【追い風に帆を上げて】メールドグラースの勢い右翼。初勝利までに6戦を要し、2勝目にはまた4戦。4歳となった年明け1月、1000万・準オープンを連勝し待望の本格化を遂げた。前回の新潟大賞典は前半1000m通過が1分0秒8のスロー、流れは先行有利。ハンデ54キロのアドバンテージもあったにせよ、ラスト4F・11秒9-11秒1-11秒1-11秒5(3Fは33秒7)という、単なる瞬発力ではなく持久力も問われる根競べを、上り33秒0で叩き合ってしのいで勝った。前走、パドックで少しうるさいところをみせていたが、反動もなく6Fの長目からコース追いもできており、阪神の坂も苦にしない。

　ギベオンとの差し比べが第一本線。3歳春、毎日杯2着、GI・NHKマイルCを2着急追した好素材。三走前の中日新聞杯を1分59秒3で制し、中距離路線へ筋道をつけた。二走前の金鯱賞はGIメンバー多数集結、前回のダービー卿CTは、超高速決着に戸惑ったが、阪神は[1100]。別定GIIIの2000m戦なら力勝負が挑める。一角崩しがあればステイフーリッシュ。阪神10FのチャレンジCは3着、中山金杯は0秒1差の2着と、タフな坂コースに良績が多い。

　タニノフランケルは中山金杯3着、小倉大賞典が2着。金鯱賞は早めに有力馬が動き出し10着に終わったが、流れが落ち着きポジションが決まれば上位争いに加わってくる。若干距離不足ながらGIからGIIを相手に戦ってきたノーブルマーズの地力も軽視禁物。ブリンカー着用が効果を発し、ブラックスピネルは粘りのある逃げが打てるようになった。

　9頭立てのわりには逃げ・先行タイプが揃ったという印象。無理にでもハナへという馬がたくさんいるわけではないが、かといって丸っきりのスローということにもならないだろう。最近は開幕週のほうが逆に差しが届く傾向にあるし、ここは上位人気の差し勢が届いてくると予想する。

　◎はメールドグラース。頭数と展開に応じてポジションを決められる自在性があるし、決め手だけに依存するわけでもなく、持続力勝負でないと無理というわけでもなく、偏りの無い総合力に優れたタイプ。ここで軸にするのに向いている。

　○ステイフーリッシュもGIだった前走を別とすれば復調しているのだが、早めから積極的に動いて活路を見出す形になる可能性があり、そのタイミングがレース全体の流れと合うかどうか。それでも楽しみな一戦ではある。

　前から残すとすれば▲タニノフランケル。このままサマー2000シリーズに進んでも上位争いができる馬だと見ている。

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【上位拮抗】GI以外は大きく崩れていない6ステイフーリッシュ。3走前に競った相手は香港で後にGI勝利。9ブラックスピネルは前走の内容が良い。ここも先行できれば楽しみ。7メールドグラースは目下3連勝。重賞連勝も可能。

　阪神2000メートルで行われるレースで、このコースはスタート直後に坂があるためにペースが流れにくく、先行馬が有利になります。

　本命視しているのは、タニノフランケルです。先行する脚がありますし、2走前と3走前は混戦メンバーの中、馬券圏内に入ってくるだけ能力は高いと感じます。

　今回は武騎手起用で陣営の期待も感じますし、武騎手がハナをたたけば、抜群のタイム感覚で逃げ切りに大きな期待ができそうです。

※5/24時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ステイフーリッシュの前走はメンバーがそろった大阪杯。その前は勝ち馬と差のない競馬で2着を続けており巻き返しは可能。

　メールドグラースは3連勝中。前走に続いてレーンが乗ることで過剰に人気する可能性もあるが実力的にはVに手が届くレベル。ギベオンは前走が案外も、もう少しやれていい馬。ここで見直したい。タニノフランケルは、きれいな馬場が魅力。間隔は空いたが出来も良さそうだ。

※5/25時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　キャリアの浅い馬に注目したい一戦。「出走数が21戦以下だった馬」は2015年以降[3-3-2-8]と堅実です。

　一方「出走数が22戦以上、かつ“JRA、かつGIのレース”において3着以内となった経験がない馬」は2015年以降[0-0-1-23]、「出走数が22戦以上、かつ前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.8秒以上だった馬」は2015年以降[0-0-0-20]と、それぞれ苦戦していました。

　今年のメンバー構成なら、ギベオン、ステイフーリッシュ、メールドグラースあたりが有力だと思います。

※5/24時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　◎ステイフーリッシュは芝2000mで5戦して［1-1-2-1］と安定。崩れたのはG1の大阪杯だけだ。父ステイゴールドから2017年の勝ち馬ステイインシアトル、母の父キングカメハメハから2015年の勝ち馬ラブリーデイが出ており、このレースとも相性の良い血統だ。

　女傑ウオッカの仔○タニノフランケルはこの阪神2000mで3戦2勝。2勝はいずれも重馬場だったので、重馬場は歓迎だ。父フランケルも母の父タニノギムレットも成長力のある血統なので、まだまだ力を付けていく馬だ。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　12年に現在の条件へと変更され、宝塚記念の前哨戦として位置づけられるようになった競走。開幕日の綺麗な馬場で行われることもあって、ここ3年で2度もコースレコードを記録している。

1.外枠優勢

　距離が2000mに変更になった12年以降の7年間で出走数が12頭以下だったのは5回。その5年の連対馬10頭の内、実に8頭は7,8枠だった。今年も少頭数になりそうだが、外枠に入った馬には注意が必要だろう。

2.凡走からの巻き返し

　過去7年で前走5着以内に入っていた馬の成績が(0・3・2・20)なのに対し、前走6着以下は(7・4・5・43)。過去7年の勝ち馬は全て前走6着以下だった。そもそも前走を好走してここに臨んでくる馬が少ないということもあるが、前走の成績はあまりあてにならないと言えるだろう。勝ち馬の7頭中6頭には3走前までに勝利経験あり。近走に好走経験があれば巻き返してこれる。

3.先行馬有利

　過去7年で前傾ラップとなったのは昨年の1年のみ。内回りだが基本的にはゆったりとした流れになりやすいレースだ。しかし逃げ馬が有利というわけではなく、逃げた馬が馬券内に残ったのは2年だけ。ラスト200m地点にある上り坂で形勢が逆転するケースが多い。勝ち馬の平均4角位置は3.1であることからも、逃げ馬を射程圏内に入れて立ち回れる先行馬に分があると考えて良さそうだ。

　ステイフーリッシュは前走の大阪杯を13着。ポジションを取れず終始流れに乗れなかった。これまでGIでは能力全開のレースが出来ていないが、それ以外のレースでは堅実に上位に食い込んできているからGIIIで相手の落ちるここは巻き返しを期待できそうだ。

　ギベオンは前走ダービー卿CTを5着。過去にNHKマイルで2着になった実績はあるが若干忙しかった印象だ。2000mへの距離延長は歓迎だろう。メールドグラースは連勝の勢いそのまま前走の新潟大賞典を制覇。実績的に広いコースの方が良さそうだが、内回りコースのここでどこまで差して来れるか。

　ノーブルマーズは2000mが若干短い印象も、昨年宝塚記念で3着しているように地力は上位と見て良さそう。持ち前の図太い先行力を活かして粘り込みたい。以下、先行力を活かして重賞でも差のない競馬を続けているタニノフランケル、休み明け以降パッとしない戦績も阪神2000mが合っていそうなサンデーウィザード。

【順当決着】コース替わりと距離延長の両方がいい方向に出る、03ギベオンを本命に推す。前走はイマイチな結果に終わったが、57.5キロというハンデも重荷だったと思われる。少頭数で流れが落ち着きそうなここなら、大きな変わり身に期待できるはず。相手は、07メールドグラースと05ノーブルマーズの2頭を上位に取った。順当決着とみて、◎-○▲の馬連・馬単主体で勝負。

【小波乱】ギベオンは流れに乗り差し脚を発揮。発馬を決めてブラックバゴが力を見せる。ノーブルマーズは折り合って前進。

ここ3戦の数字の伸びは凄まじい◎メールドグラース。特にレーンが乗った前走では114という高数字。コース値も107あればこのメンバーならばやれると判断する。相手にも同じ4歳から○ステイフーリッシュと▲タニノフランケル。一発に☆ギベオンでいく。

上昇度という点から注目したいのが7メールドグラースだ。新潟大賞典で重賞初V。末脚にも威力を増しているならチャンス。次位は3ギベオンで潜在能力は高く条件はベスト。▲は5ノーブルマーズで休養明けになるが鉄砲駆けの魅力は十分。