【7Fなら大将】距離1400mなら中心はルークズネスト。父はモーリス、体型はスプリンター寄りの分厚いタンク型。その特性がもっとも明確に現れたのが7FのファルコンSだった。前進気勢に任せ前半3Fは12秒2-10秒6-10秒9(33秒7)、1000mは56秒2のHペースを他馬の出方を見ながら余裕をもって先頭。脚色を確かめ残り2F標識まで追い出しを待ち、良馬場発表ながら芝の塊が飛ぶ荒れ馬場を1分20秒1のレースレコードで制圧。マイルは現状1Fが長く、NHKマイルCは歴代でもっとも厳しいタフな流れと時計決着、10着は仕方ない。前走のポートアイランドSも勝ち馬の想定外の粘り腰にあい2着に惜敗したが、休み明けをひと叩き、斤量は54キロ。1400mなら阪神の坂でも脚色は鈍らない。

　対抗はダノンファンタジー。重賞は阪神JF、ローズS、阪神Cと三つの距離で勝利をあげているが、阪神Cの1分19秒7という記録が最も価値があり、適性の在処を物語っている。体調が安定せず、調教メニューは坂路中心だったり、CWコースでも5Fおよび上り重点の稽古が多かったが、今回はCWで6F追いを二本消化、前向きかつ伸びやかな動きが目を引く。

　割って入ればステルヴィオ。2018年のマイルCS優勝以降、テンションが上がり気性が尖り、体調整備に苦労しているが、京成杯AHは0秒4差。直線中ほどまで顔をのぞかせ一瞬首位も見えた。京王杯SCは1分20秒0で2着、前年のスワンSは2着。今はこの距離に波長があう。

　クリノガウディーは、春は鞍馬S、1400mの安土城Sをレコ勝ち。不振を脱出し、良運を手繰り寄せた。GIのスプリンターズSは8着に終わったが、休み明け三戦目となり状態は今回がピーク。操縦の難しい右回りでも食い込む可能性を感じる。ギルデッドミラーも久々のTVh賞が0秒3差。1200mは忙しく、出遅れも重なったが、阪神1400mは[1100]。前に壁を作り折り合えば、スパリと切れる脚を使う。リレーションシップの勢いも不気味。前走は1000m通過・56秒3-1200m通過・1分8秒0というHペースを外一気。最後は手綱を抑える余裕すらあった。

　スワンSは別定GIIのわりに前走オープン特別・リステッド組と前走重賞組の成績差が小さい。前走オープン特別・リステッド組は複勝率17.4%、前走GIII組は複勝率18.8%なのでほぼ同じ。過去10年のうち8回で馬券に絡んでおり、どの年でも1頭くらいは狙ってみる手がある。

　ちなみに前走GI・GII組はそれぞれ複勝率23.3%と22.2%で一回り上の成績なのだが、人気にもなるため複勝回収率はそれぞれ64%・68%。しかも前走大敗馬もよく馬券に絡んでくるので、どれを取るかが難しい面もある。

　前走オープン特別・リステッド組は馬券に絡んだ8頭のうち6頭が前走3着以内。前走3着以内馬に限れば[2-3-1-12]で複勝率33.3%だし、好走してきた馬についてはある程度的中頻度も望めそうだ。

　今回は◎ルークズネストが唯一の該当馬。3歳重賞連対は2回あるし、格で見劣ることはない。キレで勝負できないぶん1400mも良さそうだ。

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【混戦模様】前走は枠の並びでレースに参加できなかった10クリノガウディー。距離延長も苦にならず、出負けさえしなければ。17マイスタイルは鞍上がお父さんに戻って、一発の魅力膨らむ。外から先手を奪えれば。2サウンドキアラは体調が鍵も阪神コースでの実績は上。

※10/24時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　阪神の芝1400mで行われるマイルチャンピオンシップの前哨戦。舞台となるこのコースは、先行争いが起きることが多くペースが流れるが、内回りだけあってそれでも粘りが効くので内枠の先行馬から狙うのがベター。本命視しているのは、サウンドキアラです。近走はGI戦で強い相手に差のない競馬ができている子。阪神コース適性が高く今回の相手関係なら楽しみは十分です。

※10/24時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　3歳馬ホウオウアマゾンにチャンス到来。春はアーリントンCを速いタイムで快勝。ピクシーナイト(4着)に競馬をさせなかった。前走NHKマイルCは超ハイペースの中を2番手で立ち回って9着もやむなし。鉄砲は全く問題なく、ここは楽しみな一戦。同じく3歳ルークズネスト。こちらはグレナディアガーズを完封したファルコンS優勝が光る。フィアーノロマーノは久々が鍵も重賞は上位の常連。ダノンファンタジーも伸びが戻ってきた。

※10/24時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　大敗直後の馬は不振。「前走の着順が8着以下だった馬」は2015年以降[1-0-0-45]と安定感を欠いています。

　あとはキャリアも重要なポイント。「出走数が23戦以上の馬」は2015年以降[0-1-1-40]と期待を裏切りがちでした。

　枠順やオッズにもよりますが、現時点でもっとも魅力を感じるのは3歳のルークズネスト。あとはギルデッドミラー・ステルヴィオ・ダノンファンタジーあたりも、相応に高く評価すべきでしょう。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　マイルチャンピオンシップの前哨戦であると同時に、スプリンターズSからの間隔も中3週と適当なので、スプリント路線を主戦場にする馬たちのための秋の目標レースという側面も持つ。各馬の適性も思惑も様々なので、中々すんなりとは決着しないレースになっている。

1.上がりが掛かる

　16年以降に行われた阪神芝1400m古馬重賞の、平均レース上がり3ハロンは34秒8。内回りコースであること、ゴール前に坂があることなどから、速い上がりが求められるレースにはなりにくい。

2.距離短縮組が優勢か

　16年以降に行われた阪神芝1400m古馬重賞の成績を、前走距離別で見てみると、距離延長組は[4-3-1-63]で複勝率11.3％、前走も1400mだった馬は[2-3-3-47]で複勝率14.5％なのに対し、距離短縮組は[6-6-8-54]で複勝率27.0％。

3.格の違いがものを言う

　過去10年のスワンS勝ち馬の内8頭には、それ以前に重賞を勝った実績があった。その内GIウィナーが2頭、GIIウィナーが3頭。実績馬が巻き返してくるケースも多い。

　サウンドキアラは昨年上半期に重賞3連勝した時の勢いは落ちているが、近5走中でヴィクトリアマイル以外は大きく負けているわけではなくまだまだやれるはず。同舞台の阪神Cで僅差4着だったこと、上がりの掛かる重賞を制した実績があることから条件に不安はなく、巻き返しを期待したい。

　タイムフライヤーは意外と条件合いそう。馬場状態にもよるが、比較的ダート実績馬にも好走のチャンスがあるコースなので一発があっても驚けない。ダノンファンタジーは馬場状態がポイントになる。高速馬場なら押さえる必要があるが、タフな馬場なら疑いたい。

　ホウオウアマゾンは休み明けがどうかだけ。鉄砲実績はあるが、叩き良化型なので今回は仕上がり途上かもしれない。以下、叩いた上積みが見込めるルークズネスト、内回りどうかも地力上位のステルヴィオ、コース実績豊富なフィアーノロマーノ。

【混戦模様】実績的には格下ながら、勢いがある03ルークズネスト。古馬との初対戦となった前走は惜しくも2着に終わったが、内容はかなりよかった。久々を叩かれての上積みもありそうで、重賞のここでも要注目。相手は、02サウンドキアラと10クリノガウディーの2頭が上位評価組だ。混戦模様とみて、◎○▲の組み合わせから流す3連複・3連単主体で勝負したい。

【小波乱】ルフトシュトロームは充電完了。ホウオウアマゾンは先行力上々。脚質が幅広いカツジが続く。

GIIスワンS。芝1400m戦。この重賞も今年は阪神で行われる。例年、ガチガチも大荒れどちらもある。人気薄で割り込む馬をいかに捕まえられるかがキモになっている。それでも軸は人気サイドでも構わない傾向あり。3歳で平均値で負けていない◎ルークズネスト抜擢。相手に平均値トップ○クリノガウディーと前走値113▲ダノンファンタジー。問題はここから。人気薄から一発は☆フィアーノロマーノ。

休養効果で復調した9ダノンファンタジーが主力。阪神は5勝と実績があり巻き返しは可能。次位は3ルークズネスト叩いた効果は大きく自在な脚があり互角。▲は10クリノガウディーでしまい勝負で浮上の余地はある。