【混戦】ウインマイティーはオークス3着が力強い内容。調整順調で春以上の推進力見せており勝ち負け見込む。ラヴユーライヴは30キロ増の前走が好内容の勝利。血統背景優秀で動きも素軽く重賞でも。スカイグルーヴも軽快な動き目立ち条件適性も高く好勝負。ミスニューヨークも脚力見劣らず重馬場実績も心強い。ホウオウピースフルも仕上がり上々で、シーズンズギフトやパラスアテナなども差はない。

【強度増す】スカイグルーヴの資質にこだわる。

　母は5勝(京阪杯2着)、祖母アドマイヤグルーヴはエリザベス女王杯2連覇。さかのぼればエアグルーヴ、ダイナカールがデンと構える、日本競馬の根幹をなす名族。いかにも幼い華奢な造りでも、デビュー戦は残り3F標識をすぎても手綱はもったまま。上り3F・11秒8-11秒2-11秒1という絶品の加速ラップを計測。GI級の天分を数字として示した。京成杯は、稍重条件下・1000m通過・1分1秒5というタフなミドルペースを、早めに動いたぶん2着に敗れたが内容は上々。フローラSは、攻めの姿勢でハードワークを課したが、430キロはどう見ても細い。猛烈な向かい風にも泣き5着に敗れたが、秋は紫苑Sに目標を置き、馬体の強度をアップ。450キロを目標に身体を増やせていれば、坂上の踏ん張りと伸びも違ってくる。

　対抗はウインマイティー。父はゴールドシップ、母アオバコリンは大井の1800ダート・TCK女王盃優勝。2月のデイジー賞では中山の急坂を内一気、忘れな草賞でオープン勝ちを決めた。いつの間にやら鋼のような良質な筋肉が身につき、オークスは上り3F・11秒2-11秒2-11秒8という高速ラップにも対応。一旦先頭、あわやの3着に粘り込んだ。秋華賞へ向け、8月中旬から調教開始、出走態勢も万全だ。

　まとめて負かせばシーズンズギフト。能力に体がついてこず、二走前のフラワーCは勝負どころで自らバッチン。ニュージーランドTはスタートで出遅れ、やっと加速がついたと思ったところがゴールだった。フレッシュ期間を設け心持は晴れ晴れ、ルメールJの思う通り滑らかにコントロールできる馬に進化している。ホウオウピースフルも小差。半兄は有馬記念優勝馬ブラストワンピース。東京2000mの百日草特別では上り33秒6をマーク、フローラSは後のオークス2着馬とクビ差の接戦を演じている。本番は次走の秋華賞だろうが、マルターズディオサの地力も軽くは扱えない。阪神JF2着、チューリップ賞優勝という実績は、このメンバーでは一番。連穴はラヴユーライヴ。前走は450キロに増量し、後半6-9ハロンにかけ11秒台のラップを並べ楽勝。GI馬の兄姉たちの背中が見えてきた。差し比べの展開になれば、オークス5着のマジックキャッスルの決め手。

　オープン特別時代から通算した紫苑S過去10年だと、前走GI組は[2-2-5-23]で回収率が単24%・複60%。秋華賞がリアルに狙える馬だとここは叩き台の仕上げとなるし、ここでメイチ勝負したくなるようなオークス組は、そもそも前走条件戦組との能力差がそれほどないのに、春に得た知名度で馬券が売れてしまうという傾向にある。

　一方前走条件戦組はというと、1勝クラスを勝ってきた馬が[4-3-2-24]で複勝率27.3%、複回収率102%。ただし4番人気以下で勝ってきた馬は12頭いて連対なし(3着馬も1頭のみ)。ある程度人気で勝ってきた馬なら脈がある。また、前走2勝クラス組は[3-3-1-19]で連対してきた馬は[1-3-1-6]で複勝率45.5%・複回収率105%。このあたりだとオークス組と比べて劣るところはない。

　今回は前走2勝クラス勝ちの◎ミスニューヨーク、1勝クラスを3番人気で勝ってきた○ラヴユーライヴがともにそこまで人気にならないようなので、この2頭のいずれかがからみ、前走オークス組は1頭しか絡まないという前提の3連複でいく。

各馬の上昇度・脚質・騎手・調教師・血統データを「先週最も儲かった」設定で解析。導き出された4頭の馬単・3連単ボックスで勝負！

なお、プレミアムサービス(※)にご登録されますと、中央競馬全レースで、上昇度・脚質・騎手・調教師・血統の項目を自由にカスタマイズして予想することができます。各レース情報ページの予想タブから「CP予想」にお進みいただき、ご利用ください。

※netkeiba.comのスマートフォン版・競馬総合チャンネルでは、プレミアムコースにご登録されますとご利用頂けます。

【波乱含み】かなりの混戦なら、先行できてしぶとい面がある11スカイグルーヴが有利になりそう。2マジックキャッスルはスタートがカギだが決め手発揮に期待して対抗に推す。16シーズンズギフトは立ち回りひとつで首位争いに加わりそう。13ホウオウピースフルは好位付けの形が取れそうで善戦以上が考えられる。17ウインマイティーは今回もしぶとく差を詰めてきそう。8ミスニューヨークは好走続きでここでも相手なりに走れるとみる。

※09/08時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　中山芝2000mで行われる3歳牝馬のレース。このコースは中山名物の急坂を2度上り下りしなくてはならないのでパワーがあり、尚且つ立ち回りの上手さも求められます。

　本命視しているのは、ホウオウピースフルです。前走のオークスは少し距離が長かった印象です。今のところ得意としているのは2000m戦。オルフェーヴル産駒らしく牝馬ながらしっかりした馬体と力強い走りをする子ですから、このコースは初めてになりますが楽しみです。

※09/04時点での想定に基づいた予想になっておりますので､回避馬が含まれるケースがございます｡あらかじめご了承ください｡

　興味をそそられる豪華メンバー｡スカイグルーヴに白羽の矢を立てた｡1番人気に推されたフローラSで5着｡14キロ減が影響した格好だ｡ひと夏越して体質を強化していれば突破できる素材｡

　ウインマイティーはオークス3着｡いったんは先頭に立って見せ場はつくった｡フロック視はできない｡

　マジックキャッスルは世代トップクラスの決め手｡オークスでは不利もあった｡シーズンズギフトは追われてからの反応が俊敏｡決して見劣りしない｡

※09/05時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　距離適性が明暗を分けそう。「“JRA、かつ1800ｍ以上、かつ2勝クラス以上のレース”において5着以内となった経験がない馬」は2016年以降[0-1-0-41]と安定感を欠いていました。

　あとは「“JRA、かつGIのレース”において11着以内となった経験がない、かつ生産者がノーザンファーム以外の馬」も2016年以降[0-0-0-32]と好走例なし。重賞として施行されるようになってからは、既にビッグレースで善戦したことのある馬とノーザンファーム生産馬が中心です。

　なお「“JRA、かつ1勝クラス以上のレース”において1着となった経験がない馬」は2016年以降[0-0-1-21]。収得賞金が400万円の馬までマークする必要はないでしょう。

　今年はウインマイティー・シーズンズギフト・ホウオウピースフルの3頭が有力。それぞれこのコースも合うと思います。

　昨年2着のフェアリーポルカは今年に入って重賞を2連勝し、3着だったカレンブーケドールは続く秋華賞とジャパンCで2着の大活躍。他にも、ノームコア、ディアドラ、ヴィブロスなど、近年は多くの活躍馬が送り出されている。以前の紫苑Sは秋華賞との繋がりも薄く目立たないレースであったが、重賞に格上げされた16年以降でそのイメージは完全に払拭された。

1.前走オークス組は妙味が薄い

　新潟開催だった14年を除く過去9年で、前走オークス組は[1-2-4-19]。複勝率こそ26.9％あるが、単勝回収率は11％、複勝回収率は53％と妙味はあまりない。近5年中3年で複数頭馬券に絡んでいるため軽視はできないが、東京2400mと中山2000mは求められる適性が違うのでアテにし過ぎるのもどうか。

2.前走も好走していた馬が中心

　重賞となってからの4回で、勝った4頭はいずれも前走3着以内だった。また、前走で掲示板を外していた馬が連対したのは1回しかない。前走で敗れてきた馬が巻き返して来ることはあまりない。

3.持続力の問われるタフなレース

　紫苑Sは本番の秋華賞と同様に持続力の問われるタフな展開になりやすい。過去9年で馬券になった27頭中、22頭は過去に1800m以上の内・小回りコースで連対した経験があった。これまで広いコースしか好走のない馬が対応するのは中々難しいレースだということだろう。

　ミスニューヨークはこれまで内・小回りの芝1800mで3勝。重賞はこれが初挑戦となるが、古馬相手の2勝クラスを快勝していることから同世代同士ならいきなり通用して良いだろう。父キングズベスト×母父マンハッタンカフェという血統背景からして、距離延長は問題なくこなせると見る。

　ウインマイティーはオークスで3着も、それ以前の2連勝からして内回り替わりは問題なくこなせる。むしろプラスである可能性もありそう。妙味がなさそうな分2番手評価も、オークス組の中で軸を選ぶならこれ。マジックキャッスルは距離短縮プラスで、休み明けも良い。しかし、展開待ちの面はある。

　ホウオウピースフルはどちらかと言うと広いコースの方が合っていそうで、今回はコースがカギとなりそう。ただ、池添謙一騎手とは手が合っていそう。以下、仕上がりどうかもコース適性高いクロスセル、2000mならこなせそうなマルターズディオサ、小回りは合っており成長力もあるチェーンオブラブ。

【小波乱】マジックキャッスルは自在性がある。スカイグルーヴは状態がアップ。舞台が変わりマルターズディオサが前進する。

毎年難しいレース。3歳の牝馬たち。休み明けの馬と、使ってきた馬たちの比較がカンタンにいかないからだ。やはり100は欲しいレベル。休み明け前にすでに105ある◎シーズンズギフト。ある程度デキあれば勝負になる。相手にも○スカイグルーヴ。次点に▲マジックキャッスル、☆ホウオウピースフル。平均値上位では△スマートリアン、△ラヴユーライヴ、△ウインマイティー。印がまったく足りない。

潜在能力は極めて高い8ミスニューヨークが優勢。距離延長は歓迎で自在な脚があるのも魅力。直線で一気に突き抜ける。次位は13ホウオウピースフルで条件は最適で能力でカバーできる。▲は2マジックキャッスルで王道を歩んできた潜在能力の高さから逆転は可能。

　残念ながら土曜の中山は雨予報。開幕週であっても、道悪の巧拙も加味して考えておきたいところだ。

　◎にはホウオウピースフルを抜擢した。重賞に昇格してからの4回中、フローラSで5着以内だった馬が3勝しているが、なおかつキャリア5戦以内の2勝馬に絞ると(3101)の好成績。オルフェーヴル産駒で、ブラストワンピースの下なら道悪も歓迎の血筋であり、ここからが飛躍の時期でもある。

　相手は、ウインマイティー、シーズンズギフト、スカイグルーヴへが本線で、以下は、マルターズディオサ、マジックキャッスル、ショウナンハレルヤまで押さえる。