1着オールザットジャズ／乗込併用
2着コスモネモシン／馬ナリ平均トラック
3着アカンサス／馬ナリ平均坂路

　上記は、2012年福島牝馬Sの馬券圏内馬の調教タイプですが、ご覧のように、牝馬限定重賞らしい、馬ナリ平均系統の独占。その中でも本数多い併用が勝つ調教タイプであり、トラックは連対、坂路は3着までという構図です。

　今年も乗込併用で出走してきた◎オールザットジャズ。そして最終追い切りも昨年時と同じ角居勝彦厩舎の勝負調教に該当。減点材料は一切なく、調教データから客観的に見れば、不動の本命。もちろん最終追い切りの動きを主観的に見ても、評価を下げる理由はありません。

　☆アロマティコは本来、GIでも本命を打ちたい馬。前走より状態が良いことも間違いないと思いますが、今回初コンビとなる福永祐一騎手が跨った追い切りの動きが気になること、そして坂路単一調教馬は3着までという点を重視して、この評価にしています。

1.アカンサス
今回：馬ナリ平均坂路主体
前回：標準少め坂路

2.フェータルローズ
今回：急仕上げ坂路
前回：標準少め坂路

3.アラフネ
今回：標準多め併用
前回：標準トラック

4.サンシャイン
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

5.ピュアブリーゼ
今回：馬ナリ平均坂路
前回：乗込坂路

6.オールザットジャズ
今回：乗込併用
前回：標準併用

7.オメガハートランド
今回：標準併用
前回：標準併用

8.オーシュペール
今回：馬ナリ平均併用
前回：標準トラック

9.トーセンベニザクラ
今回：標準少めトラック主体
前回：標準トラック主体

10.マイネイサベル
今回：標準トラック
前回：標準トラック

11.スピードリッパー
今回：馬ナリ平均トラック
前回：馬ナリ平均坂路

12.ミッドサマーフェア
今回：標準坂路
前回：馬ナリ平均坂路

13.ゴールデンナンバー
今回：軽目併用
前回：軽目トラック

14.アロマティコ
今回：標準坂路
前回：標準少め坂路

15.マイネオーチャード
今回：標準少め併用
前回：標準併用

　福島芝は今週からBコース替わり。天気も土曜日までは持ちそうで、基本的には内枠有利を想定したい。

　昨年の覇者で、今年もコンスタントに3桁指数をマークしているオールザットジャズが、斤量54キロの恩恵を受けて、自身の内に先行馬が入る絶好枠を得ただけに堅軸という感じだが、指数的にはアカンサスを狙ってみたい。

　昨年は2番人気で3着だったが、中盤が緩まない流れに助けられて、出遅れ＋大外ブン回しでも届いたという印象。4走前の東京2000m戦を見ると、スローの上がり勝負向きの印象もあるが、平坦のワンターンコースでは秋華賞で｢110｣をマークしており、近走の指数動向を見ても、テンが緩い展開では指数が低調なのも事実。小回りらしい淀みない流れになれば、Bコース替わりの最内枠を利しての差し込みに期待したい。と書きつつ、馬券はオールザットジャズとの1本釣りで。

【独演会】オールザットジャズの連覇が濃厚。昨年の福島牝馬Sは、1000m通過が58秒2-マイル通過・1分34秒4という、能力のあり処がわかりやすい平均ラップを、好位の5-6番手からラスト2Fを11秒5-11秒7で突き抜ける完勝。自己のキャリアにおける最高のパフォーマンスが、この福島牝馬Sだった。前走の中山牝馬Sは、若干の気負いが裏目。急坂にも泣き3着に終わったが、C・デムーロも二度目。2キロ減の54キロに加え、直線の負荷が軽い福島なら、今度は末は緩まない。ちなみに、前走は自己最高の470キロ。毎年この時期は、濡れたように肌艶が輝き、体調もピークを迎える。相手本線はマイネイサベル。なるほど、GIIの府中牝馬Sを制した実力馬。前回の中山牝馬Sは、56キロを背負い、後半1000mをタフな11秒台の5連続ラップで捻じ伏せている。中間の調整もいつになく順調だ。一角崩しがあればアロマティコの瞬発力。福島と似たコース形態の小倉1800mを1分46秒9で2勝。特に前走の関門橋Sは、11秒5-11秒4-11秒3という加速ラップを一気差し。フラットコースでは無類の切れを誇る。ミッドサマーフェアは、美浦坂路で上がり1ハロン・11秒3-11秒4という好調教を連発。これまでとは、稽古時計の出し方が違う。3歳春のフローラS楽勝時の勢いが戻ってきたか?。愛知杯2着の、中館操るサンシャインの流れ込み。オメガハートランドも、内田を伴っての福島入り。中山牝馬Sは0秒4差の4着、立ち回り次第では首位争い。

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【上位拮抗】オールザットジャズはひと押し不足も好位差しが狙えるとみて中心に指名。アロマティコは末脚一手も仕掛けが決まれば逆転できる。マイネオーチャードは仕上がり良好で格上挑戦でも要警戒。オメガハートランドは立ち回り次第も流れひとつで食い込める。ゴールデンナンバーは勢い十分で一発に注意。マイネイサベルは実績上位だがコース適性が微妙とみて押さえまで。

　◎アカンサスは「フジキセキ×アンブライドルズソング」という組み合わせ。ミルレーサー≒ガナファシル2×4は、少ないサンプルから他にトーホウアマポーラ、ロードクルセイダーといった活躍馬が出ているので注目したい。前走の中山牝馬S（G3）は、800m通過49秒6という超スローペースの最後方を追走し、勝負どころから大外をマクるというロスの大きい競馬。8着に敗れたとはいえ、流れひとつ、位置取りひとつで上位に食い込めると感じさせる内容だった。1番枠に入った今回、中団あたりにつけて距離ロスなく回って来れれば、昨年3着と健闘した舞台だけに馬券圏内に突っ込む可能性も十分あるだろう。