2010年の
日本ダービーは、5連勝の
皐月賞馬
ヴィクトワールピサや無敗の
青葉賞馬
ペルーサを筆頭に強者がズラリと揃い、「豪華絢爛のメンバー」や「史上空前のハイレベル」などと謳われ、未来が期待されました。しかし、終わってみれば、ダービーの決着指数も期待されていたほど高くなく、さらに夏場の成長力を欠いてしまい、豪華絢爛や史上空前という言葉が色褪せて行きました。
しかし、今年は違う!豪華絢爛や史上空前という言葉に応えるかのように
皐月賞やダービーの決着指数も高く、そこで目立った活躍が出来なかった馬や、その次点、その次々点だった馬も次々と1000万下を勝ち上がり、しっかりと成長力を見せています。それも圧勝、楽勝、
レインボーラインの
札幌記念3着って何なの(?)というレベルの成長ぶりが見せられています。
3年前までは、素質馬の夏デビューがブームでしたが、一昨年からはノーザンFを筆頭に素質馬のデビューを遅らせる方針で進めているようで、そのことが夏以降の成長に繋がっているのでしょう。もともと
トライアルレースは、休養明けの実績馬よりも、夏の上昇馬のほうが順調度の差で結果を出しやすいものですが、よりによって、それらは来週の
神戸新聞杯に出走。ここには目立つほどの上り馬が出走してきていません。また、今年はダービーがハイレベル戦だったことから、前走ダービー組を本命視するのが上策でしょう。
今回のメンバーで、実力断然なのは
皐月賞馬でダービー3着の
ディーマジェスティですが、この馬は自分からレースが出来ないタイプ。それに加えて、
メートルダール、
プロフェット、
マウントロブソン、
プロディガルサン、
ゼーヴィントなど、ノーザン勢が大挙ここに出走してきたことを考えると、いかにも徹底マークを受けるイヤな予感がします。長くいい脚が使える強い馬なので、大崩れすることはないと見ていますが、ダービーのように徹底マークで動きたいところで動けず、仕掛けが遅れて3着やそれを嫌って早くから外に出して行く距離損の多い競馬で3着などという、善戦止まりのパターンも十分考えられるでしょう。
よって、◎には、デビュー2戦目の
芙蓉Sを高指数で楽勝した
プロディガルサンを推します。その次走の東京スポーツ杯2歳Sは、休養明けで好走したダメージもあっただろうし、勝ち馬
スマートオーディンの決め手が強烈だったのも確か。また、
青葉賞はラスト7F目から11秒台が続く、前が苦しい競馬を出負けから先行して4着と、相手がそれほど強くない時に限ってローテーションや展開が噛み合わずに結果が出せなかったような気がしてなりません。
芙蓉Sの指数が高かったこと、その後のレースでも強さの一端は見せられていること、そしてノーザン勢に中では一番前で戦えることから、この馬を本命視しました。
○は、
皐月賞馬でダービー3着の
ディーマジェスティ。
皐月賞は前崩れの展開に恵まれたとはいえ、2着
マカヒキよりも先に動いて結果を出したことは評価できますし、
日本ダービーでは前有利な流れを先に仕掛けた
マカヒキと同じ上り3Fで上がってこられていることから、春の時点では
マカヒキ以上の評価が出来ます。また、この馬はデビューから全て3着以内の馬で、まだ底を見せていないだけに不気味な1頭ではあります。自分から動けないこと以外は弱点がない馬なので、ここは対抗評価としました。
▲は、新馬戦では
リオンディーズの2着、デビュー2戦目の中京未勝利戦では独走Vを決めた
ピースマインド。その後スランプが続いていますが、前走500万下では2着と復調気配を見せているだけに、ここは侮れない1頭です。特にこの一戦は、
ディーマジェスティを意識したレースになるでしょうから、穴馬は必然と前々で立ち回れる馬ということになるでしょう。
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★9月16日(金) 『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝
ナビゲーション』がガイドワークスより発売されました。読み応えある内容になっていると思います。また、この本は美浦の国枝調教師からも推奨して頂いているものですが、国枝調教師も
セントライト記念の
プロディガルサンにかなりの手応えを感じているようでした。