【自由自在】
リスグラシューの捌きが軽い。2歳秋にアルテミスSを勝ち、阪神JF2着、桜花賞2着。2000mの秋華賞も流れにあわせ、高い能力で、きわどく2着に食い込んで見せた。

しかし本質はマイラー。前走の東京新聞杯は、牡馬相手、ペースはスロー。密集馬群で我慢を強いられるストレスのかかる道中だったが、マイルの流れなら引っかからない。

壁や障害をすり抜けるようにして、上り33秒6で仕留めた東京新聞杯に、本来の適性と能力の在りかがみてとれた。変に馬体も緩めていない。54キロ、牝馬限定なら、前走以上の評価でいい。

世代のトップを争ってきたソウルスターリングと、ここで再び激突。母は欧州の名牝、オークスの時計はダービーより速かった。

ならば秋は毎日王冠、天皇賞、そしてJCに参加。ただ、超A級牡馬相手では、それをも超える傑出した能力があれば別だが、何らかの運も必要となる。実際、体調自体はよかったし摩耗もない。折り合いやすい、牝馬限定のマイルにかわれば、リスグラシュー以上の再浮上があっていい。

ミスパンテールは、毎回針の穴を通すような、痺れる競馬で目下V3。ただ紐解けば、デビュー二戦目のチューリップ賞で、前記ソウルスターリングの2着に猛追した素質馬。

ジュールポレールは、ヴィクトリアマイルで見せ場十分の3着。ミリッサの天性の資質と切れ。アドマイヤリードも、ここ数戦とは違う仕上げで今春に臨む。

　GI馬2頭を56キロでも信用するかがテーマだが、ソウルスターリングは久々でこの先を見据えている立場。アドマイヤリードは前走大敗直後。ならば近況の良い馬にチャンスありということで◎リスグラシューか○ミスパンテールが勝つ前提の馬単。特に◎はGI級のポテンシャルを持っており、前走で勝ち切る競馬を覚えたあとのここはあっさりの可能性も。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【実力伯仲】本命は昨年の2着馬2アドマイヤリード。前走の着順は悪いが、内に包まれて0.6差なら大きく悲観する必要ない。去年のヴィクトリアマイル覇者で、府中牝馬Sも負けとはいえ上り32秒台を記録。デムーロ騎手で、どう進化するのか楽しみしかない。4ミエノサクシードは、阪神専用機というべきキャリアで、彼女が目指す最高峰のレースはここしかない!GI好走馬たちに一泡吹かす。3リスグラシューはケチの付けようがない状態。あくまで本番は次。それだけの理由に単穴に落としたが…。

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　2015年までは芝1400mで行われていたが、一昨年から芝1600mに延長された。翌日の桜花賞も含めて、阪神芝1600mは牝馬クラシックに向けて重要レースがたびたび行われる条件で、牝馬の基幹的なコースとも言える。距離延長以降は多くの一流馬がヴィクトリアマイルへのひと叩きとして登場するようになった。桜花賞に対するチューリップ賞がそうであるように、豪華メンバーで行われる「プレ・ヴィクトリアマイル」として定着しつつある。

1.順当決着の傾向強まる

　距離が延長されて初年度の一昨年は、2番人気スマートレイアーと1番人気ミッキークイーンで決着して、昨年は1番人気ミッキークイーンと3番人気アドマイヤリードがワンツー。1400m時代とは打って変わって人気サイドの決着が続いている。もともと阪神芝1600mは紛れが生じにくく、順当に決着する傾向が強いコース。人気馬の信頼度が増したことは間違いない。

2.牡馬混合戦の経験が活きる

　一昨年の勝ち馬スマートレイアーは、前走で牡馬相手に東京新聞杯を勝っていて、2着のミッキークイーンの前走は、3番人気に支持された前年のジャパンカップだった。ミッキークイーンは、勝った昨年も有馬記念を5着して以来の臨戦。前走で牝馬限定重賞を使われていた組よりも、牡馬を相手に戦ってきた組がはっきり優位に立っている。ちなみに、この傾向は距離延長以前も同様で、過去10年間で前走牝馬限定重賞を使われていた馬は[0-4-4-43]で未勝利。

3.牝馬は近況を重視

　距離1400mの頃から前走1着馬が強いレースという傾向があり、該当する馬は過去10年で[7-2-2-24]。距離延長以降の2年間の連対馬も、GI帰りの馬以外は前走を勝ってきた馬だった。牝馬は牡馬に比べて消耗が激しく、過去の実績よりも近況の順調さを重視すべき。リズムが狂った馬を必要以上に追いかけるのは得策ではない。

　リスグラシューは3歳時は未勝利に終わったが、今年初戦の東京新聞杯を完勝。もともとスタートに難があった馬が、前走ではいつになく道中の行きぷりに余裕があった。先行力が強化されて素質が開花するパターンは、先週のスワーヴリチャードと同様で、ハーツクライ産駒の典型的な成長曲線である。いまの状態ならば、これまで敵わなかったライバルを負かすことができるのではないか。今回ソウルスターリングとは斤量差が2kgある。

　ソウルスターリングは牝馬戦線を春で切り上げ、秋は牡馬のトップクラスに挑戦。天皇賞6着、ジャパンカップ7着と結果は出なかったものの、いずれも見せ場のある内容で、名誉に傷がつくものではなかった。牝馬戦線に帰ってくれば当然主役の扱いになる。一点気がかりなのは、行きたがる面が出てきていることで、それをケアするためにも休み明けから全開の仕上げとはならないのではないか。

　ワントゥワンは雲雀Sで最後方一気の豪脚を見せて快勝。血統馬がようやく本格化してきた印象で、トップクラス相手でも侮れない。そのワントゥワンを元町Sで降しているミエノサクシードも強烈な末脚が武器で、この条件に不足はない。以下、ミルコ・デムーロ騎手起用で巻き返しを図るアドマイヤリード、牝馬重賞を連勝して勢いに乗るミスパンテール、ようやく軌道に乗った素質馬ミリッサ。

【気配良好】非常に先行指向が弱く、直線での決め脚勝負になりそうな組み合わせ。中団からいい脚を使える上に、条件適性の高さとデキの良さも兼ね備える、03リスグラシューが本命だ。相手は少し紛れる可能性もアリとみて、地力上位の02アドマイヤリードと05デンコウアンジュを上位にチョイス。◎-○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で、チョイ荒れ配当を狙う。

【小波乱】ミリッサは地力をつけている。仕上がり上々のラビットラン。条件が好転するアドマイヤリードも怖い。

本日の阪神はずっと混戦指数ばかり。ここもさらに混戦状態で軸選びからして難航する。まあ前走で110を出している◎リスグラシューがいいのかなという感じ。逆転されるのは平均値で上回っている○ソウルスターリングと▲アドマイヤリード。そこに☆ミスパンテール。だが割り込めるという意味ではほぼ全頭に可能性あり。△選びが肝心になる。

レース間隔は開いたが仕上がりは万全な6ソウルスターリングが優勢。桜花賞3着が示すように阪神マイルは実績がある。次位は3リスグラシューで東京新聞杯の鮮やかな勝ちっぷりから期待できる。▲は2アドマイヤリードで決め脚は威力がある。