【ぬかりなし】新馬戦こそ、
バンドワゴンの2着に甘んじた
トゥザワールドだが、二戦目の未勝利はほぼ確勝。続く
黄菊賞は、前半1000m通過が58秒5-マイル通過・1分34秒5という速い流れを、2番手のインからスルスル。最後は手綱を抑える余裕で1分46秒5のレコ勝ち。全兄は
トゥザグローリーとくれば、クラシックを意識するのも当然だろう。若駒時代の兄と比べると、気性も身体の各パーツにも緩みというものがない。調教パートナーである兄を、楽々と追い越しても見せた。3勝確定なら、さらにクラシックが楽になる。
追いかける馬たちにとって、
トゥザワールドは超えなければならない壁。能力には能力をもって対峙するしかない。二の筆頭は
アドミラルシップの資質。506キロの骨量豊富な栗毛、母系には
ヒシアマゾンの顔も見える
ゼンノロブロイ産駒の中長距離砲。年末の5回阪神は、洋芝を
ミックスした重い芝。中山ほどではないにしろ、開催日ごとに時計がかかり力を要する馬場となったが、12月23日の最終日に、芝1800mの新馬戦を1分49秒9。前半1000mは1分2秒8のスローゆえ、上がりに比重が高くなるのは当然ながら、ラスト3F・11秒6-11秒0-11秒8(3Fは34秒4)というレースラップを、大外一気に上がり34秒0。坂のある阪神で、推定11秒を切ろうかというラップは出色。
ラジオNIKKEI杯は、粘り気の強い特異な芝に6着と泣いた
モンドシャルナだが、初陣の新馬戦のラスト3Fのレースラップは12秒5-11秒1-11秒2(3Fは34秒8)。通過順から逆算すると、自身のラスト2Fの上がりは推定10秒9-10秒9をマークしている。
ミヤビジャスパーは、二走前の阪神1800mは1分49秒1。ラジオNIKKEI4着はフロックではない。
アトムは、攻め馬の遅れよりも1800mの距離に課題。