春の天皇賞に向けた最重要
ステップレースで、数少ない長距離のG2レース。かつては銀行レースの代表のように思われていた時期もありましたが、長距離路線の重要性が低下したのと歩調を合わせて、レースの性格も様変わりしました。過去5年間で1番人気は1勝4敗と苦戦を強いられています。ただし、今年1番人気が予想される
ゴールドシップは、昨年の当レースの勝ち馬でもあります。はたして2年続けて1番人気に応えられるでしょうか。ちなみに過去におけるこのレースの連覇は、2001、2002年の
ナリタトップロードまで遡ります。
ゴールドシップは
ステイゴールド産駒らしく、気性的に当てにならない面があって、去年は人気を裏切ることがたびたびありました。ただし、弱点がはっきりしている馬でもあり、それは「上がりが速いレースが苦手」だということ。切れ味が要求される京都と東京を除けば、自分の能力は安定して発揮できる馬です。本番の天皇賞はともかく、阪神で行われる前哨戦では信頼して大丈夫だろうと判断します。
アドマイヤラクティは
有馬記念こそ大敗しましたが、昨年春の天皇賞4着が示す通り長距離戦では安定した成績を残してきました。今回は休み明けになりますが、阪神の長距離戦で力勝負になれば確実に脚を伸ばしてくるでしょう。
バンデは昨年の
菊花賞の3着馬。勝った
エピファネイアにぴったりマークされたことを思えば価値のある内容でした。まだ粗削りで未完成な現状ですが、自分でレースを作れるのは強みで古馬の一線級相手でも好勝負は可能です。
サトノノブレスは
日経新春杯で初重賞制覇しましたが、スローペースを先行した展開利が大きく、あらためて今回が試金石になるでしょう。逃げられない展開になったとき詰めの甘さをどうカバーするかが課題になります。
ヒットザターゲットは昨年の
京都大賞典の勝ち馬。非力な面があってどちらかというと阪神よりも京都を得意としているので、ここは狙いを下げざるを得ません。
タマモベストプレイは
きさらぎ賞の勝ち馬で
有馬記念でも5着に好走。長距離戦への適性にはまだ不安が残りますが、器用なレースぶりをする馬で立ち回り次第では上位食い込みの目も。