今週土曜日の東京競馬場でのメインレースは、日本優駿へのトライアルレースの青葉賞です。

　本命にはアドマイヤスピカを推します。これまで長い距離で使われてきて、2400mも前走、前々走と経験しており、結果も残しています。前走のアザレア賞では少頭数のレースではありましたが、結果的に先行馬有利な流れの中で、唯一後方からきて差しきっています。距離適性と末脚が魅力なので、この馬を本命とします。

　対抗にはサトノノブレスです。前走の若葉Sでは皐月賞への出走権が得られませんでしたが、三着と惜しいレースをしています。これまで安定した成績を残しており、今回の東京コースでも勝ちこそありませんが、好タイムで走っています。今回はじめての2400m戦で不安な点もありますが、血統的には問題ないので期待します。

　三番手にはラストインパクトです。前走の大寒桜賞では圧倒的な人気で二着には半馬身差ですが、三着には七馬身差と大きく離して勝っています。左回りでの中京コースで結果を出しており、今回はじめての東京コースは問題なく、さらに2200mでも結果を残しているので、距離の面でも問題ないと考えられます。

　押さえには今回少ない先行馬のマイネルマエストロと東京コースで二戦二勝のアルヴェロンです。

　東大ホースメンクラブ　キャラメル

　レッドレイヴンの母ワンダーアゲンはグラスワンダーの全妹で北米芝G1勝ち馬。

　そこにスマートストライクが配されて父母相似配合で、ミスプロ系のしなやかさと母のパワーの両方を受け継いだ弱点の少ない中距離馬だが、ここを圧勝してダービーの本命級に祭り上げられるほどの大物かというと、走る馬なのは間違いないが、たとえばグラスワンダー産駒でいうとサクラメガワンダーとかシルクネクサスとか、まだそのレベルとの比較で語るぐらい段階だろうと思うのだ。

　◎はラストインパクト。父がディープで母母がパシフィカスだからキズナと3/4同血で、「サンデー×ミスプロ×バックパサー」の黄金配合形でもある。

　ちょっとティンバーカントリーの緩慢さはあるのだが、ゼンノロブロイのように柔らかく強い好体質は、さすがマツパク厩舎の良血と思わせるものがある。

　アウォーディーと叩き合って後続をちぎった大寒桜賞が一皮むけたかの強さだったし、ここへきての上昇度を評価した。
そのアウォーディーはジャングルポケット×ヘヴンリーロマンスでヌレイエフ≒サドラーズウェルズ3×3、母はヘイルトゥリーズン3×5、これもジャガーメイル級に育って不思議ない素材で、大寒桜賞重視の予想となった。

2010年
1着ペルーサ／乗込併用
2着トゥザグローリー／標準多めトラック
3着ハートビートソング／標準少め坂路

2011年
1着ウインバリアシオン／標準併用
2着ショウナンパルフェ／標準多めトラック
3着トーセンレーヴ／標準多め坂路

2012年
1着フェノーメノ／標準併用
2着エタンダール／標準トラック
3着ステラウインド／標準併用

　青葉賞の過去3年の1着から3着の調教タイプを列記してみましたが、3年連続優勝しているのが、併用調教。この中で最も人気薄(13番人気)だったステラウインドも標準併用なので、青葉賞に最適な調教タイプは併用系統で間違いありません。

　印を打ったのは、標準多め併用と標準併用、そして標準多めトラックの6頭。その中でも中心にしたのは、松永幹夫厩舎の勝負調教に該当した◎アウォーディー。左回りは近2走で経験、そして得意だということが分かっているだけに、あとは東京競馬場までの輸送がデメリットにならないことを祈ります。


1.テイエムブシドー
今回：標準多め併用
前回：標準多め併用

2.ヘイローフォンテン
今回：馬ナリ平均坂路
前回：標準併用

3.アポロソニック
今回：標準併用
前回：標準併用

4.トウシンモンステラ
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

5.ヒラボクディープ
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

6.カリスマサンタイム
今回：一杯平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック

7.ラストインパクト
今回：標準多めトラック
前回：標準トラック

8.カフェリュウジン
今回：一杯平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック

9.ツクバローレル
今回：馬ナリ平均併用
前回：標準多め併用

10.サトノノブレス
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

11.マイネルマエストロ
今回：急仕上げ坂路
前回：急仕上げ坂路

12.アルヴェロン
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

13.アウォーディー
今回：標準多め併用
前回：連闘トラック

14.アウトオブシャドウ
今回：標準多め併用
前回：標準少め併用

15.レッドレイヴン
今回：標準多め併用
前回：乗込併用

16.バンデ
今回：急仕上げ坂路
前回：スパルタ坂路

17.ダービーフィズ
今回：標準坂路
前回：標準併用

18.アドマイヤスピカ
今回：標準トラック
前回：標準多めトラック主体

【混戦】レッドレイヴンは東スポ杯でコディーノと差のない競馬。休み明けカギも動き良好でダービー切符を掴みたい。サトノノブレスも素質上位。使われつつパワーアップしており逆転十分。底力高いアドマイヤスピカは安定感も魅力。ラストインパクトも能力そん色なく争覇圏。良化目立つアウォーディーも侮れず、トウシンモンステラとカフェリュウジンも上位争いに加われる。

【時節到来】レッドレイヴンの見据えるタイトルはダービー。青葉繁れる、この季節を待っていた。昨秋は、パドックでキョロキョロ、発馬はモッサリ。あらゆる面で幼さを残しながらも、レコード決着となった東京スポーツ杯を0秒3差の2着。最速の上がり・33秒6を駆使し、皐月賞3着馬コディーノに迫った好素材。母はグラスワンダーの全妹、米重賞5勝。血統的魅力にもあふれている。一回りスケールアップを感じさせる、圧巻の攻め。内田とともに、いざダービーへ。ラストインパクトの近親は、名馬ナリタブライアン。見た目の数字は???も、前走の大寒桜賞・2分15秒7は、同日の古馬1000万を1秒4も上回る、実は好内容。トウシンモンステラは、共同通信杯が0秒6差の6着。2400mのゆきやなぎ賞で、ひと化け。相手弱化でダービーフィズ。アルヴェロンは、当該2400mのゆりかもめ勝ち。大駈けがあればバンデ。直前の調教タイムに激変の予感。

　青葉賞は500万条件を勝ちたての馬と既にオープン特別や重賞を走っていた馬が対決するが、基本的には前走オープン・重賞組のほうが強い。500万条件組は過去10年で（1．4．6．79）、勝ってきた馬限定でも（1．4．4．50）。ゼンノロブロイが勝ってはいるが、同馬は既にすみれSで3着があった。オープンで馬券に絡んだことがない馬は2，3着付けにするのが精いっぱいのところだ。

　オープン特別組も（2．1．0．22）、均等買い時の回収率が単12％・複24％と厳しい。連対した3頭はいずれも前走3着以内。今年この条件に合うのは○サトノノブレスだけだ。

　重賞組は成績が良いのだが、前走2ケタ着順からここで馬券に絡んだ例は過去10年の間に無い。6-9着から絡んだ馬はすべてここで6番人気以内。▲ダービーフィズは今回微妙なところで、◎レッドレイヴンが軸となる。馬券は3着を手広くした3連単で。

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　◎ラストインパクトは「ディープインパクト×ティンバーカントリー」という組み合わせ。母スペリオルパールはナリタブライアン（四冠）とビワハヤヒデ（菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念）の半妹で、ファレノプシス（桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯）とキズナ（2戦2勝）のイトコにあたる良血。キズナと本馬はディープインパクト産駒なので配合構成がよく似ている。ハイライト≒フィジー5×4が配合的なポイント。2400m向きのスタミナと底力に恵まれ、なおかつ決め手もあるので、東京芝2400mはこの馬向きの舞台だ。今回は18頭立てで、しかもスローペースが予想されるため、馬群の外を回されるとキツイ。外枠の各馬はそのあたりがネックとなる。本馬は馬ごみのなかで我慢強く走れるタイプなので信頼性が高い。