先週までの阪神芝レースからイメージできるのは、馬場が荒れていることによる、本数多い坂路系統の調教タイプの好走。パワーが必要な印象があり、強い調教もしくは本数の多い調教が最後の直線で渋太い伸びを見せると想定しています。

　◎シルクアーネストは中1週と間隔が詰まっているにも関わらず、17日に15-15、そして最終追い切りではラスト1Fが最速になるラップでしっかりと追い切りを消化しました。その結果が標準多め坂路、今の阪神マイルには最適な調教タイプだと思います。

　ただ展開面を考えると、○ノーブルディードの粘り腰。2010年米子Sは先行したタマモナイスプレイが標準少め坂路で先行粘り込み。ノーブルディード自身、ここ2走は標準より少ない本数で連勝しており、急仕上げ坂路なら問題ありません。

　休養効果の大きい△ショウリュウムーン、池江泰寿厩舎の勝負調教に該当した△ダノンカモン、スパルタ併用の調教タイプが魅力のヤマカツハクリュウ、前走時の最終追い切り時とほぼ同じ内容の△マイネルクラリティでまとめました。

1.タガノエルシコ
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準坂路

2.ショウリュウムーン
今回:標準少め併用
前回:一杯平均坂路

3.ドリームカトラス
今回:標準少め坂路
前回:標準坂路

4.スマートギア
今回:馬ナリ平均坂路
前回:馬ナリ平均坂路

5.ダノンカモン
今回:標準坂路主体
前回:標準多め併用

6.アドマイヤコマンド
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路

7.シルクアーネスト
今回:標準多め坂路
前回:標準多め併用

8.ミッキードリーム
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路

9.フラガラッハ
今回:標準坂路主体
前回:標準坂路

10.ヤマカツハクリュウ
今回:スパルタ併用
前回:標準多め併用

11.ドリームゼニス
今回:標準少め坂路
前回:一杯平均坂路

12.ノーブルディード
今回:急仕上げ坂路
前回:標準少め坂路

13.ブレイブファイト
今回:標準トラック主体
前回:標準トラック

14.マイネルクラリティ
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路

15.ゴールスキー
今回:標準多め併用
前回:標準多め坂路

16.エイシンサクセス
今回:標準坂路主体
前回:馬ナリ平均トラック

17.エアラフォン
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路

18.サワノパンサー
今回:標準少め坂路
前回:標準多め併用

　先週時点で外差し傾向が見えた阪神芝。最終週でもGI週だけに、芝刈りor砂撒きで時計が速くなる可能性は否定しないが、中間の降雨を考えると、土曜日時点ではパワー指向の馬場になると読む。

　本命はアドマイヤコマンド。長期休養後の成績がパッとしないのは事実だが、近3走は連続して3桁指数をマークするなど、数値面では復調気配を感じる。長期休養後の最高指数は｢108｣で、それを2回マークしているのだが、ともに距離短縮ローテで、そのうちの1つが今回の阪神1600m。指数動向から持久力指向が高いだけに、超スローの前走で｢105｣をマークしているのなら、適性のある舞台で復活があっても。

【荒れ模様】ノーブルディードで、いざ冒険だ。二走前の六波羅特別は、1400m通過ラップが1分20秒0。1分32秒5には、大きな意味があると述べたが、昇級で即結果。着差はアタマだが、動き出しもスムーズで、上りも33秒7。対抗に置いた、エアラフォンの、昨年のちょうど今時期の勢いと姿がだぶる。もちろん、54キロなら、ショウリュウムーンのアッサリもあるだろうが、微妙に展開に左右されもする。地味だが、ヤマカツハクリュウも、ずっと具合はいい。馬場が渋れば、ダノンカモンの一発。

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【混戦】ショウリュウムーンはマイルで重賞2勝をマーク。オープン特別なら牡馬相手でも地力上位。ハンデ54キロも有利だ。スマートギアも重賞ウイナーで、決め手が生きる流れなら逆転も。シルクアーネストも末脚堅実で要注意。ミッキードリームもこの相手なら巻き返せる。エアラフォン、ゴールスキー、フラガラッハを押さえる。