昨年の稲村ヶ崎特別は乗込トラックのナスノセイカンが1着。2着は標準トラックでしたが、9頭立てで残り600mがすべて11秒台というラップ。東京芝でこの流れになると、トラック調教馬が優勢になりやすいのが、中距離の特徴でもあります。

　今年は馬ナリ平均トラック主体の◎アジュールローズ。この舞台はプリンシパルSを勝っているように、もともとこのクラスは勝ち上がって当然の実績。当時の調教タイプが馬ナリ平均トラックだったことを考えても、今回が前走を叩いて上積み十分であることも間違いありません。

1.ドレッドノータス
今回：急仕上げ坂路
前回：乗込トラック

2.レインオーバー
今回：標準少め併用
前回：急仕上げ併用

3.ケンホファヴァルト
今回：標準坂路
前回：標準坂路

4.アーバンキッド
今回：標準少めトラック
前回：標準トラック

5.メイショウキトラ
今回：連闘
前回：軽目併用

6.デバイスドライバー
今回：乗込坂路
前回：馬ナリ平均坂路主体

7.アジュールローズ
今回：馬ナリ平均トラック主体
前回：馬ナリ平均併用

8.スクエアフォールド
今回：標準坂路
前回：標準坂路

【上位拮抗】ドレッドノータスは京都2歳S勝ちの実績。去勢明けも仕上がり良くこの開催は父の産駒好成績で好勝負必至。アジュールローズもOPからの降級。前走8着も内容は良く上積みもありチャンス十分。アーバンキッドは休み明けも上々の反応を見せており力量発揮の態勢。スクエアフォールドも降級戦なら見直しが必要で、ケンホファヴァルトも好調キープで侮れない。

【格上主力】アジュールローズは、前回の福島民報杯が初の古馬対決、そして約1年ぶりの実戦。気のいいタイプとはいえ、510キロはやっぱり重い。道中幾度か促し競馬を作ろうとしたが、最後は0秒4差にアゴがあがってしまった。ただし中間の南Wの追い切りメニューを見ると、型通り良化は明らか。当該2000mはプリンシパルS快勝の舞台。

　降級の1000万条件からの再出発は、きっと前走前から描いていたドレッドノータスは、京都2歳S優勝、アンドロメダS2着の旧OP。こちらも降級の恩恵をめいっぱいに受け得る4歳馬。

　気性的に稽古はギクシャク気味、ただそれでも先手を奪い気分よく走れば単まである一角崩しがあれば、決め手勝負に徹したときのスクエアフォールド。ケンホファヴァトは、今回も戦法は逃げとシンプル。アーバンキッドも、思い切りよく逃げる手がある。

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【順当】1ドレッドノータスは休み明けも仕上がり良好で重賞勝ちの実力は現級なら断然。7アジュールローズも2クラスの降級で、首位争いの可能性が十分ある。4アーバンキッドは休み明けだが地力上位で流れに乗れればチャンスあり。8スクエアフォールドはひと押しに欠けるが立ち回りひとつで一角崩しの候補になる。2レインオーバーは力量的に微妙も仕掛け次第で善戦も。

【小波乱】ケンホファヴァルトは先行力十分。粘り強いアーバンキッド。ドレッドノータスは仕上がりがいい。

ここは少頭数ながら種類の違う指数を持っているタイプがいてけっこう難しい。平均値か同距離コースか、それとも前走か。重視する点を変えると本命が決まらない。しかもどれも平均値では80台後半から90台後半。オープンから2つクラス落ちた馬もいる。だが復帰戦でも106で走れた◎アジュールローズは軸向きと判断。

叩き2戦目で巻き返しが濃厚なのが7アジュールローズだ。東京は実績がありうまく仕掛ければ差し切れる。対抗は4アーバンキッドで先行力を発揮できれば互角。