【まともなら】気性さえ制御できれば、
ヴィクトゥーラはマイル重賞も展望できる。牝系の大本は
バレークイーン、祖母は
フローラS2着、
ローズS2着。サイズは462キロ、四肢の頑丈なクルリと丸い
ロードカナロア産駒。10月の冷たい雨、新馬戦の馬場は重。スタートして3Fあたりまでは下を気にする素振りも見せていたが、1000m通過は64秒9の超スロー。内外の有利不利はなく、ならばロスの少ないインへと切り込み、推定11秒5-11秒2-11秒2(3Fは33秒9)で一気差し。一頭だけレベルの違う加速力で後続を引き離した。続く
ベゴニア賞は、上り33秒6という良質な加速ラップをマーク。1勝クラスの前走は1000m通過59秒1のミドル。ここまでは想定内だった。しかしラスト3F目に11秒1というHラップを刻み暴走。まだ馬体も細く、危うさを抱えているが、ポテンシャルと血統に今一度こだわりたい。
強敵は
ジャングルキング。長兄
アドマイヤオウジャ(
父ディープインパクト)は4勝。その年のPOGで、ドラフト1位級の人気者だったなぁ…。9番仔の父は
ドゥラメンテ。肩回りや、大きな腹袋など、兄に似ているところもあるかな。ただ性格はファイター、新馬戦は前進気勢を表に出し、二番追走、直線入り口では馬なりで先頭。ラスト3Fを11秒5-11秒4-11秒5の好ラップでパンチアウト。次走は気性など慮り7Fを使ったが、出遅れを喫し、慎重に直線勝負。3着に敗れたものの、時計は1分21秒8、上りは最速。鞍上のルメールJも、マイルに戻しても大丈夫という手応えを感じているか。ただ、特別戦ではなく平場を使ってきたあたり、両者ともに半信半疑なところはあると思う。
ならば
ノーダブルディップが一角崩し。540キロもの巨漢、前走の時計やレース内容通り、今の中山の馬場は適性
ドンピシャ。レースの流れには乗り遅れたが、
スリートップキズナは2戦連続で最速の上りをマーク。
タケルジャックは出遅れ。重賞経由の
メインターゲット、
モメントグスタールなど、連下はチョイ荒れ。