【軸不動】ワンスインナムーンは前々走で重賞2着の実績。休み明けも上々の伸びを見せており中心視。ラズールリッキーは福島芝1200m3戦3勝の巧者。動き良好で降級なら見直しが必要。アドマイヤナイトも上位実績多数持ち気配も良好で上位争いが見込める。ウインムートも放牧明けだが動きは軽快。アポロノシンザンも充実しており、アレスバローズやワキノヒビキなども押さえておきたい。

【GIからの降級馬】4歳牝馬ワンスインナムーンが、自己条件から再出発を期す。高松宮記念は、さすがにGI。超一線級相手の前回は16着に敗れたが、京都牝馬SでGIII2着連対歴のある、オープンクラスからの降級馬。1400mにも良質な持ち時計と実績を残してきたが、6ハロンのスプリント戦では、前半3F・33秒7というHペースで飛ばしても、中山の急坂で後半も乱れなかった。直線の短い福島なら、緩むことなく自分のリズムで最後まで運べるか。

　リフレッシュを計り、少し細くなった体も戻ったのだろう。タッグを組む石橋騎手と、中間南Wコースでタフな6ハロン追いを消化できた。

　対抗はアドマイヤナイト。昨年春55キロの重量でうずしおS3着。心斎橋Sを2着など、この準オープンでも良績をあげてきた実力派。水無月Sはスタートで遅れをとり、やや強引にポジションを上げに行ったが、しぶとく2着に頑張った。1分7秒3という速いタイムに対応できた点も評価したい。

　形は昇級になるがアポロノシンザンは3歳時・京王杯2歳S5着などオープン出走歴がある。前走の山陽特別は持ちタイムを更新、後続を0秒6と突き放す楽勝だった。このクラスでもスピードは五分だろう。

　駿風S3着馬アレスバローズは、福島1200mは2戦1勝・3着1回、コース替りは大丈夫。ニシノラッシュの出発点は、この福島6ハロンの新馬勝ちだった。ウインムートも降級の恩恵を受ける4歳馬だ。

　◎ラズールリッキーはこのコース3戦3勝。直近の好走例もこのコース。この馬1頭でスタチューオブリバティーのコース成績を押し上げているほどのコース巧者だ。しかも行きたい馬で、内枠得意。これまで馬券に絡んだ4戦はすべて1-8番。9番-18番では6戦して好走が無い。今回は「来そう」というよりも「この条件で来なかったら今後好走する機会は相当に先」という感じで◎とした。

　○ワンスインナムーンは成績が示す通り能力上位。準オープンは一発で卒業したし、重賞でも2着。収得賞金半減で1550万とはいかにもお得な馬だ。力で決まる競馬ならあっさりこの馬だろうが、唯一の問題は時計への対応力。8秒台後半しか経験していない馬だ。土曜はひと雨きそうだし結局は大丈夫だろうが、人気馬から入って失敗するのは嫌なので○に。時計への対応力が必要な場合は▲マルヨバクシンあたりの出番。

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【軸不動】11ワンスインナムーンは自己条件ならスピード上位で中心視が妥当。6アドマイヤナイトは堅実に差を詰めるタイプで引き続きチャンスがあるだろう。2ラズールリッキーは福島で3戦3勝の実績なら降級戦も含めて逃げ切り十分。13ウインムートも先行力が発揮できれば粘り込みが考えられる。4ラクアミは展開的に微妙だが競らずに行ければ残り目も。差し脚がある10アレスバローズも押さえたい。

【小波乱】ウインムートはコースが変わり能力を発揮。追われてしぶといナイトフォックス。ワキノヒビキは状態がアップしている。

さすがにこの距離でサクラバクシンオー産駒4頭も出走。なかでも前走で111を出している☆アポロノシンザンはこれをもう1回出せれば確勝級。しかし軸は降級4歳から◎ラズールリッキー。福島同距離コースも実績あるので軸相当。相手も降級から○ワンスインナムーンと▲ウインムート。平均値トップで△アドマイヤナイト。かなり混戦となっている。

休養明けになるが出走態勢は整った11ワンスインナムーンが中心。短距離向きのスピード馬でうまく好位で折り合えばチャンスはある。次位は5アポロノシンザンで格上げになるが能力は互角。▲は10アレスバローズで差し脚には威力がある。

　競馬の舞台も首都圏を離れて、いよいよ本格的な夏競馬となるが、有力馬の多くが夏休みに入って淋しくなるとはいえ、夏の福島＆新潟は馬券の宝庫でもある。しっかりと貯金をして、秋へ臨みたいものだ。

　その夏競馬で2週早く開幕した函館が、開幕週にレコードが連発するなど、異常とも思えるほどの高速馬場。色々と原因はあるのだろうが、全国的な降雨量の少なさも、その一つと聞く。福島も例外とは考えにくく、1200m戦のメインもせめて1分7秒台の持ち時計が欲しいところだ。

　◎はマルヨバクシンとした。現級を昨年春に一度勝っている実力馬だが、当時もリフレッシュ放牧明けだったように、一息入れて臨んだ方が走るタイプだ。福島では過去一度走って6着と敗れているが、道悪で全く持ち味が生きなかった一戦で、本来は小回りコースがベストの馬でもある。

　相手は、持ち時計こそ見劣るがオープンからの降級で軽くは扱えないワンスインナムーンが大本線となるが、前走の阪神でともに1分7秒3で駆けたラクアミ、アドマイヤナイトは定量戦でもマークしたいところ。以下は、ウインムート、ラズールリッキー、ニシノラッシュまで押さえる。