【お薦め度B】

11番　サンカルロ
ここ2走は<9>・<10>着と着順自体は地味ですが、2走前は0.3秒差、前走はメンバー中最速の上がり(33.7秒)をマークしており、それなりの内容を残しています。何と言ってもこの阪神千四には、阪急杯・この阪神Cで3勝・<2>着2回・<3>着2回と抜けた実績を持っています。明らかにベスト舞台。もう8歳なので往年の力を求めるのは酷でしょうが、その分人気がありません。狙う価値はあります。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

　最終追い切りの動きが絶好で、橋口弘次郎厩舎の勝負調教に該当した○クラレントか、1週前追い切りの動きが抜群で、この舞台なら完全復活が似合う▲コパノリチャードか、はたまた、阪神Cでは毎年好走している、最終追い切り場所南Pの☆フォーエバーマークか。本命候補は何頭かいましたが、最終的には◎ウリウリを選択。

　その理由は、最終追い切り場所が栗東坂路でラスト1Fが最速ラップを踏んでいること。もちろん、近5走以内にメンバー最速上がりを芝レースでマークしているという条件に該当していることも重要。

　2014年5回阪神開催における芝1200m、芝1400mの短距離内回りにおいて、この条件に該当した馬は8頭いて、その成績は[2-0-2-4]で単勝回収率586%、複勝回収率215%という良績を残しています。特に馬場が渋った、12月20日に良績(2-0-1-1)が回収率を押し上げていますが、先週の競馬で馬場が荒れたことを考えると、ますます加速ラップの馬が好走できる状況と考えてもよいでしょう。

　ウリウリは同じ舞台、阪神牝馬Sで2着していますが、当時は13.9-14.1-12.9-12.0秒と前半2Fがチグハグなラップを踏んで、メンバー最速上がりを使うことができませんでした。しかし今回は、14.6-14.1-12.7-12.4秒ときれいな加速ラップ。前半が速くなりそうなメンバー構成ですから、出遅れさえなければ、レースの流れに乗って、直線は弾けてくれるでしょう。

1.ウリウリ
今回：標準坂路
前回：標準併用

2.フォーエバーマーク
今回：馬ナリ平均トラック
前回：標準少めトラック

3.ダイワマッジョーレ
今回：馬ナリ平均坂路
前回：一杯平均坂路

4.オリービン
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

5.サクラアドニス
今回：急仕上げ坂路
前回：標準坂路

6.ミッキーアイル
今回：標準多め坂路
前回：乗込併用

7.ダノンプログラマー
今回：標準坂路
前回：標準坂路

8.リアルインパクト
今回：標準多めトラック主体
前回：標準併用

9.ホエールキャプチャ
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路主体

10.ハクサンムーン
今回：標準少め坂路
前回：標準坂路

11.サンカルロ
今回：標準多め坂路主体
前回：標準多め坂路主体

12.タガノブルグ
今回：一杯平均坂路主体
前回：標準多め坂路

13.アドマイヤサガス
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

14.ロサギガンティア
今回：乗込坂路
前回：標準多め坂路

15.サダムパテック
今回：一杯平均坂路
前回：一杯平均坂路

16.クラレント
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

17.トーホウアマポーラ
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

18.コパノリチャード
今回：標準多め坂路
前回：地方

【復調気配】ダイワマッジョーレに復調の息吹。昨年のマイルCS2着力走で、燃え尽きたか。あのころの馬体の張りと気迫を、知っていればこそ、パドックで首を傾げることも多かった近走だが、チャレンジCは0秒3差。最後の1ハロンの局面では、突き抜けるのではと、一瞬思ったほどの手応え。体調さえ整えば、GI・2着の実力馬。東京1400mのGII・京王杯SCを快勝しているように、坂コースの阪神も本来苦にしないタイプだ。ちなみに矢作厩舎は、激しいリーディング争いを展開中だ。

当面の目標はミッキーアイル。マイルCSは1000m通過が56秒7-1200m通過・1分8秒2というHペース。雁行状態で息の入らない流れとあっては、13着に沈没。しかし、1400mに短縮なら、もうひと粘り。マイペースで行けることにこしたことはないが、7Fなら好位差しがあってもいい。

前年の覇者コパノリチャードが、6-7Fベースでの変身と対応力を先立として具現。両者を含む逃げ・先行勢が、マイルCS以上のベラボーな乱ペースを誘発すれば、ロサギガンティアの強襲。連れてウリウリ。クラレントも似たようなローテーションで、昨年の阪神Cは3着だった。

　阪神カップもある程度回数を重ねて傾向が見えてきた。まずオープン特別組は重賞組と比べて成績差がかなりある。次に、1200mタイプ・特に先行系は苦しく1400mの専門家か1600mで先行できるような馬がベター。

　ただ、今年は条件にズバリとはまるような馬がおらず、例年に比べて逃げ馬かそれに近い存在が多い。ミッキーアイルにハクサンムーン、フォーエバーマーク、コパノリチャードと揃ってはこの馬たちにとっては負荷が高い。脚質については例年よりやや差し寄りの馬もアリとして予想していってよいのではと思う。

　◎はダイワマッジョーレ。チャレンジカップを使ったことで単純にデータには合わなくなったが、マイルCSで好位にいた馬というのはこのレースでは良いパターン。昨年は1番人気を裏切ったが、行った行ったの競馬だったので仕方ない面もある。実は1400mと相性の良い馬なので、1年ぶりのチャンスをモノにしてほしい。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【混戦】コパノリチャードが本命。前走のJBCスプリントは最下位の16着だったが、初ダートで度外視できる。今春の高松宮記念勝ち馬で、1400mも守備範囲だ。ロサギガンティアの近2走は課題のゲートが安定。初の1400mになるが、発馬五分で流れに乗れれば上位争い。リアルインパクトは昨年のこのレースで逃げ切り勝ち。脚質に幅があり、休み明けを叩いた上積みも見込める。ミッキーアイルの前走・マイルCSは控える形でモロさが出た。距離短縮は歓迎だが、同型馬との兼ね合いが鍵。ダイワマッジョーレ、クラレント、ホエールキャプチャを押さえる。

　◎ロサギガンティアは｢フジキセキ×ビッグシャッフル｣という組み合わせ。母ターフローズは日本のエリザベス女王杯に相当するイタリアのリディアテシオ賞(G1･芝2000m)の勝ち馬で、その父ビッグシャッフルは独リーディングサイアーの座に6回就いたスピード型の名種牡馬。配合的には1600-1800mあたりが良さそうなイメージだが、折り合いの難しさを抱えているので1400mの速い流れがフィットする可能性がある。

　行きたい馬がそろったここはスローペースになることは考えづらく、十中八九、中盤にゆるみのないスピードの持続力が問われるレースになるだろう。決め手にやや甘さのある本馬にとっては歓迎だ。課題だった出遅れ癖も改善しており、ここ2走は問題なくゲートを出ている。阪神芝内1400mはインがごちゃつくので外枠の成績が良く、14番は絶好枠。今回は好走の条件がそろった。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　定量GIIで1着賞金は6500万円。GIIの中でもGIに近い賞金と格式を誇ります。そのわりには、ほとんど堅く収まらないレースでもあります。過去8回のうち、一番堅く収まった年で馬連配当が2960円。3連単配当は第2回以降いずれも10万馬券になっています。有馬記念と並んで、馬券ファンの射幸心を熱く刺激する暮れの名物レースとして定着しつつあります。

1.マイラーよりもスプリンターが優勢

　マイルとスプリントの中間の距離ですが、マイルCSの好走馬はのきなみ凡走していて、ほとんど頼りになりません。1400mはスプリンターでもカバーできる距離です。もちろん一番重視すべきは1400m戦での成績ですが、迷うような時は1200m戦での実績を参照するといいでしょう。

2.坂の阪神でパワーが必要

　1400m戦ではありますが、ゴール前に急坂がある阪神コースということで、スワンSでの実績もまたアテにしづらい難しさがあります。急坂に負けないパワーの裏付けとして、ひとつ頼りになる指標が馬体重です。馬体重が500kgを超える馬が昨年まで5連勝中。2着も3頭が500kgオーバーです。

3.リピーターレース、関東馬優勢

　キンシャサノキセキが2連勝、サンカルロも2連勝。またガルボも2年続けて2着しているように、とにかく同じ馬がたびたび好走するレースとして知られます。また、前述の3頭を含めて、関東馬の好走が非常に目立つ重賞でもあります。

　ロサギガンティアは前走のキャピタルSで2着でしたが、3歳で57kgを背負っての接戦ですから価値があります。530kgを超える巨漢馬で、唯一の重賞タイトルは中山のスプリングSで獲得していますから、阪神替わりが味方になる公算は小さくありません。熾烈なリーディング争いを続ける藤沢和雄厩舎で、一戦一戦に力が入ります。

　ハクサンムーンはスプリンターズSで1番人気を裏切りましたが、もともと左回りは苦手にしていますし、荒れた馬場にも足を引っ張られました。阪神は5戦してパーフェクト連対という得意コース。圧倒的なダッシュ力を誇りますが、道中息を入れて速い上がりでまとめるのが勝ちパターンなので、芝1400mはむしろ向いている可能性が考えられます。

　リアルインパクトは昨年の勝者。前走のキャピタルSは58kgを背負っての休み明けで、6着といっても0.2秒差ですから、連覇に向けて視界良好といえるでしょう。ミッキーアイルは57kgを背負ってスワンSを快勝していますから、今回56kgで出走できるのは有利です。ただし、上がりが掛かったときには脆さを見せるので、同型との兼ね合いが鍵になるでしょう。

　サンカルロはこのレースに6年連続の出走。往年の力は望めないものの、今年も阪急杯で2着があって大きく衰えたわけではありません。クラレントは昨年の3着馬ですし、さらに力をつけた今年はより上の着順も狙えます。サダムパテックは行き脚が衰えているものの、58kgで勝った中京記念が示す通りハマったときの破壊力は侮れません。今年は先行馬が揃った印象があり、展開面の穴はこの馬。

【小波乱】ミッキーアイルは内枠を獲得。持ち味を存分に生かす。オリービンは流れに乗って肉薄する。距離短縮を味方にウリウリが浮上。

　ウリウリは一瞬の切れ味が身上。前走は距離が長く伸びあぐねたが、この距離ならその心配はないし、今回はハイペース必至のメンバー構成。コースロスなく運べそうな内枠が当たったのでうまく捌ければ上位争い可能。

　相手は、早目に栗東入りして態勢万全のロサギガンティア、距離短縮でスピードを生かせそうなミッキーアイルが有力だが、ダイワマッジョーレ、オリービン、サンカルロ、クラレントも押さえておきたい。

叩き3戦目で完全復調してきた18コパノリチャードを推す!阪急杯で同条件を快勝した実力はGI馬の底力を物語る。好位確保から流れに乗れれば勝機は十分に巡ってくる。○は重賞で好走して地力アップしてきた14ロサギガンティア。ハイペース必至なら末脚は怖い。▲は自在に立ち回れる16クラレントの決め脚が不気味。