【お薦め度C】

11番　アグネスフォルテ

　軽い芝の決め手勝負になるとスマートオーディン以下の瞬発力に敵いませんが、明日は渋化が残りそうです。２走前でこの二二の距離で結果を出していますし、差されたレッドエルディストは先週の青葉賞で<２>着と好走しています。前走は前半の位置取りが後方過ぎましたし、直線で不利もありました。距離延長によって前々で運べば、渋太さが生きて良いでしょう。

◎(お薦め度C)1000円・(お薦め度B)3000円・(お薦め度A)10000円を資金として、明快かつ儲ける競馬にこだわります。

2013年
標準併用／乗込併用／標準坂路
2014年
標準多め坂路／標準多め併用／標準併用
2015年
馬ナリ平均併用／標準坂路／標準多めトラック

　過去3年の京都新聞杯で最も必要な調教要素は「併用」。2勝を挙げていて、2013年と2014年は2頭が馬券圏内に入っています。昨年のNo.1予想では「追い切り本数が多い」調教タイプを重視しましたが、併用であれば、追い切り本数は標準でも十分勝ち負けできると判断しました。

　◎スマートオーディンは標準併用。2014年の1着馬ハギノハイブリッドと同じ松田国英厩舎ですが、これを含めて、過去3年のマツクニ厩舎の春開催京都芝2200mは3戦2勝。厩舎適性も十分ですが、これがないとしても、毎日杯から続く流れでここは不動の本命と決めていました。トラックのダブル最速に該当していますし、負ける材料がありません。

　でも負けるとすれば、乗込併用の○エルプシャフト。これは角居勝彦厩舎の好成績調教タイプですし、こちらもトラックのダブル最速に該当。キャリア1戦でも追い切り本数の適性がひょっとして、という可能性はあります。

1.ダンツエイコウ
今回：急仕上げ坂路
前回：標準多め坂路

2.スマートオーディン
今回：標準併用
前回：標準併用

3.エルリストン
今回：標準坂路主体
前回：標準多め坂路主体

4.スワーヴアーサー
今回：標準併用
前回：標準坂路主体

5.ユウチェンジ
今回：急仕上げ坂路
前回：海外

6.カルムパシオン
今回：標準多め坂路
前回：一杯平均坂路

7.エルプシャフト
今回：乗込併用
前回：標準併用

8.アドマイヤビスタ
今回：標準併用
前回：標準多め併用

9.ロイカバード
今回：標準併用
前回：一杯平均トラック

10.ゼンノタヂカラオ
今回：スパルタ併用
前回：標準併用

11.アグネスフォルテ
今回：標準多め併用
前回：標準多め坂路

12.フォルテミノル
今回：標準坂路
前回：標準坂路

13.ブラックスピネル
今回：標準坂路
前回：標準多め坂路

14.スズカバーディー
今回：標準併用
前回：標準併用

【勝ち方が問われる】京都新聞杯経由でダービー制覇といえば、3年前のキズナ。昨年の優勝馬サトノラーゼンはダービー2着、当レースを2分10秒0のレースレコードで突破したトーセンホマレボシは3着するなど、ダービーの最終切符を手にし、本番で勝ち負けに持ち込んだ馬も近年は多い。

　しかし王道である本年の皐月賞は、1分57秒9という近年まれにみる出色のレースレコードで決着がついた。皐月のメンバーを相手にダービーで戦うには、京都新聞杯の大本命スマートオーディンは、どのような勝ち方をするか。時計やラップの精密さはもちろん、人々の目に焼付くだろう圧倒感が欲しい。なんて、理由づけができないような、不可解な負け方も二度あったが、東京1800mの東スポ杯を上がり32秒9で一閃。坂コースの阪神・毎日杯も、11秒3―10秒6―11秒4(3Fは33秒3)というレースラップを、外から呑み込むようにして32秒7。冒頭に挙げたキズナ級のパフォーマンスは、実は前走で実演済みだ。だからこそ、ポカなくつつがなく、ダービーへと向かってほしいもんです。

　二の筆頭はブラックスピネルのキャリアと粘り。一連のトライアルは、あとひと押しが効かず、じれったい競馬が続いているが、ホープフルS・若駒S・すみれSは0秒6差内、掲示板で踏ん張っている。ロイカバードも、きさらぎ賞3着で出直しを余儀なくされたが、福寿草特別の2分0秒4というタイムは、このメンバーに入れば上位にランクされる。

　惑星はエルプシャフト。デビューは4月、なるほど馬体はいかにも幼い。トップスピードに乗ろうかというところで躓き、直線も手前をかえたり、山ほど課題を抱えているが、初陣の上がり2Fのレースラップは11秒3―11秒6、となると自身の上がりは11秒ソコソコ。先週の青葉賞を勝ったヴァンキッシュランと、互角に近い攻め馬も消化してきた。思えば姉ジョワドヴィーヴルもサングレアルも、幼い小さいと言われながら、あっと驚く大仕事をやってのけた。ビワハイジの子には、そういう夢があっていい。

　スワーヴアーサーの前走も、上がり4Fはすべて11秒台、しかも自身の上がり3Fは33秒9。遅れてきた大物という可能性もあり得る。ドバイ帰りだが、ユウチェンジも元気溌剌。

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【多士済々】キズナやサトノラーゼンなどが、ダービーで好走していることもあり、年々メンバーが重厚さを増してきた京都新聞杯。今年も、重賞2勝のスマートオーディンが万全の状態でダービーを迎えるべく、叩き台にここを使ってきたが、正直他にも食指がのびる馬が多数おり、そう簡単には本命を付けられない。迷った結果、本命は高額血統馬ロイカバードにした。前走のきさらぎ賞では、デビュー戦でも負けた、皐月賞3着のサトノダイヤモンドに再び完敗。陣営は秋まで成長を待ってぶつけるとの方針を固めたが、意外に早くトレセンに戻ってきた。まだ本格化するのは先かも知れないが、これだけの血統。中途半端では戻したりしない。ここは彼のキャリアで一番人気のないレースになりそうな気配。それこそ儲けるチャンスである。

　◎スマートオーディンは｢ダノンシャンティ×アルザオ｣という組み合わせ。父ダノンシャンティは現役時代に1分31秒4というJRAレコード(当時)でNHKマイルCを制した名馬。ヘイロー3×3という瞬発力を感じさせる配合構成で、息子の本馬はそれを継続してヘイロー≒サーアイヴァー4・4×4としている。母の父アルザオはディープインパクトの母の父でもある。

　前走の毎日杯(G3)は1000m通過61秒6というスローペースにもかかわらず掛かるところなく折り合い、直線で大外に持ち出すと楽に先頭に躍り出て快勝した。上がり3ハロンは32秒7。良馬場の瞬発力比べになれば盤石の強さを発揮する。精神的にも進境を見せて折り合いを欠くところがなくなったのは大きい。関西地方は土曜日の明け方にかけて雨の予報だが、馬場が緩くなるほどの降水量はない見込み。ここは順当に力を発揮できるだろう。

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　日本ダービーへの優先出走権は与えられませんが、サトノラーゼン、キズナ、トーセンホマレボシと、ダービーでの好走馬がこのレースから最近4年間で3頭輩出されています。関西馬にとっては、青葉賞よりもこのレースのほうが重く扱われている節もあり、ダービーの帰趨を占う観点からも見逃せない一戦です。

1.重賞負け組より前走1着馬

　このレースでは勢いがなによりも重要で、最近5年間で前走1着だった馬が5連勝中。そのうち4頭は500万条件を勝っての臨戦でした。重賞で敗れながらも上位を賑わせた馬たちは名前が売れていることもあって人気を集めがちですが、このレースでは分の悪い戦いを強いられています。

2.マイラーでは勝てない

　マイル志向の強い馬でも能力が高ければ、1800、2000までは我慢が利きますが、2200となるとそうはいきません。過去5年の勝ち馬にはいずれも、それ以前に芝2000m以上の距離で好走実績(勝ちか重賞3着以内)がありました。2011年に1番人気を裏切ったレッドデイヴィスは、重賞を連勝中ながら2000m以上の距離は未経験でした。

3.差し一手では難しい

　直線が長い外回りコースで行われますが、過去10年間で上がり3F最速タイムをマークして勝ち切ったのは2013年のキズナただ1頭です。この時期の京都はなかなか前が止まらないので、ある程度早めに動いていける自在性が必要になります。

　カフジプリンスは3歳のこの時期に本格化していくハーツクライ産駒で、勝ち味に遅かった過去のイメージを払拭する充実ぶりを見せています。直線でブレーキを踏む場面がありながら最後突き放した新緑賞は着差以上に強い内容でした。現時点ではプリンシパルSとの両睨みとのことですが、条件的には距離が長いこちらがベター。重賞メンバーが相手でも楽しみです。

　ゼンノタヂカラオは若葉S3着のあと、はなみずき賞を勝利。立ち回りの上手さと勝負根性が武器で、馬場のいい京都に替わるのは大きなプラスになるはず。スマートオーディンは重賞2勝と実績では断然ですが、2000m以上の距離は未経験。鮮やかすぎるほどの切れ味の持ち主で、そのぶん逆に距離延長には不安を感じます。

　1勝馬ながら超良血のエルプシャフト、ルメール騎手で詰めの甘さを払拭したいブラックスピネル、直線が長いコースを得意にするマイネルラフレシア、折り合いに課題も素質上位のロイカバードまで。

【順当決着】前走で、NHKマイルCでも好勝負になりそうなアーバンキッドを退けている、02スマートオーディン。その末脚のキレは素晴らしく、稽古でも相変わらずいい動きを見せた。また、ここは相手も13ブラックスピネル、10ゼンノタヂカラオなど、上位人気を高評価。紛れる要素はほとんどないと見て、◎から素直に買いたい。

【小波乱】ゼンノタヂカラオはスピードを持続できこの距離にも対応できる。ブラックスピネルは仕上がり良好。潜在能力が高いエルリストンにも注目。

平均値で上位にくる馬はおそらく人気馬。特に100を超える指数を前走で持っている2頭はかなり有力。しかしどちらを◎にするかは迷う所。それでも前走同コースでの100ならば◎ロイカバードを抜擢。相手○▲は順当に上位。指数からでも人気サイドが濃そうな一戦とみる。

重賞2勝馬2スマートオーディンが有力。スタミナ面が豊富なため距離延長はプラス。ここは差し切れる。次位は13ブラックスピネルで先行力は魅力ある。▲は7エルプシャフトで潜在能力は高く変わり身は必至。