【10秒8がポテンシャル】バティスティーニは、472キロという体重表記以上に迫力のある、パンパンに腹回りの張ったキンカメ産駒。デビュー戦は、ルメールだからこそ1000m通過・1分3秒5のスローにも我慢できたが、それでもラスト2Fのレースラップは11秒2―10秒8。4回京都は一年でも一番時計の速い馬場ではあるが、上がり10秒8は純粋なポテンシャル。本質はマイラーだろうが、2歳の今なら2000m連勝Vも十分。

　ラップの強靭さなら、クィーンズベストも負けず劣らず。メイクデビューは、前半5Fは1分4秒8のスロー。いかにもこの時期の2歳新馬にありがちな緩ペースの瞬発力勝負とはいえ、ラスト3F・11秒4―10秒8―11秒6でパンチアウト。東京の坂で10秒8という確たる数字を示した。母は公営1勝馬、セレクトセールの印象も正直薄かったワークフォース牝馬だが、弟2頭はGIIIウィナー。近親にヴィルシーナも連なる、オークス勝負の重賞血統馬だ。

　二頭に死角があるとすれば、キャリアとイレ込み。小さくともロスが発生すれば、前走1分47秒8・上がり33秒9の脚を使えたレヴィンインパクト。紫菊賞を0秒2差に踏ん張ったジョルジュサンク。同3着のパールフューチャー。アイビーS0秒4差のアラバスターにも、一角崩しの目が出てくる。

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【小波乱】バティスティーニの初戦は非凡な瞬発力で快勝。いい決め手があり、昇級の壁はない。アグネスフォルテの前走はコースレコードで初勝利をマーク。今回も同舞台で上位に食い込む。ジョルジュサンクの前走は相手が悪かったが、クラスにメドを立てた。自在性もあり大崩れはない。レヴィンインパクトは血統馬で追って味がある。クィーンズベスト、パールフューチャーを押さえる。

【実績上位】札幌芝2000mを好内容で勝ち上がり、前走はシルバーステート相手に0秒2差の2着に好走している04ジョルジュサンク。このクラスであれば大威張りの実績で、立ち回りが上手な馬で展開利もありそうだ。相手は、07レヴィンインパクトと05サトノエトワールの2頭を上位に評価。チョイ紛れの結果を狙ってみたい。

【小波乱】アラバスターは良化一途。レースもうまい。いい脚を持続できるサトノエトワール。追われて確かなレヴィンインパクトも怖い。

初戦数値は61で平凡も、前走の同距離コース戦を90でしかも最速上りを示した◎アグネスフォルテに期待する。だがほかも指数高馬多く、前走同コース81○レヴィンインパクト、同81▲ジョルジュサンク、初戦68☆クィーンズベスト。△の逆転まである混戦と想定しておきたい。

デビュー戦は逃げて終い突き放した強さから2バティスティーニが有力。叩いた効果でさらに状態はアップ。器の違いで連勝する。○は末脚に威力がある7レヴィンインパクト。