【お薦め度B】

4番　イダス
ここ3走のテンと上がりの3ハロンのラップを見ると、(36.2-36.1)(34.7-35.6)(34.8-36.8)。2つの数字の差が+0.1、-0.9、-2.0秒と、どんどん前半の方が速い前傾ラップになっているのが分かります。Hペース志向の先行馬で、上がりの掛かる流れで他馬をバテさせるのが持ち味です。この希少なキャラクターを見出されてからまだ底を見せていません。なお、陣営は『ハナには拘らない。』とコメントしていますが、テンのラップからはここでも行き切れそうです。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

　ショウナンアチーヴの母ショウナンパントルは阪神JF勝ち馬で、近親にディープブリランテやザッツザプレンティやバブルガムフェローなどが出るバブルカンパニーの牝系。

　そこへショウナンカンプが配されて、父父サクラバクシンオーと父母ショウナングレイスと母母バブルウイングスは「ノーザンダンサーと欧血中心」だが、母父サンデーサイレンスのところだけは「ノーザンダンサーが入らず米血中心」という好パターンの配合になった。

　ベストは1400mではないかとも思うが朝日杯を見てのとおり1600mも守備範囲、ファルコンSは直線でゴチャついて踏み遅れたし、ゴール前は前と同じぐらいの脚では伸びていた。パワー型で中山替わりはプラスだから、朝日杯だけ動ければ何とかなるメンバーだろう。

弥生賞　　　/標準併用
フラワーC　/標準多め併用
スプリングS/標準多め坂路

　上記は2回3回中山開催で行われた3歳重賞の1着馬の調教タイプ。共通点は「標準多め」と「併用」。牡馬の皐月賞トライアルがこの調教タイプ傾向になることはよくありますが、牝馬限定重賞のフラワーCが標準多め併用の優勝というのは、さほど多くありません。

　中山芝1600mは、追い切り本数の多い併用系統の調教タイプが好走する条件。今の馬場状態も加味すると、標準多め併用の◎イタリアンネオ。1週前追い切りの時点で、ようやく「らしい」動きを見せていましたが、最終追い切りはヌーヴォレコルトと互角の追い比べ。これを、今回騎乗する田中勝春騎手が跨って、動いたという点が評価できます。あの動きなら、レースでもきっちり動くイメージが沸いてきました。

1.パワースラッガー
今回：標準トラック
前回：標準トラック

2.イタリアンネオ
今回：標準多め併用
前回：標準多めトラック主体

3.クインズハリジャン
今回：標準トラック
前回：一杯平均トラック

4.イダス
今回：標準坂路
前回：標準坂路

5.アルマエルナト
今回：標準多め併用
前回：標準併用

6.キタサンラブコール
今回：一杯平均併用
前回：一杯平均坂路

7.ケルヴィンサイド
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路主体

8.メイショウコルノ
今回：標準坂路
前回：馬ナリ平均坂路

9.ショウナンワダチ
今回：標準多め併用
前回：標準多め併用

10.マイネルディアベル
今回：標準坂路
前回：標準坂路

11.ウインフェニックス
今回：標準トラック
前回：馬ナリ平均トラック

12.ショウナンアチーヴ
今回：一杯平均坂路
前回：標準坂路主体

13.モリトビャクミ
今回：馬ナリ平均併用
前回：標準併用

14.カラダレジェンド
今回：標準多めトラック
前回：標準トラック

15.ベルルミエール
今回：馬ナリ平均トラック
前回：馬ナリ平均トラック主体

【上位拮抗】ショウナンアチーヴは朝日杯FS2着馬。休み明けを叩かれて気配アップで今回は地力を発揮。マイネルディアベルは前走クロッカスSでOP勝ちをマーク。レースセンス上々で混戦にも強い。イダスは力量アップ顕著で重賞でも。ショウナンワダチも気配良く巻き返しが期待できる。しまい生きる展開ならアルマエルナトも侮れず、ウインフェニックスやクインズハリジャンなども上位争いが可能。

【アチーヴ合格】ショウナンアチーヴの実績上位。からまつ賞の快勝・上がり34秒2で、ある程度、朝日杯FS好勝負が見えていたが、11番枠から、正攻法の競馬で2着。勝ち馬にスケールは譲るとして、レース内容自体は、GIらしく理にかなっていた。前回のファルコンSは、イメージしていたよりは、位置取りが後ろ。久々ですっと反応しなかったのだろうが、直線の追い出し遅れにも悔いが残る。しかし、1400mよりはマイル。ひと叩き効果も含め、朝日杯2着の中山マイルならだ。

アチーヴより少しレース運びが乱暴だが、ショウナンワダチは朝日杯6着。共同通信杯は、休み明けで1800m。掛かり気味の道中を思うと、距離短縮で一変は十分。東京マイルのベゴニア賞、上がり33秒6を見直しは当然。

割って入ればマイネルディアベル。クロッカスSで、朝日杯4着の意味、重賞マイラーであることは確信。ただ、NHKマイルも意識しているのだろうが、同じ短期放牧明けの前回より、若干調教の精度が足りない。

終い勝負に徹するほかないが、ファルコンSで最速の上がりをマークしたアルマエルナト。京王杯馬カラダレジェンドにもリスペクトが必要。イタリアンネオも、イダス等の逃げ馬が多いだけに、パワー勝負でゴール前出番あり。

　ニュージーランドトロフィーはもともとサンデーサイレンス系の馬が強くないレース。また、好位に構える馬が圧倒的に強くて、逃げ馬も粘りづらいが差しも届きにくいという傾向にある。いまの中山の馬場だとSS系の弱さは持続しそう。一方で位置取りについては読めない部分があるが、分からない場合はデータを尊重し、先行重視でいきたい。

　◎はマイネルディアベル。今回のメンバーで朝日杯に出走していた馬の中では当時2番目の着順だったが、先着されたショウナンアチーヴは脚質面のリスクがある。京王杯で先着された相手は、カラダレジェンドが初の中山でクインズハリジャンは中山で大敗。こう考えていくと、この馬で十分勝てる計算になる。

　○にイダス。スクリーンヒーロー産駒は年明けの中山で、4角位置を取れる馬だけはよく走っている。枠順的にも控える選択肢はないので、穴として期待したい。

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　◎アルマエルナトは「ネオユニヴァース×ウィズアプルーヴァル」という組み合わせ。母キャメロンガールは仕上がり早のスピードタイプ。その影響でネオユニヴァース産駒にしては豊かなスピードを誇る。とはいえ、1200m専用のスプリンターではなく、前走のファルコンSを見るかぎり1400mでも距離不足の感は否めない。マイル戦は合うのではないかと思われる。

　ネオユニヴァース産駒は小回り急坂の中山コースを得意としており、過去に勝った20個の重賞のうち、半数の10個をここでものにしている。G1に至っては4勝中3勝は中山でのものだった。前走のファルコンS3着は好内容で、高い潜在能力を感じさせた。中山替わり、1ハロンの距離延長、好枠発進の今回は勝ち負けになっていい。

　NHKマイルCへのステップレースですが、むしろ本番に繋がらないことで定評があります。一昨年の勝ち馬・カレンブラックヒルは貴重な例外でした。裏街道ながら賞金が高い「ボーナスレース」という趣もある重賞で、メンバーが揃うことはあまりなく、大波乱の結末になることもしばしばです。

　ショウナンアチーヴは前走ファルコンSは6着に敗れましたが、速い時計で息の入らない展開になって休み明けが堪えたようです。ひと叩きされて得意の中山コース。相手関係を見てもそれほど強敵は見当たらず、朝日杯FS2着の実績を素直に信頼します。

　マイネルディアベルは朝日杯FS4着でクロッカスSを1着。立ち回りが上手で大崩れしません。マイルだとひと押し足りない懸念はありますが、現在のパワーを要する中山ならば詰めの甘さをカバーできるかもしれません。

　ケルヴィンサイドはダートでの500万下勝ちですが、半姉にエリザベス女王杯3着のピクシープリンセスを持つダーレーファームが誇る良血馬です。素質で引けは取らないはずで、上がりが掛かれば芝の重賞でも侮れません。

　イダスは他馬を気にする面がありましたが、逃げに転じて素質が開花しました。半兄がNHKマイルC勝ちのマイネルホウオウですから素質的にまだ奥があって不思議はなく、再度ハナが叶えばあっと言わせる場面があるかも。

　ショウナンワダチは共同通信杯8着ですが、ロスの多い競馬ながら小差でしたから、距離も相手関係も楽になる今回は一変しても驚けません。アルマエルナトは初距離だったファルコンSで3着。今回はさらなる距離延長が課題になりますが、中山コースとは好相性です。ウインフェニックスは2歳時に新潟2歳S4着をはじめ、強敵相手に好勝負を続けていた馬で、相手なりに走れる器用さは評価できます。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください

【高配含み】データ分析でもイチオシにあげた04イダスが、最高の枠番を引き当てた。状態面も変わりなく順調で、配当妙味があるのは言うまでもないこと。迷わず本命に推したい。相手は、12ショウナンアチーヴと、11ウインフェニックスが上位評価組。一発大穴を狙うなら、芝替わりの07ケルヴィンサイドか。

一長一短、パンチ不足、このメンバーではNHKマイルCで勝負になる、というイメージは沸かない。

本番どうこうではなく単純に中山のマイル戦と考えて本命は朝日杯FSの実績からショウナンアチーヴ。休み明け、直線で若干窮屈になったことを考えれば0秒4差まで追い上げた内容は及第点。NHKマイルCに直行という王道路線ではなく、もうひと叩きしてくるあたり、このレースへの本気度が伝わってくる。

新潟2歳SやいちょうSでイスラボニータと接戦を演じた内容からすれば勝ち上がるのが遅すぎたウインフェニックス。復調に手間取っていたが、ここにきてようやく上昇ムード。となれば、注意が必要。

最高値98と共に距離・コースともにトップの◎ショウナンアチーヴが人気でも軸となってしまう。ただほかの馬も決定的な差はない。人気は落ちるが○マイネルディアベル、▲ショウナンワダチもほぼ同能力。人気薄では△キタサンラブコールの一発に期待するしかない。