昨年の平安Sでは、クリノスターオーに◎を打ち、単勝7490円と複勝1680円を的中させることができました。推奨理由を引用すると、

　阪神ダート2000mと京都ダート1900m。直線の坂の有無、100mの距離の違いはありますが、これらの条件で「最終追い切り栗東坂路で2F目が13秒以下のラップ」に該当していれば、調教適性が高く、好走する確率がぐんと高くなります。

　昨年のクリノスターオーは2F目が13.2秒。13秒以下ではないものの、出走メンバーでは最も速いラップだったので、本命にするという理由でした。2F目12秒台というのは、なかなか出にくいラップなので、今年も13秒台で一番速い馬がいれば、と思っていましたが、なんと『12.6秒』が出ました。

　それが◎マイネルクロップ。すでに京都ダート1900mでの実績はありますが、その花園Sの最終追い切り時のラップが2F目13.8秒。当時よりも調教適性が高くなったことは数字で一目瞭然。連勝は止まらないと判断しました。

1.インカンテーション
今回：標準少め併用
前回：標準トラック

2.エノラブエナ
今回：標準坂路
前回：標準坂路

3.ナムラビクター
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

4.アスカノロマン
今回：軽目坂路
前回：馬ナリ平均併用

5.サウンドトゥルー
今回：馬ナリ平均併用
前回：標準坂路主体

6.グランドシチー
今回：標準トラック
前回：標準多めトラック

7.ニホンピロアワーズ
今回：標準トラック
前回：急仕上げトラック

8.ダノンバトゥーラ
今回：標準多め坂路主体
前回：標準多め坂路

9.ソリタリーキング
今回：一杯平均坂路
前回：標準少め併用

10.イッシンドウタイ
今回：標準トラック
前回：標準トラック

11.クリノスターオー
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

12.ローマンレジェンド
今回：標準併用
前回：標準併用

13.アジアエクスプレス
今回：標準多め併用
前回：標準多めトラック主体

14.タガノゴールド
今回：標準併用
前回：馬ナリ平均併用

15.ドコフクカゼ
今回：標準トラック
前回：標準併用

16.マイネルクロップ
今回：急仕上げ併用
前回：標準坂路主体

【気力充実】明け5歳馬インカンテーションが気力充実。昨秋のGI・チャンピオンズCは、力及ばず10着に敗退したが、続く東海Sは3着に巻き返し。前回のフェブラリーSは、勝ち馬の二枚腰を許したものの、正攻法の競馬で堂々2着に追い上げてきた。以前は調教にも気を遣っていたが、今はメニュー通りの稽古を消化できるようになっている。

相手はアンタレスS上位組。さて、クリノスターオーかアジアエクスプレスか。1・2着の差は、内か外か。目標とされたぶん、アジアに展開不利にも見えるが、最後はネジ伏せるようにして0秒1差でクリノが先着。ブリンカーを装着したことで集中力が切れなくなった。1800mから100m延びても、57キロの別定なら前回の図式は崩れない。

アンタレスSの着順が替わるとしたら3着のナムラビクター。前走は外に持ち出すまでにロスあり。36秒9という最速の上がりで3着に詰めていたが、阪神から平坦の京都に替わると、前も止まりにくくなる。

ローマンレジェンドは、アンタレスSは3-4角で前をカットされる不利。マイネルクロップは、ゴール前もうひと伸びのハミ受けに地力強化がうかがえる。

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【上位拮抗】ナムラビクターが本命。休み明けの前走は前が止まらない中、3着まで追い上げた。叩いた効果が見込める今回は首位争い。クリノスターオーの前走はナムラビクターを破って快勝。昨年の勝ち馬でもあり、今回も集中して走れれば好勝負になる。アジアエクスプレスの前走は先手を奪って、クリノスターオーに0秒1差の2着。控える競馬になっても問題ない。ローマンレジェンドの前走は3角の不利でリズムを崩した。スムーズなら。充実一途のエノラブエナ、ダノンバトゥーラ、マイネルクロップも軽視できない。

　◎インカンテーションは「シニスターミニスター×マキアヴェリアン」という組み合わせ。3代母タイムチャーターは、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英チャンピオンS、英オークス、コロネーションCなどイギリスのビッグレースを軒並み制した女傑。

　この底力とスタミナを受けているため、クラスが上がるにつれて成績が伸び悩む傾向があるシニスターミニスター産駒でありながら、フェブラリーS(G1)で2着に食い込むなど一線級の成績を挙げている。みやこS(G3)で2年連続連対(13年2着、14年1着)しているように京都コースは得意。1900mという距離も問題ない。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　この時期のダート中距離重賞は、かつては東海Sでしたが、2年前から平安Sに。GIIIなので賞金は東海Sの時に比べ減りましたが、帝王賞へのステップとなる重賞はかしわ記念以外にはこのレースしかないので、ダート中距離のトップクラスが集結して豪華メンバーになる傾向に変化はありません。

1.厳しい流れでも先行馬が頑張れる

　坂の阪神から直線平坦の京都に替わって、先行有利がこのレースのセオリーです。アンタレスSの再戦になるのが通例ですが、アンタレスSで先行して最先着した一昨年のニホンピロアワーズは1着したのに対して、差し・捲りで最先着した昨年のナムラビクターは5着と、対照的な成績に終わっています。

2.芝も得意な種牡馬の産駒

　直線に坂がない京都では、パワーよりもキレが要求される傾向があります。昨年7番人気で2着したソロルはシンボリクリスエス産駒、一昨年8番人気で2着したナイスミーチューはキングカメハメハ産駒。東海Sの時代ですが、ステイゴールド産駒のシルクメビウスが勝ったこともありますし、その時10番人気で3着したのはマヤノトップガン産駒のアルトップランでした。芝でも活躍馬を送り出す種牡馬の産駒の好走が目立ちます。

3.差し・追い込みは人気薄を

　このコースで勝ちに行くためには早めの競馬がセオリーですが、2着・3着には腹を括って追い込みに賭ける馬が飛び込んで来やすいコースでもあります。昨年2着のソロル、一昨年2着のナイスミーチューがこのパターン。東海S当時も、2012年3着のサイレントメロディが11番人気でしたから、このコースではお馴染みの穴パターンだと言えます。

　ニホンピロアワーズは2012年のJCDの勝ち馬。近走のJRAのレースでは大きな着順が並んでいますが、いずれも中京コースでのもの。左回りと坂コースが苦手な馬なので、この結果には酌量の余地があります。京都は［4-4-2-1]と大の得意にしていて、とくに1コーナーまでの距離が長くハナを奪いやすいこのコースではこれまで［1-1-0-0］。休み明けでも京都なら地力の違いを見せつける可能性は少なくありません。

　ダノンバトゥーラは重賞初挑戦だったアンタレスSで4着に好走。京都はこれまで3戦全勝という得意コースですから、前走以上の走りを期待できます。クリノスターオーは京都では4勝を挙げていて昨年の勝ち馬でもあります。立て続けに好走する傾向があり、前走を勝って気分よく臨む今回は主力の扱いが当然です。

　アジアエクスプレスは名古屋大賞典、アンタレスSを連続2着。終いが甘くなる傾向があるので、距離の延長はプラスではありません。サウンドトゥルーは3歳時以来の重賞挑戦ですが、これまでほとんどのレースで最速上がりをマークしている末脚自慢で、京都コースでは不気味な存在です。

　ソロルは昨年の2着馬。同じコースのアルデバランSでは57.5kgを背負いながら3着しており、56kgで出走できる今回はチャンス充分です。ローマンレジェンドは近走は行きっぷりが悪くなっているので、距離延長は歓迎材料。京都も4勝を挙げている得意コースです。

【前走信頼】ここは、前走アンタレスSで好走している13アジアエクスプレスと11クリノスターオーの2頭を、素直に信頼。実績的に03ナムラビクターや01インカンテーションなども侮れないが、この条件ならば前が粘り切る可能性のほうが高いと判断した。あとは、古豪12ローマンレジェンドも上位評価の一角だ。

【小波乱】ナムラビクターは体調アップ。きっちり差し切る。ダノンバトゥーラは良化一途。粘り強いクリノスターオー。この季節も合う。

　アンタレスSの再戦ムード。そこで3着だったナムラビクターを狙ってみたい。スタートで後手に回り、道中も包まれる形になって自分のタイミングで動けなかったが、それでも最後はよく差を詰めて0秒1差。流れに乗って運べれば逆転は十分。

　相手は、京都なら押し切りまであり得るアジアエクスプレス、ブリンカーを着けて集中力が増したクリノスターオーが有力だが、インカンテーション、エノラブエナ、ローマンレジェンド、ドコフクカゼにも注意。

先行力上位の11クリノスターオーが連覇を狙う!前走・アンタレスを快勝。重賞3勝目を上げたが初ブリンカーの効果で集中力が途切れなかったのは大きい。4勝を誇る京都コースでチャンスはある。次位は砂適性は高く好調子をキープしている13アジアエクスプレス。▲は重賞で好走を続ける3ナムラビクター。