坂路
2番人気ザレマ(6着)/標準多め坂路
3番人気ブリトマルティス(4着)/標準多め坂路

　すべて坂路単一調教馬。惨敗はしていないものの、併用調教に適性差で負けたという印象があります。よって2012年も併用を最重視し、その中でも調教本数の多い馬を優先的に評価します。

　文句なしに調教適性最上位は◎メルヴェイユドール。阪神芝2000mは過去3戦していますが、いずれも調教適性のないタイプ。今回の調教タイプなら能力以上を発揮できるでしょうし、ハンデ50キロの恩恵も活かすことができます。

　○アニメイトバイオは最終追い切りが馬なりだったので、乗込併用となりますが、これは2008年勝ち馬と同じ。斤量の問題ではなく、調教タイプがいかに2008年と同じであるかが重要ですから、今回の本数多い併用調教は高く評価します。

　▲アグネスワルツは2008年に逃げた2着馬と同じ標準併用。脚質を考えれば、同様の流れになることは十分考えられます。

　最終追い切りで近走不振を一掃できそうな動きを見せた△エリンコート、☆グルヴェイグは最終追いの動きがやや不満も、調教タイプから押さえる必要がありそうです。

1.レジェンドブルー
今回：標準少め坂路
前回：標準坂路

2.スマートシルエット
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

3.グルヴェイグ
今回：乗込坂路主体
前回：標準多め併用

4.アグネスワルツ
今回：標準併用
前回：標準併用

5.アニメイトバイオ
今回：乗込併用
前回：標準多めトラック

6.クリスマスキャロル
今回：標準坂路
前回：軽目坂路

7.メルヴェイユドール
今回：標準多め併用
前回：標準多め併用

8.スペシャルピース
今回：連闘
前回：乗込坂路

9.エリンコート
今回：標準坂路主体
前回：標準坂路

10.ベストクルーズ
今回：標準トラック
前回：標準多めトラック

11.マイネエポナ
今回：標準坂路
前回：標準多め併用

12.タイキエイワン
今回：標準少めトラック
前回：急仕上げトラック

13.シースナイプ
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

14.アカンサス
今回：標準少め坂路
前回：標準坂路

　阪神芝は今週からBコースに替わるが、週末の天気が不安定で、パンパンの良馬場は望めない状況。また、メンバー構成を見ても、スロー指向ではない逃げ・先行馬が揃っているだけに、スタート直後に隊列がすんなり決まっても、タフな持久力戦になる可能性すらある。

　実績ほど指数的に差のないメンバー構成だけに、軽ハンデのクリスマスキャロルを狙ってみたい。前走で1000万クラスを突破した格下馬だが、その前走はレースの上がりが33.3秒、自身の上がりが32.9秒という典型的なスローの上がり勝負で指数｢81｣に対し、2着に敗れた2走前は、前後半3Fが34.5秒-34.6秒の平均ペースで｢103｣をマークしているのは興味深い。

　渋馬場適性は未知な面はあるが、休み明けの4走前に稍重(馬場指数22で時計の掛かる馬場)で11番人気ながら0.2秒差の5着に走っているだけに、全くダメなタイプでないのは確か。初の重賞挑戦になるが、指数的にはクラスが上がっても格負け下地はあるだけに、軽ハンデを活かした激走に期待したい。

【連下小波乱】グルヴェイグが、初重賞制覇に王手。3歳春のオークス東上時は、442キロ。エアグルーヴ一族にしては、首差しも胴回りも短め。成長力のある一族とはいえ、この骨格では、限度があるのではないか。最終着地点は、OPか準OPか。正直、過度の期待は禁物のように思えた。しかし、前回のホンコンJCTは、体重こそ454キロだったが、首の上下動、四肢の踏み込みにも芯ができ、馬体重のプラスぶんだけ、確実に重みが増している。地下馬道から本馬場へ。そして返し馬での、ウィリアムズとのコンタクトも、ほぼ万全。鞍下とコンタクトがとれれば、発馬も決まる。11頭立ての10番枠から素早く馬を動かし、従来の位置取りより少し前の、好位3番手。前半1000m通過は1分1秒6のスローとあれば、ポジショニングもドンピシャ。いざ追い出しに入ると、11秒4―11秒2―11秒4というレースラップを(3Fは34秒0)、0秒3上回る33秒7。1000万条件とはいえ、1分59秒8なら、牝馬限定ならOPレベル。牝馬の中一週は、決して歓迎材料ではないけれど、多少馬が神経質になっていても、地元関西。あの返し馬ができるウィリアムズなら大丈夫。当面の目標はスマートシルエット。チカラでマイル戦も制したが、自身のキャリアで、もっとも輝きのある時計は、夏の新潟・2200mの2分11秒6のレコ勝ち。8月に4勝、この季節になると、馬体に張りが増し、皮膚が薄くなる。アカンサスは、福島牝馬S3着、牡馬混合のメイSを5着。重賞に手が届く位置に着実に接近している。近走の成績がひと息だが、牝馬GI・2着2回のアニメイドバイオの地力。アグネスワルツの先行力。50キロなら、クリスマスキャロルの勢いも侮れない。

　ハンデ戦になってからのマーメイドSは、とにかく荒れている。今年の1番人気は前走が1000万条件のグルヴェイグでハンデも軽いのですんなり勝ってしまうかもしれないが、そうでない可能性も視野に入れてはおきたいところだ。

　そこで、◎レジェンドブルーから入る。もともとこのレースは、牝馬重賞の傾向としてありえない、「6歳馬、5歳馬が強い」というレース。今回唯一の6歳馬だ。

　さらに今回は最内枠に入ったという点でも強調できる。前付けする馬だけに、枠は内であるにこしたことはない。今回は状況次第で逃げてもいいと思うが、すんなり逃げたケースでは昨夏の札幌で2着、そして前々走では人気薄ながら勝利を収めている。

　問題は相手の取り方で、ここはどこまで手を広げてもヒモ抜けが怖い。そこで逆に相手を絞り、ワイドを併用する。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

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【伏兵注意】1000万下を2連勝中のグルヴェイグが本命。前走は正攻法の競馬で快勝し、素質開花を印象付けた。父ディープインパクト、母エアグルーヴという超良血馬。格上の重賞挑戦になるが、このメンバーなら素質は互角以上。ハンデ差もあり重賞初制覇を飾る。アカンサスは昨秋の秋華賞4着馬。2走前の福島牝馬Sでも3着と、牝馬限定の重賞なら上位の存在だ。アグネスワルツはコーナー4つのコースで、気分よく運べれば。相手なりに走るベストクルーズは格上でも侮れない。アニメイトバイオ、クリスマスキャロル、スマートシルエットを押さえる。

　◎マイネエポナは「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」という組み合わせ。2代母シンコウラブリイは不良馬場のマイルCSを勝った。ロイコンを祖とするこのファミリーは、ヨーロッパの重厚な血をベースとしているだけあって道悪は滅法上手い。マイネエポナ自身、不良馬場で行われた2走前のアネモネS(OP)で、前崩れの流れのなか2番手追走からインの荒れた馬場をものともせず伸び、あわや勝つかという惜しい内容で2着となった。高く評価できるレース内容だった。今回は唯一の3歳馬ということもあり斤量は49キロ。一発があってもおかしくない。

　◎アニメイトバイオは、直結コース京都芝2000mのG1・秋華賞2着や、直結コース中山芝2000mの七夕賞3着などの激走があり、直結コースの重賞実績は最上位。条件戦あがりの馬が人気を集めるなか、多くの重賞実績を持つことは評価できる。また、近4走の惨敗は、G1のエリザベス女王杯、休み明け＆道悪の中山牝馬S、直結しないコースの福島芝1800mとヴィクトリアマイルで、今回は変わり身を警戒する。

　○アグネスワルツは、直結コース阪神芝1800mの夕月特別の勝ち馬。このレースでは、今回の前日1人気△グルヴェイグ(夕月特別2着)と2人気△スマートシルエット(夕月特別3着)に先着しているのだが、今回は○アグネスワルツの方が人気薄となるため配当妙味がある。さらに前々走は直結コースの難波Sに勝利したが、このレースでは今回の前日3人気△シースナイプに先着している。

　▲アカンサスは、4走前に直結コース中山芝1800mの初富士Sを制した。また、昨秋に直結コースのG1・秋華賞で10人気ながら4着に善戦している。牡馬相手の前走は5着までだが、秋華賞の実績からもわかるとおり、牝馬限定戦に替われば前走以上の好勝負を期待できる。