【上位拮抗】サザナミは小柄な牝馬で仕上がり早で休み明けの方がいいタイプ。動き素軽く降級戦なら好勝負必至。プレイズエターナルは2走連続2着と充実示す。引き続き状態も良くチャンスも十分。メラグラーナも成長示しており動きも力強く争覇圏。ラズールリッキーも叩かれ気配上向きで上位の候補。クードラパンも1200で前進示しておりフミノムーンやメイショウハガクレなどにも注意したい。

【本格化】メラグラーナは日本馬より約半年生まれの遅い南半球産。体質が固まり切らず、好不調の波も大きかったが、二走前の福島戦を境に急上昇。さくらんぼ特別の1分8秒0は、前日の1600万特別・テレビユー福島賞より0秒2速く、続くフィリピンTの走破タイムは1分7秒9。上がり33秒1という爆発的な末脚を繰り出し、後続に0秒4差、最後はジョッキーの腰が浮き上がるほどの悠々の楽勝を思えば、開催初週のGIII・CBC賞の1分7秒2と内容的には遜色ない。中間の追い切りでも本格化が伺える。中山も強気に外一気の構えでいい。

　当面の目標はサザナミ。京王杯SCは、さすがにGII。1400mは1Fが長く11着に敗れたものの、中山6Fは現級の船橋S勝ちを含め3戦2勝。休み明けは3勝、ふっくらと馬体を造り、今回も好仕上がりで出走できる。

　三番手はクードラパン。今春は桜花賞を念頭にローテーションを組んだが、疲労もたまり成績は尻すぼみとなってしまった。しかし、北海道で立て直しをはかり、短距離に路線を転向。HBC賞で、すぐに結果が出た。着差はクビだったが、道中引っ張り切り、上のクラスの速い流れのほうが折り合いもつきやすい。まだ底が見えない3歳、51キロの軽量も狙い目。

　アルマエルナトの前走・新潟日報賞は、1200m通過・1分8秒5というタフなミドルラップを二番手で追走して2着に流れ込み。去勢効果で鞍上の操作もスムーズになっている。57キロは背負うが、プレイズエターナルは北九州短距離Sを1分7秒6・好タイムで2着と高値安定。中山1200mは6戦して馬券の対象から外れたのはわずか1回だけだ。

　直線勝負になれば、函館・札幌戦で二戦連続して上がり33秒台を計時してきたフミノムーンも急浮上。北九州短距離S3着のマルヨバクシンは、ブリンカーを着用して粘りが出た。

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　◎サザナミは｢ディープインパクト×パントレセレブル｣という組み合わせ。ジムクラックS(英G2･芝6f)を勝ったシャウィールの半妹にあたる。ミスタープロスペクターとヌレイエフを併せ持つ配合は父の成功パターンで、アリダー、ダンジグ、コートリーディーと、女傑ジェンティルドンナと重なる構成要素も含んでいる。

　非力さを感じさせる小柄な馬体ながら急坂を苦にせず、中山芝1200mでは[2-0-0-1]という成績。好位から鮮やかに抜け出した4月の船橋S(1600万条件)は今回と同条件で同斤量、そして同じく休み明けだった。ディープインパクト産駒らしい成長力でじわじわ強くなってきており、この秋はさらなる飛躍が望める。時計のかかる馬場は良くないが、金曜昼の段階で稍重なのでおそらく良馬場で行われるだろう。好位につければしっかり馬券圏内を確保できるはず。

【差し注意】フミノムーンは近走上々でコース替わりでも引き続き注目。プレイズエターナルは詰めひと息だが上位の決め手を評価する。アルマエルナトは自在タイプで叩き3走目の前進にも期待。サザナミは春に現級を勝利しており休み明けでも首位争いが考えられる。マルヨバクシンはムラだが中間の調子良好で再度の粘り込みに要注意。メラグラーナは再昇級でどうかだが再度の差し脚発揮なら上位まで。

【小波乱】サザナミは地力上位。マルヨバクシンはスピード豊か。ク―ドラパンはこの距離が合っている。

前走も109で自己同距離コース最高値と同値を出している○プレイズエターナル。軸相当の指数を持っているこの馬のハンデ57キロとの比較となる。上と見たのは平均値トップ◎サザナミ。牝馬の分判断としては同量ハンデだが、2走前の比較からこちらをやはり上に見る。つづいて▲メラグラーナ。3歳からは近走100連発☆ラズールリッキー。以下前走100出していれば食い込み十分。

自己条件で浮上するのが2サザナミだ。この条件はベストで決め手勝負ならチャンスは十分。次位は15プレイズエターナルで地力は一枚上手だ。▲は12メラグラーナで末脚が引き出せれば面白い。

　対戦比較などを考えれば、考えるだけ謎の迷宮に入って行くような難解の一戦だが、加えてハンデ戦なら難解の度合にも拍車がかかる。ただ、出口の糸口は、案外と単純なところにあったりするもので、当コースでの現級勝ちを評価して、◎はサザナミとした。今回は春以来の4ヶ月ぶりとなるが、馬体に成長も感じられ、55キロでもアッサリがあっていいだろう。
　
　相手は、再昇級となるぶん、ハンデに恵まれたメラグラーナが本線で、以下は前走好走のプレイズエターナル、マルヨバクシンの順とした。