【お薦め度C】

14番　ワイドバッハ
千四の距離に4-3-2-6という良績を持っていますが、前走は1番人気を裏切って<5>着敗退。小回りコースでは良さが生きませんし、現状では少々忙しい印象があります。千六の距離で5・2走前と好内容を示していますし、千八でも4走前のチャンピオンズCで0.5秒差。メンバー中最速の上がりタイム(35.4秒)をマークしています。流れ次第では差し込みがあっても驚けません。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

　アンタレスSが阪神ダート1800mで行われたのは、過去に3回。その優勝馬と調教タイプを列記してみると、

2012年　ゴルトブリッツ/標準多め坂路主体
2013年　ホッコータルマエ/標準多め坂路
2014年　ナムラビクター/標準多め併用

　3年連続して、優勝馬は「標準多め」。阪神ダート1800mの重賞といえば、冬開催に行われるジャパンカップダートしかありませんでしたが、このレースも標準多め系統が好走するので、メンバーレベルが高くなる重賞ともなれば、追い切り本数が重要な舞台であることは間違いありません。

　また、昨年の4着が単勝138.1倍で12番人気だったグレイスフルリープ。調教タイプは標準多め坂路でしたが、逃げて最後の最後まで粘って、1着とタイム差なしの4着。あらためて標準多め坂路の適性の高さを感じました。

　◎マスクゾロは標準多め坂路。この馬自身、ダート戦で標準多めに仕上がった時は2戦2勝ですし、標準多め坂路は岡田稲男厩舎の勝負調教。最終追い切りは併せ馬で遅れてしまいましたが、2F24秒台はグレイスフルリープもマークしていた速い2F時計。格うんぬんよりも、近走成績の勢いを素直に信じたいところ。

1.タガノゴールド
今回：馬ナリ平均併用
前回：軽目坂路

2.サンレイレーザー
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

3.アジアエクスプレス
今回：標準多めトラック主体
前回：地方

4.ナムラビクター
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

5.ダノンバトゥーラ
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

6.イッシンドウタイ
今回：標準トラック
前回：標準少めトラック

7.ダノンカモン
今回：標準多め坂路主体
前回：標準併用

8.トウショウフリーク
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

9.マスクゾロ
今回：標準多め坂路
前回：標準坂路

10.サミットストーン
今回：標準トラック
前回：地方

11.ローマンレジェンド
今回：標準併用
前回：標準多め坂路主体

12.マルカプレジオ
今回：標準多め坂路
前回：標準多め坂路

13.クリノスターオー
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路主体

14.ワイドバッハ
今回：標準多め坂路
前回：地方

15.ポアゾンブラック
今回：馬ナリ平均坂路
前回：一杯平均坂路

16.アスカノロマン
今回：馬ナリ平均併用
前回：地方

【起点となった勝ち星】ナムラビクターがアンタレスS連覇に挑む。3-4歳時にかけ、OP特別で2勝は挙げてはいたものの、一線級と手合せしてどのくらいの力差があるのか。重賞はまだ手探り状態だったが、昨年のアンタレスSで重賞の壁を突破。その後一年、勝ち鞍から遠ざかっているものの、G1のチャンピオンズC2着など、幾度も中身の濃いレースを繰り広げてきた。調教にも手を焼く気ムラな馬だけに、デムーロの剛腕にも期待がかかる。

アジアエクスプレスとの叩き合いが本線。朝日FS勝ちの実績は知っての通り。ダートもレパードS勝ちなど、5戦3勝。ただ、古馬混合のダートで一線級と手合せするのは今回が初めて。（海外の）トレーニングセール出身馬だけに、晩成型ではない。

思った以上に古馬との壁が厚いようなら、G1・東京大賞典優勝、58キロを背負ってエルムS勝ちのローマンレジェンドの地力。G3の2勝馬クリノスターオー。アスカノロマン、マルカプレジオも力をつけてきた。

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【上位拮抗】ローマンレジェンドは12年東京大賞典を含む重賞4勝の実績馬。前走のフェブラリーS(5着)も、メンバー最速の末脚で衰えはない。58kg背負うが距離延長はプラスで勝ち負けを期待する。ナムラビクターは昨年のこのレースの勝ち馬。前走は案外だったが、リフレッシュ効果で反撃する。アジアエクスプレスは芝でG1勝ちして、ダートも5戦3勝。休み明けを叩かれて本領発揮するか。マルカプレジオは決め手を生かしたい。クリノスターオー、マスクゾロ、アスカノロマンを押さえる。

　◎ローマンレジェンドは「スペシャルウィーク×オーサムアゲイン」という組み合わせ。エンプレス杯(Jpn2)、マリーンC(Jpn3)、クイーン賞(Jpn3)を勝ったミラクルレジェンドの4分の3弟で、母パーソナルレジェンドはアメリカでダート重賞を勝っている。ニジンスキー≒ストームバード4×3に加え、抜群のダート適性を誇るデピュティミニスターが入り、ダート向きの配合として完成度が高い。父スペシャルウィークは3年前のこのレースの覇者ゴルトブリッツを出している。

　自身、ダート1800mを最も得意としており、相手関係が強力だった二度のジャパンCダート(4着、13着)を除けば[7-1-2-0]と馬券圏内を外していない。今回は58kgを背負うが、過去、58kg以上では[1-0-1-0]と好成績を残しており、重斤量に対する耐性がある。久々にベスト条件となる今回は狙い澄ました一戦だろう。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　春の阪神の締めくくりを飾るダート中距離の重要レース。2011年までは京都の開幕週に行われていましたが、マイラーズカップと入れ替わる形で阪神の最終週に移りました。

　直線に坂がある阪神で行われることで、より底力が要求されるようになり、かしわ記念や帝王賞など統一グレードの大一番に向けた前哨戦として、ますます重みが増した印象です。

1.格より勢い

　前走1着馬が近10年で8勝を挙げています。最近3年で2勝を挙げている仁川Sからの臨戦馬が目立ちますが、準オープンから格上がりの馬も2勝していて、前走はなんでもありという印象。格よりも勢いを重視すべきレースです。

2.中心は4・5歳馬

　今をときめくホッコータルマエは一昨年のこのレースを4歳で勝っています。帝王賞を勝つゴルトブリッツが初重賞を飾ったのも4歳時のアンタレスSでした。季節的に「将来のスターが巣立っていくレース」という位置づけにあり、若い馬にまず注目すべきでしょう。

3.スタミナが問われて距離短縮組が浮上

　近3年の勝ち馬の前走は、仁川Sと名古屋大賞典。いずれも1900m以上のレースからの距離短縮でした。昨年は2-3着も2400mのダイオライト記念からの距離短縮組。強力メンバーで厳しい流れになってスタミナが問われるので、より長い距離からの臨戦馬に追い風が吹くようです。



　ここはマスクゾロに注目。デビュー当初は巨体を持て余し気味でしたが、ここに来てようやく本物になりつつあります。最近4戦で3勝してあっという間にオープンに駆け上がってきました。好位から鞍上の指示通り動けるレースセンスの持ち主で、好タイムで走破した前走も余力たっぷりでした。

　アスカノロマンはアルデバランSを完勝してダイオライト記念でも3着。先行してなかなか止まらないスタミナの持ち主で、長い距離からの臨戦はこのレースの好走パターンに当てはまります。アジアエクスプレスは名古屋大賞典で2着。久々を叩かれて本領発揮といきたいところですが、本質的に距離はマイル近辺が向きそうで、直線に坂がある阪神1800には不安も残ります。

　マルカプレジオはこのレースと相性のいい仁川Sの勝ち馬。堅実な差し脚で長めの距離では安定感があります。今回は距離短縮になりますが、上がりが掛かるようなら食い込みが見込めます。ナムラビクターは昨年のこのレースの勝ち馬。チャンピオンズCで2着があるように、直線に坂があるコースでの我慢比べで持ち味を発揮します。気難しさはありますが、デムーロ騎手が上手くコントロールできれば。

　ダノンバトゥーラは休み明けだった前々走ではマスクゾロの7着に敗れていますが、さらにその前走では同馬を競り負かしています。一線級とは初対戦になりますが、即通用して驚けない素質の持ち主です。ローマンレジェンドはGIでたびたび好走している強豪で、東京大賞典を勝っているように右回りのほうがスムーズです。今回は58kgを背負いますが、昨年のエルムS勝ちを含めてGIIIではこれまで3着以内を外したことがなく、地力の高さは無視できません。

【末脚魅力】近2走で素晴らしい末脚を見せている12マルカプレジオ。相手関係は一気に強化されるが、厳しい流れになれば台頭の余地は十分。阪神適性の高さもプラスで、デキの良さも目立っている。相手はおおむね順当に、13クリノスターオーと03アジアエクスプレス、04ナムラビクターの3頭を上位にチョイス。ハイレベル戦で、大きく荒れるケースは考えづらいか。

【小波乱】ナムラビクターはこのコースが合う。体調もよく力でねじ伏せる。ローマンレジェンドは立ち回りがうまい。充実しているマルカプレジオも怖い。

　マルカプレジオの前走はギリギリ届いたという感じだったが、スローペースで上がりの速い流れだったことを考えれば着差以上の内容。決め手に磨きがかかってきた。今の充実ぶりならこのメンバーでも上位争い可能。

　相手は、実績一番のローマンレジェンド、立て直して良くなったナムラビクターが有力だが、アジアエクスプレス、イッシンドウタイ、マスクゾロ、クリノスターオーも押さえておきたい。

久々を叩かれて復調した4ナムラビクターに期待する!阪神(3勝)は得意コースで差し脚は堅実。うまく先行力が発揮できれば連覇は可能だろう。対抗は成長著しい16アスカノロマン。自分のリズムで運べれば差はない。▲は叩き2戦目で変わり身が必至な3アジアエクスプレス。条件もベストなら見逃せない。