※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
JRAのダート中距離戦は、基本的にコースを1周して1700mか1800mの距離で争われますが、
シリウスSはダート重賞としては唯一の2000m戦で、また直線には坂もあります。ダートの中距離馬はいつもはもう少し短い距離にピントを合わせていますから、このレースは特異な条件と言えるでしょう。ハンデ戦ということも相まって、一筋縄では収まりにくいレースになっています。
1.上がり馬が通用する
距離が2000mになってからの8年間で、前走が1600万条件だった馬の成績が[5-0-0-7]。去年と一昨年は該当する馬はいませんでしたから、それ以外の年では6年中5回も昇級馬が勝ったことになります。ちなみに前走オープン特別組は[0-1-4-46]と苦戦。相手強化なのに斤量も恵まれにくいということで、一番狙いづらいカテゴリーになっています。
2.大敗馬の巻き返しは困難
ハンデ戦ではありますが、なんでも狙えるかというとそうではありません。前走で掲示板を外していた馬は[1-3-2-52](過去8年間)と不振です。前走で3着以内だった馬は[6-3-5-29]で、前走1着馬は[4-1-3-13]ですから、好調馬がしっかり結果を残すレースだと言えるでしょう。
3.芝中距離の実績に注目
2011年の勝ち馬
ヤマニンキングリーと2010年の勝ち馬
キングスエンブレムには、芝中距離でオープン以上の勝ち星があるという共通点がありましたし、昨年3着の
トウシンイーグルも芝で4勝を挙げていました(そのうち芝2200mで2勝)。このレースでは速い上がりが求められる傾向があり、過去4年の勝ち馬の上がり3Fはいずれも36秒台前半、最近2年間は35秒台をマークしています。上がりが速くなることが、芝中距離戦を勝ち切れるような決め手の持ち主に有利に働くのだと考えられます。
アウォーディーは初ダートだった前走を快勝。芝では勝ち味に遅かったものの、
目黒記念4着や
青葉賞5着があるようにトップクラスでも好走できる能力の持ち主です。
ヘヴンリーロマンスを母に持つ良血馬で、重賞でも素質は互角以上。今回は中1週ですが、本来叩き良化型で上積みの余地は大きそう。決め手が要求される当レースの傾向からも、この馬が中心にふさわしいと思います。
ダノンリバティは初ダートの
レパードSが2着で、古馬初対戦の
BSN賞を快勝。ダート路線の勢力図を一変させかねない上がり馬です。ただし、1800m戦では芝ダート合わせて[2-3-0-1]であるのに対して2000m以上では[0-0-0-4]ですから、距離については楽観できません。
ナムラビクターは昨年の2着馬で斤量は背負わされますが、相手関係は楽になっており、得意の阪神ならば恥ずかしい競馬にはならないでしょう。
トウケイヘイローは芝で頭打ちになってのダート挑戦ですが、
札幌記念勝ちの実績があるだけに軽くは扱えません。逃げ馬だけに砂を被らない形でのレースが可能なのもプラス材料。
マルカプレジオは7歳ですがキャリアが浅く馬はフレッシュです。重賞初挑戦だった
アンタレスSは大敗しましたが、過去3勝と得意にしている阪神2000mで巻き返しが期待できます。
ランウェイワルツは前走出遅れが響いて人気を裏切りましたが、上がり3Fは35.8秒。長めの距離での決め手勝負を得意としており、今回はベストに近い条件です。
トウシンイーグルは近走不振が続いていますが、昨年の3着馬ですし、ダイオライト記念で2着があるように長い距離なら堅実に追い込んできます。