京都芝1400m内回りの調教適性について「増補改訂版 - 100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ 馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」から、以下抜粋。
同じ内回りでも、トラックで調教された馬が好走する1200mとは違って、坂路調教馬が好走する条件です。坂路調教馬が好走する理由は2つ。まずひとつは、この条件は2歳、3歳の限定戦しか行われていないこと。まだ競走することに慣れていないので、コーナーをタイトに回るよりも、坂路で鍛えたスピードで行き切ってしまう方が手っ取り早いのです。もうひとつの理由は、200mの延長はスタートしてからの直線が延びるということ。この距離で加速してしまえば、コーナーで加速する必要はなく、向正面でついたスピードをそのまま維持すればよいからです。
ほとんどが坂路調教馬というメンバー構成ですから、調教適性だけで予想するのは難しくなります。それでも、あえて、このレースを取り上げたのは、勝ち馬が暮れの阪神JF、また、来年の
桜花賞に出走してくるだろう素質の持ち主だから。
◎
リアルヴィーナスは
ネオユニヴァース産駒の牝馬。
安達昭夫調教師も「いつ爆発するか分からないのが、ネオの牝馬」と口にしているように、気性的に難しい面がある血統。しかし、現状では、全くそんなところはありません。特にレースでの落ち着いた走りには安定感があります。
この中間の追い切りは、前走時と全く同じ。1週前に速い時計を出して、最終追い切りは終い最速ラップを踏んでいます。1週前は4F50.6秒と自己ベストを更新する時計が出ていますが「出したというより、出てしまったという感じ」と師。きっと、スピード能力が違うのでしょう。この追い切りが翌週にどのように影響するかと思いましたが、前記したように、前走時と同じ仕上げができているので、全く問題なし。というよりも、1度レースを使ったことで、スピードの出し方が上手になっているのでしょう。
○
エルノルテは中京の新馬戦を勝って休養していましたが「体が良くなって帰ってきた」と音無秀孝調教師。レース間隔こそ、あいてしまいましたが、休ませたことは大きなプラスだったでしょう。こちらも1週前に目一杯に追って、最終追い切りは終い重点。久しぶりのレースで、勘が鈍っていなければ。
最終追い切りで自己ベストを更新した△
エイシンオルドス。これが人気になると思いますが、上記2頭ほど、魅力を感じません。その理由は、全姉
エイシンキンチェムの存在。夏になると走る馬ですが、涼しくなるとさっぱり。今の暑さはこの馬にとってプラスでしょうが、さほど信頼感はありません。
1.
エルノルテ
今回:標準坂路
前回:標準併用
2.
カシノタロン
今回:標準多め坂路
前回:連闘
3.
クールジョジョ
今回:乗込坂路
前回:標準トラック主体
4.
タイセイララバイ
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
5.
リアルヴィーナス
今回:標準坂路
前回:馬ナリ平均坂路主体
6.
ピンクノサイロ
今回:標準坂路
前回:標準少め併用
7.ウメ
今回:標準多め併用
前回:標準坂路
8.
エイシンオルドス
今回:標準坂路
前回:標準併用
9.
ヤマニンアリエッタ
今回:標準併用
前回:標準併用
10.
マラムデール
今回:標準多め坂路
前回:標準少めトラック