※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。
春の新潟開催の目玉レースで、上半期のローカルの中距離路線の総決算的な位置づけとも考えられる。バリバリのトップクラスにはちょっと足りない馬たちの争いで、
エプソムCやサマー2000シリーズに向けた出発点となる。この路線は毎度同じようなメンバーの争いになりがちだが、今年は4歳馬の登録も3頭あって、ここにも世代交代の波が押し寄せることになるか、注目される。
1.今年の新潟は時計が速い
積雪の影響が大きい新潟競馬場では、春開催は開幕週から時計がかかるのが通例だったが、今年は様相が違う。
谷川岳Sがこの条件になってから最速となる1分32秒5で決着したように、開幕週は好タイムで決着するレースが多かった。芝2000mの
春日山特別は、スローに流れたため全体時計は平凡だったが、出走馬の過半数が上がり3F33秒台をマークするなど、例年のイメージとは異なるキレ味勝負が繰り広げられた。
2.斤量は57kgまで
ボーダーラインがはっきりしているハンデ重賞で、斤量が57kgを超えた馬は過去10年で[0-1-0-11]。連対を果たしたのは2016年に1番人気だった
フルーキーだけで、2013年に1番人気になった
ナカヤマナイトは58kgで5着、2009年1番人気の
オースミグラスワンは58kgで8位入線(10着降着)と、人気になっても勝ち切れない。
3.差し・追い込み馬が本領を発揮する
日本一の長い直線を誇る新潟の外回りコースで、他場で届かなかったジリ脚タイプの差し・追い込み馬が本領を発揮する舞台となる。昨年の勝ち馬
サンデーウィザードは、前走
福島民報杯で3着ながら上がり3Fはメンバー中最速だった。2015年の勝ち馬
ダコール(
福島民報杯2着)、2014年の勝ち馬
ユールシンギング(
中日新聞杯4着)も同様で、「敗れながら最速上がり」というパターンから重賞制覇を決めている。
ハクサンルドルフはオープン再昇格後の3戦の着順は6・7・4だが、上がり3Fはいずれも33秒台をマークしており、メンバー中順位は2・2・1位だった。これまで芝2000mには1回出走したのみだが、その一戦(昨秋の
ムーンライトハンデ)はトップハンデを背負っての3着で、勝ち馬とはタイム差なしだった(上がりは最速)。コーナー2つの新潟ならばこの距離にも不安はない。というよりも、むしろこれくらいあったほうが、オープンでは戦いやすいのでは、とも思える。コースを問わずにいつもいい脚で追い込んでくる馬で、この舞台での競馬ぶりが楽しみだ。
ステファノスがGIII戦を使うのは一昨年の
鳴尾記念以来であり、ここでは断然の格上という存在になる。本質的に叩き良化型だし、58kgも楽ではないが、乗り込みは充分でもあり恥ずかしい競馬にはならないだろう。
トリオンフは
小倉大賞典が圧巻の内容で、GIの
大阪杯も見せ場充分だった。ハンデも57kgにとどまってGIIIに戻れば好勝負が期待されるが、激戦の疲労残りがないかやや気懸かりだ。
マイスタイルは弥生賞2着、ダービー4着の実力馬。引き続き55kgならハンデも恵まれた部類で、休み明けを叩かれた上積みも計算できる。以下、昇級初戦も堅実な差し脚が魅力の
ナイトオブナイツ、ローカル重賞の安定勢力
スズカデヴィアス、昨年の
金鯱賞4着の実績があり、左回りの長い直線がベストの
ナスノセイカン。