【お薦め度C】

　前走は<7>着とはいえ着差は0.3秒しかありません。58キロと重い斤量を背負っていたことを考えれば、復調の兆しが見えました。今回は56キロと2キロも軽くなりますし、休み明けを叩かれた上積みも期待出来ます。この東京コースで3勝しており、1.32.3・<3>着というベストパフォーマンスも及第点が与えられます。そろそろ一発があっても。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

　過去10年の富士Sを振り返ると、最終追い切り場所が「栗東坂路」が6勝。もちろん、該当出走頭数は多いのだが、単勝回収率が222%なので、馬券的に考えても、最終追い切り栗東坂路を中心に据えるべきでしょう。

　高回収率の要因には、2006年16番人気で1着となったキネティクスの存在がありますが、その追い切り内容が、ラップの踏み方が1Fごとに加速したというもの。先週の府中牝馬Sでも、栗東坂路で加速ラップを踏んでいたディアデラマドレが優勝しており、今年の馬場状態にも適した追い切り内容だと言えます。

　◎ステファノスは最終追い切りが、15.8秒→13.8秒→12.3秒→12.2秒の加速ラップ。しかも5走前(つばき賞1着)にはメンバー最速上がりを使っており、この調教ラップなら、古馬相手でも十分にメンバー最速上がりを使うことができるでしょう。

1.トーセンレーヴ
今回：標準多め坂路主体
前回：標準併用

2.キングズオブザサン
今回：標準多め坂路主体
前回：標準併用

3.インパルスヒーロー
今回：標準併用
前回：馬ナリ平均坂路

4.ロサギガンティア
今回：馬ナリ平均坂路
前回：乗込坂路

5.クラリティシチー
今回：標準多め併用
前回：標準併用

6.コスモソーンパーク
今回：標準少めトラック
前回：乗込トラック

7.シャイニープリンス
今回：標準トラック
前回：標準トラック

8.ダノンヨーヨー
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

9.エキストラエンド
今回：標準多め坂路主体
前回：標準多め併用

10.メイショウヤタロウ
今回：標準トラック
前回：標準多めトラック

11.レッドアリオン
今回：標準多め坂路
前回：標準少め坂路

12.ミトラ
今回：標準坂路
前回：標準坂路

13.ブレイズアトレイル
今回：一杯平均坂路主体
前回：標準多め坂路主体

14.ダノンシャーク
今回：標準坂路
前回：標準坂路

15.シェルビー
今回：標準多め併用
前回：標準多め併用

16.ステファノス
今回：標準併用
前回：標準併用

【混戦】ダノンシャークは昨年の勝ち馬でG1でも好成績残す。気配上々で舞台もベスト。好勝負は必至。ステファノスは前走4着も非凡なレース振り。動き前進で距離短縮で新味にも期待できる。キングズオブザサンも潜在能力高い1頭で引けはとらない。前走2着好走のプレイズアトレイルも充実している。良血トーセンレーヴも巻き返しが可能で、シャイニープリンスやミトラなども差なく要警戒。

【実力マイラー】関屋記念は1000m通過が58秒1のミドル。鞍下の息遣いに耳を傾け、慎重に追い出しのタイミングをはかったダノンシャークだったが、勝ち馬より1キロ重い58キロが最後に響いたか。しかし、GIの安田記念、マイルCS・3着の実力は示した。ちなみに昨年の富士Sは57キロを背負い上がり33秒5で快勝。前走後の調教過程も万全だけに、まず大崩れは考えにくい。

　逆転があれば3歳馬ステファノスの活力。セントライト記念での勝ち馬の強さは別格として、ゴール前の差し脚は際立っていた。コーナーリングのぎこちない、瞬発力勝負の馬だけに、ワンターンの東京マイルならレースも組み立てやすくなるし、本質はマイラー。

　レッドアリオンは西宮Sを上がり32秒8で一気差し。数字はもちろん。外一気の脚色は圧巻。OP勝ちはニューイヤーSだけだが、今季は勢いが違う。

　NHKマイルC3着のキングズオブザサンは、古馬初対決の京成杯AHを、馬場の荒れたインから0秒2差の4着と見せ場。ひと叩きした上積みも見込めるだけに、鞍上の蛯名も闘志。

　NHKマイルC・毎日王冠で最速の上がりをマークしてきたロサギガンティアも好勝負。同レース3着のミトラは、ベリーがもうひと押し。

　富士Sは休み明けのGI・GII組よりも使われているGIII・オープン特別組のほうが馬券的には良いレースで、レース間隔が詰まっているなどはあまり気にしなくてよい。また前走もマイル戦という馬の好走が多く、他のマイル重賞で見られる距離短縮組の台頭というのはあまり無いレースだ。

　そう考えると今年のメンバー構成ではどうしても京成杯AH組から検討をはじめなくてはならない。当時の最先着馬は☆ブレイズアトレイルだが、当時1キロあった斤量差がなくなることを考えると◎ミトラのほうが馬券的には面白いと考える。

　もともとは1400mタイプだったが年齢とともに1600mが向くようになってきているし、事実前走は重賞でも馬券に絡めた。レースの上がり33.4秒、7ハロン目が10.7秒という競馬はこの馬に有利なものではなかったので、東京替わりでさらに前進があると見る。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

　◎ダノンシャークは｢ディープインパクト×カーリアン｣という組み合わせ。母カーラパワーはモンジュー(凱旋門賞などG1を6勝)の近親にあたる良血で、母の父カーリアンは英愛リーディングサイアー。カーリアンは日本ダービー馬フサイチコンコルドをはじめ日本でG1馬を5頭出したように日本向きの素軽さがあり、とくに末脚の活きる東京コースでは強かった。「ディープインパクト×カーリアン」もまた直線の長いコースに向く、という明確な特長があり、東京コースをはじめ京都、阪神、新潟の外回りコースで強さを発揮する。とくに東京芝1600-1800mでは連対率41.2%と抜群の成績。

　自身、昨年の当レースを制したほか、春の安田記念では不良馬場をものともせず4着に食い込んた。今回のレース条件はほぼベストで、別定戦の57kgは昨年と同じ斤量だけに、なんらかのアクシデントでもないかぎり馬券圏外に消えるとは考えづらい。順当に相手探しの一戦だろう。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　マイルチャンピオンシップへのステップ重賞のひとつで、本番と同じ1600m戦。それなのに、本番にはなかなかつながらないレースとして知られています。

　過去10年間で、このレースをステップにしてマイルチャンピオンシップを制覇した馬は、2011年のエイシンアポロン1頭だけ。その年の富士Sは、唯一道悪（不良馬場）でのレースでした。

1.高速馬場での瞬発力勝負で軽量馬が台頭

　軽量馬といっても牝馬は前週の府中牝馬Sに回るためほとんど出走しないので、具体的には3歳馬ということになります。

　過去4年間で5頭の3歳馬が馬券圏内に入っていますが、それらの人気は［14、5、3、5、13］。少々能力が足りないように思われても、積極的に狙ってみる価値は充分です。

2.サンデーサイレンス系強し

　かつてのこのレースでは、サンデーサイレンス産駒が3連勝したように圧倒的な強さを誇りましたが、今ではそのポジションを2世種牡馬たちが受け継いでいます。

　とくに強いのがディープインパクト産駒。ここに出走したディープインパクト産駒はまだ3頭しかいませんが、いまのところそのすべてが連対しています。きさらぎ賞のようなディープ産駒御用達レースになるかも。

3.東京実績馬が大穴を開ける

　昨年14番人気で3着のシャイニープリンス、一昨年14番人気で3着のヒットジャポット、2010年14番人気2着のライブコンサート、13番人気3着のガルボにはいずれも「過去に東京コースで勝ち星があった」という共通点がありました。

　春以来の東京開催ということで、東京実績が馬柱の奥に埋もれているケースが多いので、隠れた東京実績馬の大駆けには警戒の必要があります。

　ステファノスは3歳・ディープインパクト産駒。セントライト記念は見せ場たっぷりの4着でしたが、菊花賞をきっぱりと諦めてマイル路線へと転身してきました。毎日杯3着、皐月賞5着と重賞実績も豊富なのに、重賞未勝利ということで54kgで出走できるのは相当有利です。

　ダノンシャークは昨年の勝ち馬。降雪による日程変更の影響を受けた阪急杯を除けば、安田記念も含めて近走まったく崩れていません。GIIIでは実力的に飛び抜けた存在で、57kgで出走できる以上、今年も好勝負が期待できます。

　キングズオブザサンは休み明けの京成杯オータムハンデで小差の4着。NHKマイルCでの3着を含めて、左回りではすべて好勝負に持ち込んでいることは特筆できます。

　クラリティシチー、ロサギガンティアは3歳の好マイラー。エキストラエンドは田辺騎手への乗り替わりで積極的な競馬ができれば変わり身が期待できます。トーセンレーヴは立て直しに時間がかかっていますが、東京コースではエプソムCを含めてオープン3勝の実績があり、今回は復活の期待がかかります。

【波乱前提】近年やたらと荒れている富士S。やはり今年も、波乱を前提で馬券を考えたい。そうなると面白いのが、休養前のレース内容が上々で、意外なほどいい仕上がりで出走できそうな15シェルビー。ここから、実績上位である12ミトラと13ブレイズアトレイルを相手本線に設定した馬券で、高配当を狙ってみたい。オッズ次第では、ヒモはもっと拾っていいかも。

実績はダノンシャークが頭ひとつ抜けているが今季は詰めの甘さが目立つ競馬ばかり。本命はレッドアリオン。こちらは今までの不振と甘さを一気に払拭する豪快な勝ちっぷり。準オープンのメンバーだったとはいえ、最後方から大外を回って残り200mまで手綱を持ったまま。仕掛けると一気の伸びで上がり3Fはサラブレッドの限界に近い32秒8。レースの上がり33秒6を大幅に上回る圧巻の末脚。ここまで立ち直れば中心に推せる。

秋のマイルGIII戦はさすがにメンバーの指数が高い。それでも関屋記念でも◎を打ったダノンシャークでここも行く。2着した関屋記念の指数は111。レベルが高かったのは明白で疲れがなければ間違いなく軸は確保するだろう。5走平均でも109とトップを誇るが、ほかにも105を超える馬が6頭もいるというのは混戦そのもの。平均値2位○ブレイズアトレイル、最高値トップ☆レッドアリオン、前走値同率トップ▲ステファノスなど、かなり濃い面子の一戦で面白い。

上位が拮抗したメンバー構成だが絶好の東京のマイルで能力上位が14ダノンシャークだ!休養明けの関屋記念2着は優勝馬クラレントに1キロ重い58キロで0秒1差は能力の高さ実証した。今度は57キロで臨戦態勢は万全。GIで好走してきた実力で連覇は濃厚だ!対抗はパワーアップ必至の16ステファノス。▲4ロサギガンティアもマイルで好走は容易に見込める。