【ここまで来たかサクセス】サクセスエナジーが自信満々。

　紐解けば二年前の2018年、4歳の春。交流重賞かきつばた記念、さきたま杯を連勝し、6-7Fダートの重賞戦線のど真ん中に立った。しかし、次走のプロキオンSは4着に後退…。2019年に黒船賞を制し再浮上したかに見えたが、その後の秋-冬は一進一退を繰り返してきた。転機となったのは天王山Sだったか。59キロの重量とあれば下手な小細工は効かない。ミドルペースを好位から押し出し、終わって見れば後続に0秒5差の圧勝。栗東Sも58キロを背負い、1000m通過・56秒9-1200m・1分9秒1というよどみのないHペースを自ら構築。後続は迫ればまた突き放し、最後は手綱を抑え気味に、おいでおいでの余裕のフィニッシュ。走破タイムは1分21秒9、高速決着対応も示してみせた。少し間隔はあいたが、馬体のメンテナンスにはちょうどいい。57キロなら、和田Jの鼻息もバフバフだぁ。

　4歳馬ラプタスも、今がピーク。2019年4月の未勝利から4連勝。東京遠征・バレンタインSは、輸送でテンションが上がり、文字通りスタートで躓き8着に失速したが、黒船賞、かきつばた記念を連勝。馬体の張り、毛艶、じわりと醸し出す闘志は、まさに上り馬のソレ。ただ、まだはもう――前回のデキがあまりに良すぎ、今回はちょっとした下り坂というケースもなくはない。ならばレッドルゼル。コーラルSはサクセスエナジーを完封、川田Jも操縦方法を手の内に入れた。天保山Sは仕上げ途上、立ち遅れも重なり2着に敗れたが、GIIIに向け微調整完了。上位三頭の有力先行勢がお互い過度に意識し合いHペースで展開すればスマートダンディーがひと差し。前走は久々、明らかなたたき台、ガラリ一変の性質を鞍上も理解している。7Fのスペシャリストを相手に59キロはキツいが、サンライズノヴァの地力も連下にリスペクト。ミッキーワイルドの鞍上は松山J、連下に一考。デュープロセスは、ブリンカーを装着し、逃げ戦法を確立。迷いなくいけば、思わぬ前残りのご褒美がある。

　今年はコースも変わっているが、ちょっと面白い傾向として指摘しておきたいのが、前走JRAの重賞に出走していた馬が全く走っていない点。過去10年で実に[0-1-0-21]。番組としてぴったりくるローテがないのだろう。ちなみに地方側で行われるダートグレード組は[3-3-0-26]で、成績が良いとまではいかないがそれなりに走っている。

　前走オープン特別組(リステッドもそうでないレースも含む)は[6-4-10-63]。該当馬が多いのでそこからの絞り込みが難しいが、基本的には前走人気・前走着順を素直に尊重するほうがいい。プロキオンSは1番人気馬が過去10年[2-2-4-2]とあまり崩れていないレースでもあり、軸からひねっていくのは難しい。

　ここは斤量が楽になる○スマートダンディーが土曜14時30分現在の前売りでは1番人気になっているが、自在性を買って◎レッドルゼルを軸としたい。3連複のフォーメーションで、○経由だと安くなるが▲ミッキーワイルドが絡んでくると配当も伸びる。

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【上位拮抗】前走負けたものの、まだまだ勢いの衰えは感じさせない5レッドルゼル。道悪もむしろ味方。14サクセスエナジーはこの枠なら無理に先手を主張しなくて良いのは楽。3走前に◎に完敗も展開次第で逆転も十分。9スマートダンディーは一度叩かれて体調アップ。

※7/5時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神ダート1400mで行われるGIII戦。このコースは芝スタートで勢いがつきやすく時計がかかりやすい。最後の坂まで踏ん張れる粘り強い競馬ができている子から買いたいです。本命視しているのは、カフジテイクです。終いは堅実な脚があり、毎度崩れずに走れている点を評価します。前走も根岸Sで終い最速の脚を使えていますし、今回のメンバーを考えると十分上位争いできる1頭だと思いますから期待します。

※7/5時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　最近7戦で6勝しているラプタス。敗れた一戦は左回りの東京。地方でのここ2戦も完勝。勢いでは一番だ。ヤマニンアンプリメは昨年のJBCレディスクラシックの覇者。中央は久しぶりだが問題はないだろう。3連勝中のトップウイナーも面白い。連闘明けという点はポイントとなるが、こちらも勢いを感じる。スマートダンディーは前々走が強い競馬。前走6着は案外だったが勝負どころでポジションを下げたのが痛かった。見直し可能だ。

※7/5時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　年明け以降の戦績がポイント。「“同年、かつJRAのレース”において“着順が4着以内、かつ上がり3ハロンタイムが3位以内”となった経験のない馬」は2013年以降[0-0-1-53]と苦戦していました。大敗続きの馬はもちろん、地方のダートグレード競走を主戦場としてきた馬、先行して粘りこむ競馬でしか好走していない馬も、それぞれ過信禁物と見ておきたいところです。

　なお「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.3秒以上だった馬」は2013年以降[0-1-3-56]と優勝例なし。単純に前走好走馬が強いレースでもあります。

　これらの傾向から強調できるのはトップウイナー・ヒラソール・ミッキーワイルド・レッドルゼルあたり。休養明け2戦目のレッドルゼルは特に高く評価して良いんじゃないでしょうか。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　JRAで行われる1400m以下のダート重賞は、プロキオンSと根岸S、そしてカペラSの3つしかなく、夏に行われるのはこのプロキオンSだけ。マイル以下を主戦場とするダート馬にとっての数少ない目標レースであり、GIIIと言えども例年メンバーは揃う。

1.上がりが必要

　15年1月から先週までに行われた古馬混合の阪神ダート1400m戦207回中、上がり3ハロン6位以下だった馬が勝利したのは32回だけ。対して上がり1・2位は91勝をあげている。また、96年-10年までに阪神で14回行われたプロキオンSの結果を見ても、勝ち馬14頭中11頭は2位以上の上がりを使っていた。

2.後方一気は難しい

　15年1月から先週までに行われた古馬混合の阪神ダート1400m戦で、4角10番手以下だった馬は[21-40-45-1022]で、勝率1.9％、複勝率9.4％しかない。上がりが要求されると言っても、後方でじっくり溜める競馬がハマりやすいわけではなく、ある程度の位置に付ける必要がある。

3.活躍する種牡馬

　15年1月以降に行われた阪神ダート1400mにおける古馬混合オープン戦の成績を、種牡馬の着別度数順に見てみると、上位はエンパイアメーカー、サウスヴィグラス、シニスターミニスター、カジノドライヴと米国産の種牡馬が続く。他のダート短距離戦に違わず父サンデー系は苦戦気味で、ブラックタイド、ゴールドアリュール、アドマイヤオーラの産駒がそれぞれ1勝をあげているだけで、他は勝ち切れていない。

　スマートダンディーはオープン入りして以降、不利があった霜月S以外は大崩れせず走っており、この阪神ダート1400mでもオープンとリステッドで計3勝している。前走の天保山Sは6着に敗れたが、59kgの斤量を考えれば見直す余地は十分。また、元々叩いて良くなるタイプであるから、前走を使っての上積みにも期待できるだろう。

　ヤマニンアンプリメは今回も堅実に伸びてきそうで、上の好走条件からして本命にふさわしい馬ではあるが、前走負け過ぎなのが気になる。また、やはりベストは1200mだろう。レッドルゼルはここが試金石。ロードカナロア産駒はダート重賞で中々苦戦気味で、この馬がいきなり打破できるかどうか。

　トップウイナーは現在3連勝中。前走が非常に強い競馬で、フロックではないだろう。重賞でも通用してきそうな素材。以下、阪神より東京向きだが安定感抜群のスマートアヴァロン、地力上位だが1400mは短いサンライズノヴァ、ワンターン自体は問題なくこなせるラプタス。

【展開有利】ダートの短距離重賞ながら、意外なほど先行指向が弱いメンバー構成。近況の充実ぶりが目立つ、14サクセスエナジーを本命に推す。ここはハナか二番手からの競馬となるはずで、そうなれば簡単には止まらない。相手は、05レッドルゼルと07ラプタスの2頭を上位に取った。堅く決まる一戦とみて、ここは◎-○▲の馬連・馬単主体で勝負したい。

【小波乱】トップウイナーは充実一途。地力があるワンダーリーデル。スマートダンディーは条件が好転。

阪神同距離コースの重か不良で好走経験ある馬は印を打っておきたい。まあ前走不良馬場で106ある○レッドルゼル。だが逆転あるのは◎サクセスエナジー。コース、馬場関係なく先行できる点を評価したい。前走値120▲スマートアヴァロン。一発☆トップウィナー。

上昇度という点から注目したいのが5レッドルゼルだ。条件はベストでゲートが互角に発進できれば差し切れる。次位は14サクセスエナジーで連勝中と上り調子にあり先行力は魅力。▲は9スマートダンディーで展開に注文はつくが決め脚は脅威。