【計り知れない】レシステンシアは、既存の概念では収まり切れない、計り知れないスピードと才能の持ち主。新馬戦から中二週というハードなローテーションで挑んだ二走前のファンタジーSを、1分20秒7で走破。過去十年ではもっとも速い、2歳コースレコードに0秒4差の快時計をマークした。

　阪神JFは、レース内容は、さらに一段レベルアップ。1000m通過・57秒5というHペースを主導、残り3F標識から11秒2-11秒5にピッチをあげ、最速の上りで後続を5馬身に完封。天賦の才とスピードで、あのウオッカが保持していたレースレコードを、0秒4縮める1分32秒7という記録を刻み込んだ。

　母系はアルゼンチンの名門出身、母は2200mのG1優勝馬。血統も懐深く、背丈や腰回りも一回り大きくなり、中間坂路を唸るような勢いで1F・11秒台を連発している。

　対抗一番手はクラヴァシュドール。新馬戦・阪神マイルは、11秒5-10秒8-11秒2(3F33秒5)というレースラップに対し、自身の上りは33秒1。操縦性は高く、ラスト2F・10秒8というラップ構成で能力の在処を示した。2着に敗れたものの、サウジアラビアRCの1分32秒7という決着タイムは、一昨年のダノンプレミアムの記録を0秒3縮める、東京1600mの2歳レコードだった(自身のタイムは1分32秒9)。

　阪神JFは、後方で構える人気馬リアアメリアが怖かったか。先行する勝ち馬への対応が遅くなってしまったが、目標が定まれば戦法も着順にも変化が生じるだろう。

　マルターズディオサは、艶々として筋肉質なキズナ産駒の良駒。サフラン賞は中山の急坂を33秒8で一気差し。阪神JFはゴール前グイとワンプッシュして2着に浮上。前との差は次は詰めるという感触を得た。

　ウーマンズハートは、新潟マイルの新馬戦を上り32秒0、新潟2歳Sを32秒8という破格の上りで連勝してきた切れ者。阪神JFは当日輸送の影響でテンションが上がり、乱ペースに巻き込まれ早めに脚を使ってしまったが、折り合いひとつで末脚一変。

　すんなり先手が条件になるが、スマイルカナのフェアリーSのラップ構成、時計内容上々。シャンドフルールは、馬場がしぶれば連下圏に粘る。

　同じコースで行われるので、阪神JF→チューリップ賞→桜花賞は似たようなメンバーが好走することになりがち。牝馬は仕上がりが早いので素質馬が早くからパフォーマンスを発揮しやすいし、阪神が2006年に改修されて芝1600mが枠順の有利不利がない直線も長いコースになったのでなおさらだ。

　過去10年、チューリップ賞における前走阪神JF組は[7-3-5-10]。阪神JFで3着以内だった馬に限れば[7-2-4-4]で、このグループの回収率は単126%・複103%になっている。阪神JF好走馬が強い馬だなんてことは誰でも分かる話だが、その上で回収率が高くなるということは、ファンのイメージ以上にこのグループが強いことを示す。

　今年は阪神JFの1-4着馬が揃ったので、これらの馬が総崩れということは考えづらい。ただ◎レシステンシアだけでなく○クラヴァシュドールが1着の組み合わせも買う。阪神JFで展開的に損をしたのは○で、それでも3着というのは能力の高さを示す。

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【平穏】前走、スピードでライバルたちを圧倒した4レシステンシア。目標は先とはいえ、あのレースを見せられると格の違いを感じずにはいられない。1クラヴァシュドールは、阪神JF上位組の中では一番後方から脚を使っていた。鞍上も替わり、上手くキャラクターも変えることが出来れば◎に肉薄。7ウーマンズハートは前走だけで評価を落とすのも危険。

※3/1時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神芝1600mで行われる桜花賞トライアルのG2戦。桜花賞と同じコースで行われるために、今年のクラシック戦線を盛り上げる明け3歳馬の有力馬が多頭数出走してくる楽しみなレースです。阪神芝1600mはスタートしてからの距離が長く各馬取りたい位置が取りやすく、流れも厳しくなりにくいために最後の坂をかけ上る瞬発力勝負になりやすいコースです。

　本命視しているのは、ウーマンズハートです。前走の阪神JFでは圧倒的な人気馬のリアアメリアの決め手を意識しいつもより前からのレース。負けてしまったもののどこからでも競馬ができる器用さを見せましたし、自分の形の競馬なら。

※2/28時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　レシステンシアで断然の一戦。逃げて上がり最速をマークした阪神JFの勝ちっぷりには衝撃が走った。あれでは後続はお手上げだ。中間の調教を見る限り、出来も文句なし。目標は先だが、ここもスピードで押し切る。対抗は阪神JF2着のマルターズディオサ。後続が来て、もうひと伸びした点に注目。続いてクラヴァシュドール。坂でジリジリになった点が鍵だが切れはなかなか。ウーマンズハートが続いて阪神JF組がやはり有力。

※2/29時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　距離適性の高い差し馬が中心。「“JRA、かつ1500-1600mのレース”において“4コーナー通過順が4番手以下、かつ着順が1着”となった経験のない馬」は2017年以降[0-0-0-20]と上位に食い込めていません。

　あとは前走の内容も素直に評価した方が良さそう。「前走の着順が3着以下だった馬」は2017年以降[0-1-1-17]、「前走の上がり3ハロンタイム順位が4位以下だった馬」は2017年以降[0-1-0-12]と、それぞれ苦戦していました。

　面白そうなのはこれらの条件をすべてクリアしているピーエムピンコ・ギルデッドミラーあたり。ただ、実績上位のクラヴァシュドール・マルターズディオサも、大きく評価を下げる必要はないと思います。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　桜花賞の主役候補はここから始動する。15年のルージュバック(きさらぎ賞)、16年のメジャーエンブレム(クイーンC)と、チューリップ賞以外を経由した馬が桜花賞で1番人気に支持されることもあったが、18年からチューリップ賞がGIIに格上げされたことで、有力馬が他に回る必然性が薄れた。最重要トライアルとしての位置付けは、より強固なものになっている。

1.阪神JF組強し

　過去10年間で阪神JFから直行した馬は[7-3-5-10]。そこで5着以内だった馬に限定すると[7-2-4-5]となる。能力やコース経験に加えて、間隔の余裕も好成績につながっているものと考えられる。

2.キレ味が要求される

　16年1・2着のシンハライト・ジュエラーはいずれも上がり3F33秒0で、17年も上位3頭のソウルスターリング、ミスパンテール、リスグラシューは上がり3F33秒台をマーク。さらに、18年は33秒3で上がったラッキーライラックとマウレアのワンツーで、昨年は34秒0を切る上がりをマークした5頭が掲示板を独占した。良馬場であれば、上がり3F34秒0を切れるかどうかが勝ち負けするための必要条件になる。

3.前走の4角位置に注目

　過去10年、前走で4角先頭の競馬をしていた馬は[0-0-0-6]、4角2番手以内も[1-1-1-23]で複勝率11.5％にとどまる。対して、前走の4角で7番手以下だった馬は[7-5-6-41]で複勝率30.5％、10番手以下でみても[4-3-4-24]で複勝率31.4％。

　クラヴァシュドールは、新馬戦とサウジアラビアRCで上がり33秒1をマークしているように、鋭い末脚が持ち前の馬。前走の阪神JFはハイペースで流れて後半の脚を使いにくい展開となったが、地力で3着に粘り込んだ形だ。前走の上位組が多く参戦してくるので展開面がカギとはなるが、例年通り末脚が活きるレースになれば勝ち負けを期待できるだろう。

　マルターズディオサは前走の阪神JFこそ先行して2着したが、それ以前の2戦は33秒台の上がりで差しているように本質的には差し馬なのだろう。じっくり溜める競馬ならここでも上位争いを期待できる。レシステンシアは無傷3連勝中で前走の阪神JFは5馬身差完勝。スピードとパワーを兼ね備えた完成度の高い馬で、阪神マイルはベスト条件。ただ前走は展開が向いた面もある。マークされる立場になるここが試金石だ。

　ウーマンズハートは前走積極的な競馬で4着。結果的に展開が向かなかったが、同世代なら地力は上位だ。この馬も、末脚が活きる展開になれば前進は可能だろう。以下、前走展開が向かなかったにもかかわらず良く差してきていたチェーンオブラブ、小型な馬なので斤量増がカギになるも末脚に光るものがあるピーエムピンコ、昇級を苦にしないタイプのギルデッドミラー。

【順当決着】2歳女王レシステンシアが、ここも難なく突破。無敗で桜花賞へと駒を進めることだろう。逃げる10スマイルカナを番手から追走する競馬で何の問題もなく、展開利すらありそうな雰囲気。仕上がりも上々だ。相手は、01クラヴァシュドールと13マルターズディオサの2頭が上位評価組。超順当な一戦とみて、◎-○▲の馬連・馬単主体で勝負したい。

【小波乱】レシステンシアはスピード豊か。しぶといショウリュウハル。イズジョーノキセキは舞台が変わり前進する。

昨年の勝馬ダノンファンタジーと比べても上レベル同距離コース104持っている◎レシステンシア筆頭。ここからの相手探し。☆スマイルカナも同距離101だがこれが阪神でどうか。ならばやはり相手は▲マルターズディオサと○クラヴァシュドール。あとは前走値から△スマートリアン、△チェーンオブラブなど。

無傷の3連勝でGIを制覇した4レシステンシアが優勢。阪神JFの驚異的なレコードから潜在能力は規格外。能力で補える。次位は1クラヴァシュドールで決め脚はシャープで侮れない。▲は7ウーマンズハートで確実にパワーアップしてきた現状から好走は必至。