フィリーズレビューが行われる阪神芝1400mの舞台は、スタートしてから平坦-下り坂となるためテンが速く、全体的にも息が入れにくいコースです。
レッツゴードンキが出負けして、
ミッキーアイルが単騎で逃げた先々週の
阪急杯でさえも、前半3F33秒8-34秒7の前傾ラップでけっして前が楽ではなかったこと、昨年暮れの道悪の阪神Cでは前に行った3頭が総壊滅していることからも、阪神芝1400mは逃げ、先行馬にとって厳しい舞台であると言えます。実際に、
フィリーズレビューを先行策から押し切って勝利した馬というのは2007年
アストンマーチャン、2009年
ワンカラット、2012年
アイムユアーズ、2014年
ベルカントなど後々の重賞でも活躍した馬たちです。
しかし、今回は例年と比べるとスピードタイプは多数出走しているものの、ハナを主張したい馬は不在。愛用の競馬新聞では、逃げが
ナタリーバローズやダイアナへイローとなっているほどです。確かにメンバー構成だけ見ると、逃げ、先行馬が残れる組み合わせですが、あくまでも阪神芝1200mよりもテンが速くなる舞台設定の阪神芝1400mであることも視野に入れて予想を組み立てたいです。
よって、◎は、デビュー2戦目の札幌の未勝利戦で未勝利クラスとしては優秀なPP指数でレコード勝ちを決めると、続くファンタジーSでは好位から伸びて快勝した(7)
キャンディバローズを推します。前走の
阪神ジュベナイルFは9着と、着順だけ見ると大敗ですが、レース内容はスタートがあまり良くなかったところを無理やり押して行って、厳しい先行争いに取り付いたもの。そして直線ではいったん2番手に上がって怪物
メジャーエンブレムを負かしに行く競馬。最後はスタミナが切れてしまって失速してしまいましたが、負けて強しの内容で、スピードがあることは証明してくれました。今回は阪神芝1400mが舞台で、東京芝1400mのファンタジーSのように楽々押し切れるとも思えませんが、この馬は自在性があり仕掛けを遅らせることも出来るので、かなりチャンスがあると見ました。
○は、昨年9月の阪神開幕日の新馬戦を勝利した
ナタリーバローズ。同日のひとつ前のレースではあの
エアスピネルがド派手なデビュー勝ちを決めたので、
ナタリーバローズの新馬戦は目立たなくなってしまいましたが、結果は2着に2馬身半差、3着以下には5馬身以上の差をつけての圧勝で実に強い内容だったのです。また、そこで負かした2着馬は、その後白梅賞を勝利することになる
エルビッシュ。対戦比較からも
ナタリーバローズの強さを感じることが出来ます。前走は京都の時計の掛かる馬場状態だった500万下戦を2着。かなりタフな馬場状態の一戦、休養明けの馬にとっては厳しい条件のレースでした。あの経験は今回のレースにおいてのスタミナ面をかなり強化してくれるでしょう。しっかり折り合って競馬が出来れば、今回で大きな上積みを見せそうです。
▲は、デビュー3戦目に
サフラン賞を勝利した
クードラパン。ところが前々走の
阪神ジュベナイルFは、期待されながらも好位から進んで大敗。ペースが厳しかったこともありましたが、不可解なくらいに大敗を喫してしまいました。ところが前走の
フェアリーSでは、内々有利の馬場状態を外々を先行して4着と復活。今回の
フィリーズレビューは明確な逃げ馬が不在でペースが不透明なだけに、この馬の自在性も高く評価したいところです。