これまで
ジャパンカップダートとして行われていたレースが、昨年から
チャンピオンズカップと名称が変更。施行条件に関しても、阪神ダート1800mから中京ダート1800mに変更となりました。JCDでは追い切り本数の多い馬の好走が目立っていましたが、その傾向は変わっていません。
1着 標準多め坂路
2着 標準多め坂路
3着 標準多め併用
「標準多め」が馬券圏内を独占しましたが、4着も標準多め併用。これが15番人気でしたし、レースでメンバー最速上がりを使った
ワイドバッハ(6着)も標準多め坂路。標準多めに適性の高いレースだったことは間違いありません。「強い先行脚質」が揃っていたことで、道中のペースが緩むことなく流れた結果、追い切り本数が必要なレースになったということでしょう。
今年も出走メンバーを見渡しても、昨年掲示板に載った5頭がみな出走していて、ハナを切ると思われる
コーリンベリーも参戦。今年も残り1000mから淀みなく流れて、なおかつ最後の直線もそんなにラップが落ちないレースになりそうです。
◎
ホッコータルマエは昨年優勝時と同じ標準多め坂路。追い切り本数や調教開始時期など、おおまかな調教内容は確かに同じですが、細かいところを見れば、今年の方が「強化」されています。まずは1週前追い切り。攻め駆けする
ブルドッグボスが先行した流れだったので、なんとか同入まで差を詰めたいう感じ。その時計が4F51.6秒で自己ベストに迫ろうかという数字。ここまで速い時計を出したからでしょう、担当する相良調教助手から「ピリピリしてきた」というコメントが聞けました。
この追い切りが刺激となり、最終追い切りでは同じ
ブルドッグボスが相手でも脚色が見劣っていません。もちろん、4F時計が遅めだったので、楽に追走できたというのはあると思いますが、1週前追い切りでエンジンがアイドリングされている状態だということでしょう。だからといって
テンションが高くなっているということは一切ありません。4日の調教後の様子を見ても平然としています。スイッチのオンオフに関しては、自己管理できているという感じ。
木曜発表の馬体重を見て、心配している人もいるかも知れませんが、実際に馬を見ていたら「久しぶりにここまでスッキリ見せるようになった」という感じ。数字ばかりを追いかけていると本質を見失いがちなのが競馬ですが、この馬体重もそうでしょう。それでも安心できない人は昨年の木曜発表馬体重を確認してみてください。数字に大差ないことに気付くと思いますので。
このレース、問題は相手。昨年と同じ「標準多め」で出走する○
クリノスターオー。普通に考えれば、調教適性ある状態で8着だったら、今年は買い材料なしと判断すべきでしょう。私もそう思っていましたが、今年は追い切りに変化があります。まず、昨年はやっていない左回り対策の追い切り、日曜日左回りのCWでの追い切りを11月29日に敢行。そして、最終追い切りはH.ボウマン騎手に跨ってもらい、馬の特徴を知ってもらいました。その追い切り場所が坂路からCWに替わっています。
CWに替えた狙いは
クリノスターオーの気性をジョッキーに把握してもらうため。なんでも、坂路馬場だとスムーズに追い切れる馬ですが、トラック馬場だと気難しさを出すそうです。ジョッキーもそれは感じたようで、普段調教に跨る中塚調教助手とコンタクトをとって、スターオーが最大限の能力を発揮できるように綿密な打ち合わせをしていました。
2日のCWが4F追いと距離が短かったので、3日も角馬場で運動し、4日は坂路で時計を出すという予定通りの調教メニューをこなしました。4日の動きが抜群で、正直、この動きを見て、◎を打ちたいと思ったくらい。調教後、中塚助手に聞くと「ボウマン効果ですね、全然違いますよ。ちょっとしたことなんですが、変わりましたね」と笑顔。1週前追い切りで4F51.2秒をマークしたのも昨年とは違いますし、これが本馬の好走調教。これで昨年とは全く違う答えになると思いますが、これで結果が出ないようなら、よほど中京に適性がないのでしょう。
▲
ナムラビクターは昨年と違うローテーションになりましたが、これはゲート再審査の影響。レース間隔があきましたが、追い切り本数はしっかりとこなして、昨年と同じ標準多め坂路。動きうんぬんの馬ではないので、調教タイプに変わりがなければ、評価を下げる必要はないと判断しました。
△で馬連までの評価をしているのが、
サンビスタと
グレープブランデー。前者は昨年と同じ追い切り本数の多い併用系統ですが、今年は馬なりばかりの乗込併用になりました。この変化は昨年より着順を下げる可能性もありますが、そもそも乗込併用は角居勝彦厩舎で最も勝率の高い調教タイプ。決して侮ることはできません。後者は昨年と同じ標準多め坂路。ラスト1Fが最速ラップではなかった昨年とは違い、今年はラスト1Fが最速ラップ。安田隆行調教師の話では昨年よりも下げた位置から直線に賭ける競馬をするようなので、この作戦と最終追いの動きがマッチングした時は
フェブラリーSを勝った時のような末脚が見られるかも知れません。
1.
ノンコノユメ
今回:標準トラック
前回:標準併用
2.
サウンドトゥルー
今回:標準併用
前回:地方
3.
ワンダーアキュート
今回:標準併用
前回:地方
4.
サンビスタ
今回:乗込併用
前回:地方
5.
ニホンピロアワーズ
今回:一杯平均トラック
前回:地方
6.
ナムラビクター
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
7.
コパノリッキー
今回:馬ナリ平均併用
前回:地方
8.
ダノンリバティ
今回:馬ナリ平均坂路
前回:標準坂路
9.
ローマンレジェンド
今回:標準坂路主体
前回:標準坂路主体
10.
グレープブランデー
今回:標準多め坂路
前回:標準坂路
11.
コーリンベリー
今回:標準トラック
前回:地方
12.
クリノスターオー
今回:標準多め併用
前回:標準坂路
13.
ホッコータルマエ
今回:標準多め坂路
前回:地方
14.
ガンピット
今回:標準トラック
前回:海外
15.
グランドシチー
今回:標準トラック
前回:地方
16.
ロワジャルダン
今回:馬ナリ平均トラック
前回:馬ナリ平均トラック