※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
夏のマイル重賞として生まれ変わって今年で4年目。これまでの3回の勝ちタイムは1分33秒台、35秒台、37秒台と年によってまちまちですが、変わらないのは人気馬が軒並み沈んでいるということ。いかにも夏のローカル重賞らしい大荒れ重賞として認知度が高まっています。
人気馬があてにならないといっても、過去3年の1番人気のオッズはそれぞれ530円、410円、530円ですから、そもそも確固たる人気馬が判然としない組み合わせになりがちです。サマーマイルシリーズの初戦ということで、各馬の思惑もさまざま。この後の
関屋記念、
京成杯AHを睨んでいる馬より、「ここ勝負」という馬が
ピンポイント的に結果を残すレースとなっています。
1.重いハンデを背負った実績馬が優位
昨年はトップハンデの58kgを背負った
サダムパテックが1着。一昨年はトップハンデが57kgで4頭横並びでしたが、そのうちの3頭が1-3着を占めましたし、その前年もトップハンデ58kgの
トライアンフマーチが3着しています。55kg以下での3着以内は、牝馬の
ショウリュウムーンの2着(54kg)があるだけ。軽量のメリットが活かしにくいレースだといえるでしょう。
2.特殊条件で近走不振馬が一変
梅雨時の最終週ということで、荒れた馬場で行われるのが通例です。時計が速い決着だった2013年でさえ1分33秒台と、他場に比べて1秒ほど遅い時計での決着になっています。ふだん他場の高速マイルを勝ち負けできるようなリズムで走ると早仕掛けになってしまうのがこのレースの罠です。近走不振続きで、追走で後手を踏むような馬が恵まれるのがこのレースのひとつのお約束になっています。
3.より長い距離の実績を重視
昨年の勝ち馬
サダムパテックと、このレースを2回2着した
ミッキードリームは「芝2000mの重賞勝ち馬である」という共通点があります。このレースを2勝した
フラガラッハも3歳時に芝2000m重賞(
京成杯)で4着がありますし、2012年3着の
トライアンフマーチは
皐月賞2着馬。中距離のオープンを勝ち負けできるようなスタミナがこのレースでは有利に働くのでしょう。
トーセンレーヴは3年前の
エプソムCの勝ち馬で、3歳時には
プリンシパルSを勝ってダービーでも人気になった実力馬です。以来スランプに陥っていましたが、2月の
洛陽Sを小差3着とここに来て立ち直りの気配が見られます。時計面に限界がある馬ですが、長い直線で地力の争いになれば放っておいても浮上してくるはず。パートン騎手がやる気を注入できるかどうかにかかっているでしょう。
メイケイペガスターは一昨年の
共同通信杯の勝ち馬。
パワーを持て余している面はありますが、素質の高さは2歳時から誰しもが認めるところ。気持ちよく自分の走りができればGIIIなら力量不足ということはありません。時計を要する左回りマイルもベスト条件と言えます。
カレンブラックヒルは
NHKマイルCの勝ち馬で、古馬になってからも
ダービー卿チャレンジトロフィーと
小倉大賞典を勝っているように、ハンデGIIIなら格上と言える実力馬です。今回は長い直線コースが課題になりますが、レースぶりに幅が出た今ならば差す形でも。
レッドアリオンは
マイラーズカップの勝ち馬で、今季の充実ぶりが目を引きます。勢いではナンバーワンで、GIを使われた疲労がなければここも好勝負が期待できます。
ダローネガは前走で準オープンを勝ったばかりですが、降級前はしばしばオープンでの好走があり、GIIIでも名前負けしません。ここ3走で敗れた相手が
ヴァンセンヌと
サトノアラジンですから、ここでも力関係では互角以上です。
ミッキードリームはこのレースを過去に3回使って4・2・2着。近況が不振でもこのレースだけは復活しているので、今年も不気味です。
アルマディヴァンは展開待ちの追い込み馬で、展開や馬場状態によって上がりが掛かれば突っ込んできます。中京では4回走って3着以内が3回と、関東馬ながら得意にしているコースです。