【ショー・ザ・フラッグ】
サトノフラッグがリフレッシュ完了。母はアルゼンチン1000ギニー(日本の
桜花賞に相当)、
オークスの二冠を制した名牝。勝ち上がりは二戦目、東京2000mを2歳レコードで駈けた。年明け1月の中山2000m・2分1秒4は、年末に行われたGI・
ホープフルSと時計的には同格。重馬場の
弥生賞を外一気に強襲、
パワーも十分ある。
だが
皐月賞は、直線を向き、よしここからという場面で、風船がしぼむように失速。ダービーも数字はかわらなかったが明らかに腰が細い。泳ぐような足取りで11着に入線したが、ひと夏を充電にあて、重心は低く首も四肢の動きも滑らかになり、肌の色合いがまったく違う。
弥生賞の頃か、それ以上の理想とする姿に近づいた。
第一本線は
ヴァルコス。
ゆきやなぎ賞を境に2400mに照準を絞り、レースレコード決着となった
青葉賞を2分23秒0でクビ差2着。ダービーへと駒を進めたが、ただ枠は17番、ペースはスロー。終始外を回され、直線一瞬先頭集団に顔をのぞかせたものの最後は14着とガス欠。秋へ向け仕切り直しとなったが、理想像の一歩手前とはいえ、体力増強には成功。祖母は
ウインドインハーヘア、母系はスタミナを誇る長距離系。追ってバテない特性をいかしたい。
単穴は
ガロアクリーク。
皐月賞の上位2頭・
コントレイルと
サリオスは、抜けて強かった。ただ、大勢が決着したあととはいえ、上がりはメンバー中第3位、坂上の脚は目を引いた。ダービーは、コ
ロナなどの影響もあり、川田Jもまたがるのは当日が初めてだった。走るという感覚はあったのに、何かしら噛み合わず、もどかしい6着に終わったが、二度目で一変の予感あり。
キンシャサノキセキ産駒だが、距離は2200mまでなら大丈夫。
フィリオアレグロも僅差。ギアの入りに時間がかかり、初の右回りのぶん惑星にとどめたが、
共同通信杯3着、
青葉賞も鋭くインを突き一旦先頭。半兄
サトノクラウンは道悪巧者で知られていたが、ディープ産駒の弟も重のほうが加速は滑らか。クッション値が7-8にゆるむような馬場なら単勝圏に浮上。
バビットは、サイアーラインは
ステイゴールド系、父
ナカヤマフェスタは
宝塚記念優勝、
凱旋門賞2着。予想もつかない大駈けのある血統だが、なるほど
ラジオNIKKEI賞は、残り4Fから11秒台でロングスパート、後続を0秒8差と振り切る完勝。小柄ながら押し出しは大きく、湿った馬場なら前走の再現も十分ある。
ダノンファストは、ダートでもGIIIくらいは狙えるが、きわめて
バランスのいい緊張感のある460キロの黒鹿毛。馬体がパンとすれば、芝でこそだろう。