･前走10番人気以下馬
※阪神過去10年[0-0-0-29]
●2012年該当馬→サドンストーム（5着）、マコトナワラタナ（12着）、アウトクラトール（13着）
○2013年該当馬→ウインドジャズ、クリーンエコロジー

･前走で1400ｍ以上戦に出走していた日本馬
※阪神過去10年[0-0-4-24]
●2012年該当馬→アンシェルブルー（3着）、サドンストーム（5着）、サンカルロ（14着）、エーシンホワイティ（15着）
○2013年該当馬→ウインドジャズ、クリーンエコロジー、マヤノリュウジン、モグモグパクパク、ロードカナロア

･海外馬をのぞく、6歳以上馬
※阪神過去10年[0-1-1-40]
●2012年該当馬→アウトクラトール（13着）、サンカルロ（14着）、ベイリングボーイ（16着）
○2013年該当馬→ウインドジャズ、ドリームバレンチノ、マヤノリュウジン

･前走で上がり最速だった牡馬
※阪神過去10年[0-0-2-9]
●2012年該当馬→エーシンホワイティ（15着）
○2013年該当馬→ティーハーフ、ハクサンムーン

2012年残った馬→エピセアローム、ロードカナロア、カレンチャン、エーシンヴァーゴウ、ヘニーハウンド、スギノエンデバー、エーシンリジル、エーシンヒットマン、マジンプロスパー

【2012年結果】
1着：エピセアローム（○）
2着：ロードカナロア（○）
3着：アンシェルブルー（×）

2013年残った馬→サドンストーム、マイネルエテルネル、ローガンサファイア、シュプリームギフト、ビウイッチアス

2013年下半期[星取り表]：◎○○●●●●●◎●

井崎：新潟祈念のコスモネモシン、牝馬限定重賞では何度も上位に来ていたとはいえ、牡馬相手にアタマまで突きぬけちゃうんだからなあ……恐れ入ったよ。

須田：52キロの軽ハンデとはいえ、1頭だけ次元の違う脚色ですっ飛んできましたからねえ。10番人気1着の激走ですから、さすがに白星ゲットは難しかったかもしれません。

井崎：2着-5着はキッチリ残せていたんだけど、勝ち馬がヌケではどうしようもないもんな（笑）。この悔しさは、今週のセントウルSにぶつけさせてもらうとしよう。

須田：お、珍しく気合いが入ってるじゃないですか！　秋競馬のスタートですから、ここはぜひとも的中を……って井崎センセイ、なんですかこのご無体な予想は！！

井崎：あ、さっそくバレちゃったか（笑）。いや、別に奇をてらったワケではなくて、ちゃんと予想をした結果がコレなんだよ。だから、仕方ないだろ？

須田：だからといって、この相手関係でロードカナロアを「消し」はさすがに……ねえ？　しかも、ドリームバレンチノまで消してるし、無茶にも程がありますよ！

井崎：うんまあ、須田クンの言いたいことはよーくわかるし、さすがに4着以下になるってケースは考えづらいと思うんだよ。でも、傾向的に買いづらい面もあるだろ？

須田：まあ、もともと夏に使われてきた組が勝つことの多いレースですし、安田記念からのローテで勝った馬なんて、現在の条件になってから1頭もいませんからね。

井崎：00年にブラックホークが好走してはいるんだけど、それも2着。そもそも、前走G1出走から休養に入っていた組が、ソコソコ来るけど勝てていないレースなんだよな。

須田：とはいえ「消し」はさすがにやりすぎですよ。1着では買わないという条件を付けた上で、残したほうがいいんじゃないですかね？

井崎：おお、須田クンのほうからそんな提案が出てくるなんて、珍しいな。

須田：この予想が、それだけ無理・無茶・無謀ってことですよ！　ロードカナロアの1着を買わないだけで配当はかなりハネるでしょうし、このセンで行きませんか？

井崎：それだったら、今回に限ってこの5頭の「単勝」と「馬単ボックス」勝負にさせてもらいたいなあ。かなり変則的な買い目になるけど、アリっちゃアリだろ。

須田：ああ、確かにそのほうが点数も絞れるし、現実的かもしれませんね。もっとも、ロードカナロアが勝つ可能性のほうが、比較にならないほど高いんですけど！

井崎：たまには、こういうチャレンジ予想もしていかないとダメだからさ（笑）。須田クンに罵られる覚悟をした上で、結果を待つとしよう。

　ロージズインメイはアウトサイダー血脈が豊富なアウトブリードなので、産駒は母の影響を受けやすく晩成だ。

　◎ドリームバレンチノも母や母父の影響が強いスプリンターで、5歳を迎えて本格化してからは、インベタ馬場で外を回らされたキーンランドと函館SSを除けば[4.1.1.0]、ロードカナロアとカレンチャンにしか負けていない。

　高松宮ではスローの前残りを外からロードを追うように追い込んで1馬身ちょっとの差、今回は2キロもらって、叩き合いでインを割ったシルクロードのように開幕週の内枠を活かした競馬ができれば、1馬身ちょっとの差はもっと詰まってくるはずで、今回一矢報えなければもうノーチャンスだろう。

　ハクサンムーンは力をつけているが、高松宮ではこれ以上ない楽逃げで◎○に外から差されたし、CBCではマジンプロスパーにもねじ伏せられたから、まだG1級という域にまでは達してないとみたい。

　3連のヒモ穴となると、ちょっと馬場が渋ったときの△2頭のイン差しか。

　阪神芝1200mで行われるスプリント重賞ということで、坂路調教馬に適性が高いというのは、なんとなくお分かりになるでしょうか。過去5年の優勝馬、5頭中、4頭が坂路調教馬でした。ただ、それだけでは、今年の出走馬をフィルターにかけることはできません。

　近3年の優勝馬に共通する調教条件が「最終追い切り栗東坂路で2F24.9秒以下」です。この調教条件に該当した◎ロードカナロア。この馬自身は安田隆行厩舎の勝負調教に該当しています。また、2013年は3連勝中ですが、その3戦すべてが「1週前、レース週の併せ馬が先着」という調教条件に該当していました。

　今回も1週前にダッシャーゴーゴー、レース週にスパートレパードに先着。それも僅かに先着したというのではなく、相手の脚色と比較して、圧倒的な動きで先着しています。スプリンターズSに向けて、トライアル的なレースであることは間違いありませんが、ここで負けてはいけない、そんな陣営の思いが追い切りに表れていると思います。

　2F24.9秒以下に該当している、△ハクサンムーン、△ドリームバレンチノですが、印評価を低くしています。2頭とも、主観的に見て、状態もかなり良いと思いますが、調教タイプがいずれも本数少ない坂路。過去5年で外国馬を除くと、本数少ない調教タイプで、3着以内に入ったのは、2009年のコスモベル3着のみ。連対がないということを考えると、決して高い評価ができませんでした。

　調教タイプに問題がなく、主観的に絶好調を感じるのが、○ローガンサファイア。北九州記念では本命(4着)に推奨しただけに、あまり説得力がありませんが、使ってからの方が馬体が良くなっています。また、角馬場での調整でも非常に落ち着いており、精神的な成長も感じるところ。レースに行くと、引っ掛かる気性がマイナスですが、マーガレットSで勝っている浜中俊騎手なら、うまくためて乗ってくれるはず。

　☆モグモグパクパクは高橋祥泰厩舎の勝負調教に該当。美浦坂路で追い切り、厩舎の勝負調教といえば、昨年のアンシェルブルー(田中清隆厩舎)と同じ。超人気薄で3着に突っ込んだことを思えば、この馬に印を打たないわけにはいきません。

　△ティーハーフは調教条件に該当しますし、調教タイプも問題ありませんが、葵S以来の休み明け。しかも、3歳戦の経験しかなく、古馬とは初対戦になります。

　このレースは休み明けが超不振のレースですが、過去(2004年以降)に出走した休み明けで、1週前、レース週ともに併せ馬で先着していた馬はいません。これには、ロードカナロア、ドリームバレンチノも該当していますが、休み明けでも好走するというパターンがあるとすれば、久しぶりでもキッチリ仕上げた、このパターンでしょう。

　△ウインドジャズは2F24.8秒で調教条件に該当。もし、ロードカナロア以外の休み明けが凡走すると、好走の可能性は十分にあります。

　なお、買い目が競馬予想TV!とは多少違いますが、購入している買い目自体は同じで、No.1予想の「10000円縛り」の金額条件に合わせているだけです。

1.サドンストーム
今回:標準多め坂路
前回:標準多め坂路

2.クリーンエコロジー
今回:標準少め坂路
前回:標準多め坂路

3.マイネルエテルネル
今回:標準坂路
前回:標準坂路

4.ドリームバレンチノ
今回:標準少め坂路
前回:標準坂路

5.ローガンサファイア
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準少め坂路

6.ウインドジャズ
今回:乗込坂路
前回:乗込坂路

7.マヤノリュウジン
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路

8.シュプリームギフト
今回:馬ナリ平均坂路
前回:乗込トラック

9.ロードカナロア
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路主体

10.モグモグパクパク
今回:馬ナリ平均坂路
前回:馬ナリ平均併用

11.ビウイッチアス
今回:馬ナリ平均トラック
前回:標準少め坂路

12.ティーハーフ
今回:標準坂路
前回:標準多め坂路

13.ハクサンムーン
今回:標準少め坂路
前回:標準少め坂路

　今年のセントウルSの一番の注目はスプリントG1ばかりではなく、安田記念までをも勝った王者ロードカナロアが連勝を伸ばせるか、どうかでしょう。ロードカナロアはこれまで万全の状態とはいえないレースもたくさんあったはずですが、それでも複勝率100%を誇る安定した成績を残せるのは、自らの100%の力を出さなくても勝利できるだけの高い能力を秘めているからなのでしょう。大勝することもなければ、大敗することもない、短距離界のテイエムオペラオーのような素晴らしい馬です。

　しかし、ロードカナロアが遡ること6走前に2着に敗れたのがこの舞台。どのような形で敗れたのかというと、高速馬場の開幕週らしく、斤量52kgの3歳馬エピセアロームの内からの出し抜けを食らって負けました。また、ロードカナロアはかつてと比べると前に行けなくなっていています。よってロードカナロアが敗れるとすれば、出し抜けを食らうか、前へ行った馬を捕らえきれないパターンである可能性が高いでしょう。

　よって◎は昨夏の函館スプリントSではロードカナロアを撃破したドリームバレンチノを推します。ドリームバレンチノは昨秋のスプリンターズS3着、今春の高松宮記念では2着と実力、実績ともに申し分ない馬です。前走の函館スプリントSでは1番人気を裏切って7着と大敗したことが人気を落としている原因ですが、当時は高松宮記念に照準を合わせて力を振り絞った後の一戦で本気度が高くなかったのでしょう。

　また函館開幕週の時計の速い馬場で斤量59kgを背負っては追走に苦しむ上に決め手も発揮できないのは当然のこと。敗因は明確でドリームバレンチノが当時1番人気に支持されていたことのほうがおかしかったのです。王者ロードカナロアはあくまで次走以降に向けた叩き台の一戦。意外に能力を出し切れない可能性も十分あります。一方、ドリームバレンチノは夏にレースを使ってここに備える万全の体制。逆転のシーンが起きる可能性も十分あるでしょう。

　○は言うまでもない絶対王者ロードカナロア。昨年のスプリンターズS以前は何度か取りこぼすこともありましたが、それ以降は連勝街道まっしぐらで、世界一の芝スプリント王を決める一戦とも言える香港スプリントをも制しました。確かにロードカナロアの潜在能力は、現在の日本スプリント界では抜けた存在ですが、しかし、今回は次走以降に向けた叩き台の一戦。取りこぼす可能性はかなりあると想定してかかるべきです。

　▲は今夏の休養明け初戦の水無月Sを勝利すると勢いに乗ってCBC賞で3着入線しサドンストーム。前走の北九州記念は出遅れて1番人気ながら大敗してしまいましたが、今回に向けての一戦だったと考えれば疲れを残さずに済んだことになり、今回には余力を残して出走できることになります。万が一ロードカナロアが能力を出し切れなった場合はレースの決着ハードルが下がることになります。PP指数の能力値上位で、その場合ならば上位に食い込む可能性もある馬です。

4番:トモの張りもう少し欲しい。
5番:細身も軸がしっかりしていて元気も良い。
9番:やや余裕残しも力出せそう。ただ、枠順などの条件はあまり良くない。負けるならここか。
13番:きっちり仕上がる。展開楽。

【ガツンと来た】ロードカナロアで断然。スプリンターズS・1分6秒7のレコ勝ちを皮切りに、香港GI、高松宮記念制覇。そして58キロを背負い、マイルの安田記念までを制した当代随一のスプリンター。聞けば前年のセントウルSは、夏負け気味で2着。しかし本夏は、課題の猛暑も無事やりすごし、鞍上の岩田をして｢稽古でもガツン｣とくるハミ掛かりのよさ。栗東坂路の3F36秒台、上がり11秒台の時計にも、岩田の｢ガツン｣が見て取れる。当面の目標はハクサンムーン。高松宮記念3着、CBC賞2着。そしてアイビスSD楽勝の軌跡に、スプリンターとしての本格化がありあり。勝てるかどうかは微妙だが、今ならゴール寸前まで抵抗できる。56キロなら、スプリンターズS3着のドリームバレンチノも額面通り。ローガンサファイアは北九州記念を最速の上がりで4着。昨年のセントウルSの覇者エピセアロームと酷似した前哨戦だった。マヤノリュウジンも、まだ底を見せていない。ティーハーフ、サドンストーム兄弟は、うーん。開幕週は厳しいか。

　説明の必要が無いほど、◎ロードカナロアが強いことは間違いない。香港スプリントを楽勝するというのは、いままでの日本のスプリント界と比べても異次元の領域だ。

　そんなロードカナロアに万が一の敗戦があるとしたら、それはステップレースで起こる可能性が高いだろう。しかも負けパターンは「前にいる馬が捕まらない」しか考えられない。末が甘くなって後ろから来る馬に捕まるパターンは想像できない。

　今回はある程度位置を取っていくものと思われるが、競馬の常として前が止まらないことはある。金星の可能性があるのは、○ハクサンムーンだけ。ただ、もちろん◎○の絡みでは配当がつかない。利益が出るような馬券の組み方が必要だ。

　1・2着を◎○→◎○にして○が勝った場合の配当を追求しつつ、3着候補を絞り込む。さらに3着が▲だと安いので、そこだけは張りを厚くしなければならない。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【相手探し】GI4勝馬ロードカナロアが主役を務める。昨年のスプリンターズSから国内外で5連勝中と敵なし。秋初戦になるが坂路でしっかり動けており、十分に力を出せる状態に仕上がった。スプリンターズSへ向けて好スタートを切る。ハクサンムーンはアイビスSDで2つめの重賞タイトルを奪取。ダッシュ力があり、開幕週の馬場もプラスに働く。ドリームバレンチノの前走(函館SS)は7着同着だったが、59kg背負って勝ち馬に0秒2差なら悲観することはない。地力上位で巻き返しに注意。切れ味鋭いローガンサファイアは、3歳牝馬で斤量面のアドバンテージがある。,シュプリームギフト、ティーハーフ、サドンストームを押さえる。

　サマースプリントシリーズの最終戦にして、芝1200m戦としてはJRAで唯一のG2競走。秋競馬開幕週にして、スプリント路線は早くもクライマックス間近の盛り上がりを見せます。

　この時期はおしなべて、春以来の待機馬と、夏競馬に使われていた馬の比較が馬券のポイントになりますが、このレースにおいては、夏に使われている馬が優勢という傾向が出ています。G2に格上げされてサマースプリントシリーズが創設された2006年以降は、とくにその傾向が顕著で、勢いに乗った夏競馬組が人気の待機馬を破る、という決着がたびたび繰り返されています。

　ハクサンムーンはCBC賞2着、アイビスサマーダッシュ1着。ここはサマースプリントシリーズ制覇を期しての出走になります。春の高松宮記念でロードカナロアの3着に敗れた当時は、まだ伏兵という存在でしたが、この馬自身パワーアップを果たしていますし、2キロの斤量差と開幕週の馬場を味方にすれば、大本命馬に一泡吹かせる可能性は低くないと見ます。

　その大本命になるであろうロードカナロア。この1年間で国内外の大レースを勝ちまくって、いまや歴史的な名馬と比較される存在になりました。このクラスの馬になれば、G1から始動しても不思議ないのに、あえて当レースに出走してきます。陣営の説明によれば「精神的なガス抜き」の意図があるようですが、太めが残っているのではないか、という疑念も払拭できません。

　マイネルエテルネルは昨年の小倉2歳Sをレースレコードで制した天才肌のスプリンター。一時期の伸び悩みから脱して、ここに来て一年前の輝きを取り戻しつつあります。前走の北九州記念では窮屈な場所での競馬を強いられ、不完全燃焼に終わりましたが、今走では昨夏に連勝したときの和田騎手に戻って巻き返しを図ります。

　当日輸送になる関西圏の競馬の方が合っているサドンストーム、高松宮記念2着以来で仕上がりが鍵になるドリームバレンチノ、前走で時計勝負にも対応して充実を示す3歳馬ローガンサファイヤが押さえ。シュプリームギフトは函館からの転戦で中1週と強行軍になりますが、サマースプリントシリーズ制覇の可能性を残しており、出走に踏み切るようなら重い扱いが必要です。