【大回転】
レシステンシアがス
プリンター像に成長・変化。阪神JFを従来の記録を0秒4塗り替える1分32秒7のレコードで駈けたスピードスター。重馬場の
桜花賞を手一杯に粘り2着に奮闘。
NHKマイルCは道悪を激走した桜の反動もあったのだろう、476キロに馬体が細化。資質だけで2着は確保したものの、その後骨折が判明。復帰緒戦の
マイルCSは中身が伴わず8着に終わったが、本調子を取り戻した
阪急杯は、1000m通過・56秒6というよどみのない流れを自らが牽引。残り2F目で一気に10秒8にペースアップ(1200m通過は1分7秒4)、最後の1Fを11秒8でまとめ、1分19秒2のレコードを悠々叩き出した。
ちなみに一昨年、同じ阪神1400mの
阪神Cを
グランアレグリアは1分19秒4(後続に0秒8差)で楽勝し、同レースを起点に後のGIラッシュへとつなげたが、7Fまでなら
レシステンシアの戦績や持ち時計は、グランと同等かそれ以上といっていい。
高松宮記念は枠順、展開、重馬場など重なり2着に敗れたが、左回りにも楽に対応し、逃げずとも十分競馬ができた。
ヴィクトリアマイルは、パドックの雰囲気は抜群。うっとりしながら周回を眺めていたが、しかし返し馬に入り、
グランアレグリアと並べて動かすと、なんだか細く華奢に映る。超A級相手のマイル戦はまだ体力・スタミナ不足なのかなぁ…。
しかし1200mなら天性のスピードでGIだって戦える。調教は常に動くが、成長期間を設けたことで、見るからに回転指数が速くなり、タイム的には同じに見えてもグリップ力と
パワーが違う。
強敵は
クリノガウディー。2020年の
高松宮記念は1着から4着へ降着。モタれ癖に悩んできたが、二走前の鞍馬Sを1分7秒1、前後半の3Fは33秒8-33秒3という
バランスのいいラップで急襲。安土城Sは1200m通過・1分7秒2という淀みのない流れの上に立ち、1分19秒2のレコ勝ち。中京のス
プリント戦は、左で肩ムチを入れながら気合を入れて追えば、全速力に近いフォームで走れる。ス
プリンターは、坂路の動きやタイムがデキのよさに直結。日曜日に1F・11秒8を馬なり、水曜日は11秒6で駆け上がってきた。
単穴は
ピクシーナイト。新馬勝ちは1400m、春はNHKマイルを最終目標に置きマイル路線を歩ませた。マイペースに持ち込めたことで
シンザン記念を逃げ切ったが、坂路調教の時計やフォームを見るとス
プリンターの要素が色濃い。夏を過ぎれば、短距離路線に
アタックをかけるのは既定路線。
しかし
CBC賞は初の1200m、前半3F11秒6-10秒0-10秒7は32秒3。スタートして下りとなる小倉の1200mは前半3F・32秒台はザラにあるが、4F目も10秒9で進行。従来の記録を0秒4塗り替える1分6秒0のスピード決着には目を白黒。好発は切ったが、一介の逃げ馬にしないよう、ジンワリ中団に控える競馬を試みたこともあり、0秒1差ほど遅れをとったが、あきらめることなく2着に差は詰めてきた。距離二度目、中京は2戦2勝、一週前追い切りの坂路では49秒9が出た。
カレンモエも差はわずか。
母カレンチャンは、4歳時に5連勝、
スプリンターズSを射止め5歳春は
高松宮記念を制覇。母より本格化はスローだが、娘
カレンモエも、
京阪杯-
オーシャンS-函館SSを連続2着。あと一つギアが上がればGIも見えてくる。気はいいが若干終いが甘い、松山Jはそんなタイプに、もうひと脚使わせるのが得意です。
ジャンダルムは、母はス
プリントGI馬
ビリーヴ、1200mという舞台は、血統的に約束の地といっていい。
春雷S・1分7秒3で適性も確認した。集中力を欠くことがあり、
北九州記念は痛恨の出遅れを喫したが、大外からの脚色は際立っていた。
シゲルピンクルビーも、
北九州記念は馬場の傷んだところに進め、中途半端に伸びを欠いてしまった。
ラウダシオンは良馬場の1200mならデムーロも迷いなく行ける。