【父が通った道】ダノンスマッシュは短距離戦線の新星。2歳暮れの朝日杯FSは5着、3歳春のNHKマイルCは0秒4差の7着で幕は閉じた。そこに至るまでの2勝は7F、レース内容をみると1600mは明らかに長い。函館日刊スポーツ杯から1200m路線へと舵を切ったが、キーンランドCは2着に終わったものの、京阪杯は1分8秒0に時計を詰め、上り33秒6で加速型しながら2着に0秒3差の快勝を果たしている。父ロードカナロアは安田隆厩舎所属。その父の成長過程と同様、本格化と同時に調教の動きも急上昇、17日の坂路では49秒9という好タイムを叩き出した。

　対抗は昨夏のスプリント路線で頭角を現し、GI・スプリンターズSを2着に逃げ粘った同じ4歳馬ラブカンプー。同4着に踏んばったダイメイプリンセスの森田厩舎2騎が本線。冬場はどうか。今回は本調子に一息という調教師のコメントをどう受け止めていいのかに迷うが、両者とも4カ月ぶりの実戦になるが、ここ数戦のように互いを併せ馬のパートナーとして調教を積んできた。

　ブリンカーを装着したセイウンコウセイの一発。差しに徹し6Fのコツを覚えたナインテイルズ。アンヴァル、アレスバローズなど、連下は手広く丁寧に。

　今年本当に悩むのが4歳馬の扱い。過去10年の4歳馬は[1-2-0-28]で、回収率は単4%・複15%。この時期に実施されるようになった2000年以降の通算でも[1-5-3-53]で回収率が単2%・複28%という水準だ。

　一方で今年は人気上位馬に4歳馬がたくさん。これまでの4歳馬よりクォリティが高いのは事実かもしれないが、過去に人気になった馬もその時点では良いと思われていたわけで、少なくとも４歳馬だけの組み合わせを積極的に買いたくはない。

　そこで、軸は◎ダイメイプリンセスにして、4歳馬３頭の組み合わせができないように買い目を組む。◎はもっと馬場が速いときのほうがよいかもしれないが、稍重のスプリンターズSでも4着している。

　これまで一緒に走って先着された馬とは斤量差の面で有利になっている面もあり、4歳馬が全部きっちり走ってさえこなければ馬券圏内は十分可能だろう。

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【実力伯仲】3歳の秋にして短距離間のナンバー2まで上り詰めた10ラブカンプー。逃げた馬をしっかり交わして、2着に流れ込んだスプリンターズSは秀逸。もともと使って仕上げていくタイプではなく、常に全力で走る馬。デムーロ騎手ならお姫様扱いもしてくれないだろう。

　14セイウンコウセイはGIホースとしての貫禄はすっかり無くなってしまった。出がらし扱いをされるのも仕方ないと思うが、もともと一戦級では時計が足りなかった馬で、近走不振も力の衰えではなく舞台が合っていなかっただけな予感。今の馬場なら復活あっても驚けない。2ダノンスマッシュは勢いで重賞でも。

※1/20時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　高松宮記念へ向けてのステップレースです。京都の1200なのでもちろん逃げ先行有利です。スタートが上手で先行力のあるセイウンコウセイから買います。近走は自分のレースができずに着順を落としていますが、高松宮記念を勝っている力はあり、走りから衰えなどは感じません。京都コースの適性も高いので、人気が落ち着いた今回こそねらい目です。

※1/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　森田厩舎の2頭が実績上位。スプリンターズS2着に敬意を表してラブカンプーを本命とした。昨年夏以降の古馬相手の奮戦ぶりは素晴らしかった。たっぷり充電して迎える今年初戦。しっかり上位争いに加わる。

　ダイメイプリンセスも昨年は進境著しかった。6歳を迎えたが、まだまだ元気いっぱいだ。アレスバローズは昨年夏に重賞を連勝。狭いところを突ける器用さを持ち合わせている。

　セイウンコウセイはダートを使った前走は参考外。スムーズな逃げなら。

※1/20時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　好走馬の血統に偏りがあるレース。「父がミスタープロスペクター系以外の種牡馬だった馬」は2015年以降[0-1-1-39]と勝ち切れていません。また「“前年以降、かつJRA、かつ1200m以下、かつオープンクラスのレース”において連対経験のない馬」は2015年以降[0-0-0-30]。

　これらの条件をクリアしているアンヴァル、セイウンコウセイ、ダノンスマッシュ、ラインスピリットあたりが中心です。ただし「前走の4コーナー通過順が4番手以下、かつ枠番が2-8枠だった馬」は2015年以降[0-0-3-33]。先行力の高いダノンスマッシュは心配なさそうですが、他の馬はオッズや枠順次第で評価を微調整すべきでしょう。

※1/18時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　◎ダノンスマッシュは前走の京阪杯で重賞初制覇。父ロードカナロアも同じレースで重賞初制覇を飾り、このシルクロードSで重賞2勝を挙げている。本馬は伯父がBCマイルのウォーチャント、祖母がBCディスタフのハリウッドワイルドキャットという血統も一流で、さらに上を狙える逸材だろう。

　○アンヴァルもロードカナロア産駒で、母アルーリングボイス、祖母アルーリングアクトが重賞勝ち馬という血統。祖母、母、兄姉は3歳夏以降のオープン勝ちはなかったが、この馬は昨年10月にオパールSを勝ち、その後も京阪杯4着、淀短距離S2着と高いレベルで好走を続けている。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　高松宮記念までは2か月間隔があるが、阪急杯は1400mなので、関西圏で行われる1200mのステップ重賞はこれひとつしかない。2018年のファインニードル、2017年のセイウンコウセイ、2016年のビッグアーサーと、近3年間の高松宮記念勝ち馬はここをステップにしており、ハンデ戦でありながらGIを展望する上で見逃せない重要な一戦になっている。

1.器用さと瞬発力が問われる

　最近10年間は、レースの上がり3Fがすべて34秒台を記録しており、33秒台に突入したことも5回ある。短距離戦は、スタートからダッシュを利かせて前傾ラップのスピード勝負、というイメージもあるが、このレースは例外的だ。器用さと瞬発力が要求される。

2.サンデー系対ミスプロ系

　器用さと瞬発力が問われるというデータの血統面からの裏付け。過去10年の当レースでは、ミスタープロスペクター系が6勝して、サンデーサイレンス系が3勝と、ほぼこの両系統の一騎討ちの様相である。日本固有の短距離血統であるサクラバクシンオーの系統は、2016年のビッグアーサーなど2頭が1番人気に推されながら、両方着外。ノーザンダンサー系の1番人気も、2018年のダイアナヘイローが16着、2017年のネロが11着、2014年のレディオブオペラが2着、2013年のアイラブリリが15着と、このレースとは相性が悪い。

3.軽ハンデ馬の台頭の余地は小さい

　最近9年は続けて57kg(牝馬は55kg)以上を背負った馬が勝っていて、斤量が重くなるほど成績が上がる傾向が出ている。高松宮記念のステップとして重要性が増すとともにメンバーレベルが上っており、軽ハンデの格下馬が好走する余地は縮小している。

　ダノンスマッシュは1200路線に転身してから1・2・1着と、コース・相手関係を問わず崩れていない。前走の京阪杯は早めに抜け出して完勝。まだ馬体面に成長の余地を残しながらの重賞初制覇で、素質の高さは疑う余地がない。今後の短距離路線の主軸となりうる存在で、要注目の一戦だ。

　アンヴァルは最近3走は京都芝1200mを使われて1・4・2着。京阪杯の4着は不利な外枠が響いた印象があり、いまの充実ぶりならここも好勝負になりそうだ。ラブカンプーは3歳で挑んだスプリンターズSであわやの2着に好走した。当コースにも実績があり、ここでもスピードは一枚上という存在だ。

　セイウンコウセイは近走大敗が続くが、同様の臨戦過程だった昨年の当レースで2着しており、ハンデは背負うが得意コースで軽視できない実力者だ。以下、8歳馬ながら急上昇を見せるナインテイルズ、昨年の3着馬でハンデ戦なら差はないフミノムーン、差し脚健在で侮れない大ベテラン・ティーハーフ。

【順当決着】好枠番を引き当てた、02ダノンスマッシュを信頼。前走後は放牧に出て立て直されたが、稽古では素晴らしい動きを見せており、文句なしの仕上がりといえる。スタートを決めて好位が取れれば、順当に勝ち負け。相手は、10ラブカンプーと06ラインスピリットの2頭が上位評価組である。堅く決着しそうな一戦とみて、◎-○▲の馬連・馬単をかなり厚めに。

【小波乱】エスティタートは追われて確か。状態がアップしているアレスバローズ。ダノンスマッシュは立ち回りがうまい。

昨年はそこそこ荒れた一戦。タイム指数はあまり機能しないレースのひとつである。しかも平均値トップ馬が走らない傾向あり。4歳筆頭◎ラブカンプーがちょうどいい2位で前走値109。相手に112○ペイシャフェリシタと▲ダノンスマッシュ。さらに前走値から☆アンヴァルを取り上げた。

入念に乗り込んで臨戦態勢は整った10ラブカンプーが有力。前走GI2着の好走から積極策から重賞Vは可能。次位は2ダノンスマッシュで器用な脚があり好位確保から抜け出しは十分。▲は1ナインテイルズで決め手勝負になれば浮上する。