東京芝2000mで行われる
フローラSで最重要視するのが、最終追い切り場所「南P」。抜群の回収率を誇る追い切り場所ですが、出走頭数が少ないのがネック。今年も該当馬の出走はありません。
次に重要視するのが「
堀宣行厩舎」。拙著『勝負調教大全』にも記していますが、春開催の東京芝2000mでは抜群の成績を誇る厩舎。2013年の
フローラSでは
エバーブロッサムが2着しているように、このレースにも出走があって実績を残しています。ちなみに昨年の成績は[3-1-0-1]で単勝回収率152%、複勝回収率164%。唯一の着外が
フローラSに出走した
マローブルーでしたが、9番人気で4着ですから、調教適性の後押しがあっての結果と判断してよいでしょう。
よって、堀厩舎の◎
エバーシャルマン。これだけでも十分本命理由になると思いますが、最終追い切りが馬なりの単走でした。つまり、この追い切り内容が
堀宣行厩舎の勝負調教に該当。調教VTRを確認しましたが、いかにも堀厩舎の走る馬らしい、前進気勢旺盛な走りで4Fを駆け抜けています。
自分で調教欄を読む技術がある方なら、追い切りが軽かったり、調教時計の出し始めが遅いことが気になる方もいるでしょう。しかし、堀厩舎は攻めないことがその馬の好調を物語っていますし、本馬自身が新馬戦の調教より、未勝利戦の調教の方が軽くなっていました。それと比べてほぼ同じなのが今回。むしろ、併せ馬がなくなり、厩舎の勝負調教に該当したことは評価すべきです。ちなみに昨年の春開催東京芝2000mに出走した堀厩舎5頭のうち、勝負調教に該当したのは
ベルキャニオンのみ。
プリンシパルSをきっちり勝って、ダービーの優先出走権を手に入れましたから、本馬もその可能性は十分にあるでしょう。
○
アドマイヤピンクは
戸田博文厩舎の勝負調教に該当。これは自身にとって3回目ですが、その時の成績は未勝利1着、
フェアリーS6着でした。勝負調教に該当し、新潟芝1800mでメンバー最速上がりを使えたことを考えると、その再現性は十分にあると思います。東京競馬場での実績がない点に関しては、調教内容から原因が明確なため、全く気にしていません。
3番手以下はどれも同じレベルでの評価。▲
リアンドジュエリーは最終追い切り場所が美浦坂路。2011年9番人気1着
バウンシーチューンや2014年13番人気3着
マイネオーラムなど人気薄激走はこの追い切り場所なので、その点から評価しています。△
ディアマイダーリンを評価したのも同様の理由です。
☆
ロックキャンディは前走芝レースでメンバー最速上がりをマークして、最終追い切りを北Cでラスト1Fが最速になるラップを踏んでいます。競馬場が違うだけに、その再現性は未知数ですが、ここは押さえておきます。
勝ち切れない△
マキシマムドパリですが、ここ3走と変わらない調教内容だけに、上位争いする可能性は十分。まして、最終追い切りが栗東坂路でラスト1F最速ラップを踏んでおり、脚の使い方ひとつ。△
シングウィズジョイは東京遠征時が最終追い切り栗東坂路。前走のようにCWで最終追いを行った方が結果が出ているタイプだけに、そこがどうか。△
アスカビレンは追い切り本数が強化されており、馬体減がなければ。△
フロレットアレーは近2走が追い切り本数の多い調教タイプだったのに対して、今回は本数標準。その点で評価を下げています。
1.
マキシマムドパリ
今回:標準少め併用
前回:馬ナリ平均坂路
2.
ウインアキレア
今回:急仕上げ併用
前回:標準併用
3.
タマモボレロ
今回:軽目トラック
前回:馬ナリ平均トラック
4.
ロックキャンディ
今回:標準少めトラック
前回:標準トラック
5.
シングウィズジョイ
今回:標準多め併用
前回:乗込併用
6.
ディアマイダーリン
今回:標準併用
前回:馬ナリ平均坂路
7.
アスカビレン
今回:標準多め併用
前回:馬ナリ平均坂路
8.
アドマイヤピンク
今回:標準トラック
前回:馬ナリ平均トラック
9.
リアンドジュエリー
今回:標準坂路
前回:馬ナリ平均坂路
10.
エバーシャルマン
今回:標準併用
前回:軽目併用
11.
バンゴール
今回:標準併用
前回:標準併用
12.
フロレットアレー
今回:馬ナリ平均坂路主体
前回:標準多め併用
13.
ゴージャスガール
今回:馬ナリ平均トラック
前回:乗込併用
14.
サダムブルーハワイ
今回:標準坂路
前回:乗込併用
15.
グリシーヌシチー
今回:標準少めトラック主体
前回:馬ナリ平均併用
16.
ナガラフラワー
今回:標準併用
前回:馬ナリ平均トラック
17.
レッドカーラ
今回:標準坂路
前回:乗込坂路