【飛躍を期す】2021年の初重賞・
中山金杯は、
ヒシイグアスに託す。
2歳12月・中山2000mの未勝利を、翌々週のGI・
ホープフルS(勝ち馬は
サートゥルナーリア)より0秒1速い2分1秒5で楽勝(後続に0秒5差)。年明けの
若竹賞を連勝し、将来を嘱望された好素材。ただ、先行意識が強くなりすぎ、抑えが効かず
スプリングSは5着敗退。
心身のコントロール矯正に幾度か緩衝期間を必要としたが、立て直しが功を奏し、2勝から3勝クラスを連勝。前走の
ウェルカムSは、1000m通過・1分2秒5というスローペースにも好位で我慢が効いた。後半は残り4Fめから11秒9にペースアップ。続く3Fのレースラップは11秒7-11秒2-11秒3(34秒2)、対する自身の上りは33秒5。推定ではあるが10秒台を含む良質な加速ラップで楽々と抜け切り、記録的基盤も整えた。
適度に間隔をあけ前走後の乗り込みも丹念。素材はオープン級、斤量は54キロ、鞍上は2021年度期待の松山Jなど、◎の魅力はたっぷり。
対抗は明け4歳馬
ディープボンド。
皐月賞は10着に終わったが、
京都新聞杯を2分11秒7で駈け、ダービーは5着、
菊花賞4着。年明けの目標はGIIIのここへ設定、大晦日のハードトレで息はできた。1回中山は仮柵を設置した高速馬場のCコース。56キロなら急坂でも加速は緩まず、持ち前の決め手を活かすにはもってこい。
割って入れば、戸崎J操る
ウインイクシードの熟練度。オープン入りし、2000m以下の距離では掲示板を外したことがなく、前年は
福島記念4着、
ディセンバーS2着、
中山金杯2着。同じローテの今年は、前二戦は5・5着ながら小差。前年より1キロ重くなったが、叩き三戦目の今回へトップコンディションにもってきた。
56キロがデリケートだが、
ヴァンケドミンゴは
七夕賞3着、京都の
カシオペアSを1分46秒3という好タイム3着。
福島記念も首の上げ下げで2着、中央場所のGIIIも楽しめる実力を培ってきた。
アールスターは、決め打ちが嵌ったにせよ
小倉記念を1分57秒5で一気差し。急坂がカギになるが、距離2000mも体調もいい。
ダーリントンホールはGIII
共同通信杯優勝馬。まだいくつか矯正すべき箇所を抱えているが、スケールと才能は軽視禁物。