【古馬になって輝くルビー】ルビーカサブランカが、ゴール前一気に馬群をのみ込む。母ムードインディゴは3歳夏に本格化し秋華賞2着。古馬牝馬の中距離重賞の重要なポイントとなる府中牝馬Sを一閃した決め手の持ち主だった一族はなべて晩成。全兄のユーキャンスマイルも4歳夏・新潟記念を勝ち、5歳春・阪神大賞典を制覇。7歳今も現役で頑張っている。妹のルビーも明け3歳デビュー。新馬勝ち後次の1勝までに10戦を要し、OP到達にも19戦かかったが、愛知杯は52キロの軽量。狙い撃ちのイン強襲がハマったにせよ、GIIIをもぎとった。前走の中山牝馬Sは斤量は55キロ。1000m通過は60秒2、後半5Fはすべて11秒台という先行有利の流れに0秒2差遅れをとったが、コーナー4つ、小回り1800mの動き出しは武豊Jの脳にインプットされた。54キロ、力勝負の別定戦なら差し届く。

　第一目標は中山牝馬S僅差2着のアブレイズ。9Fは2勝、昨年5月のメイSを1分46秒3・上り33秒8という高速数値で駈け、前回は前述した11秒台の連続ラップを早めに捕まえに行きあわやの2着。父はキズナ、今季の福島は開幕週の雨で意外とパワーを要する差し馬場。平坦コースに適性も高そうです。

　単穴はサトノダムゼル。明け3歳デビュー、13着に惨敗したが秋華賞にも駒を進めた。4歳夏の新潟記念は5着と見せ場を作り、5歳秋は府中牝馬S5着など、9-10Fを軸に頑張ってきた。前回のニューイヤーSは15番枠がアダ、外を回され末を甘くしたが、福島9Fなら勢いのまま先頭ゴールも十分。

　中山牝馬Sの覇者クリノプレミアムも、稽古の動きなど見ると、前走はフロックでなさそうだ。福島9Fに良質な勝ち鞍もある。

　ホウオウエミーズの前走スピカSは、稍重という馬場差を斟酌すれば、1分47秒8および道中の後半5Fのラップは、中山牝馬とほぼ同じレベルといっていい。

　アナザーリリックはアネモネSを大外一気、新潟の佐渡S・1分45秒2・上り33秒2は出色。10Fは1Fが長く、ベストは9F。

　過去10年、このレースで全馬を均等買いしたときの回収率は単84%・複117%。別定戦でもそれなりに荒れている。斤量の問題でなく、牝馬GIIIに出てくるような馬はちょっとしたことでアトサキが変わる関係性ということだろう。

　ただ、条件戦からいきなりここというのは意外にハードルが高く、過去10年[0-3-3-28]。複穴は出しているが勝ち切れてはいない。勝ち馬10頭はすべて前走GIIIで、それを意識したフォーメーションを組みたいところだ。

　今年は中山牝馬Sが大波乱、かつ差し色の強い結果だったので、その上位馬以外から◎○を選びたいところ。◎はGIIIでも京都牝馬Sから来るサンクテュエール。昨年の3着馬でもある。○は中山牝馬Sの負け組からロザムール。2ケタ着順が4回続いている近況だが、逃げ馬だけに福島コースでは一発がある。◎とは対照的に昨年のこのレースでは大敗しているが、逃げ馬は負けるときには大きく負けるものでもある。

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【難解】引退レースとなる8サトノダムゼル。4月のこの時期まで3か月休ませての参戦で、陣営の気合が感じられる。11ホウオウエミーズは重賞でも通用の器。福島向きのエンジンのかかりの良さが良い。6スライリーは前走で復調の兆し。3歳春の実績から侮れない。

※4/17時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ヴィクトリアマイルのステップレースの一つ。紛れの多い福島コースで行われるだけに波乱の多い傾向にあるレースです。舞台となる福島芝1800mは3回の坂を上るために小回りコースではありますがスタミナも重要になります。本命視しているのは、フェアリーポルカです。前走の中山牝馬Sは大敗したものの、過去にはこのレースを制している。牝馬重賞では毎度見せ場のあるレースができている子。追い切りの動きから仕上がりの良さが目立ちますから前走を度外視する走りに期待します。

※4/17時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ホウオウエミーズから入る。前々走の愛知杯は輸送も影響したか12キロ減。10キロ戻した前走できっちり巻き返した。福島での白星があり、出遅れなければ好位で立ち回れるタイプ。ここはチャンス。フェアリーポルカは20年の覇者。馬混みを苦にせず、猛烈なファイトで割ってくるあたり、ローカル重賞向き。ルビーカサブランカの前走6着は出遅れが全て。大きく崩れることがなく、ここも上位争いに食い込む。スライリーが面白い。毎度、人気はないがハマっておかしくない。

※4/17時点での想定に基づいた予想になっておりますので、回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　基本的に前走好走馬が優勢。「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.3秒以上、かつ前走との間隔が中8週以内の馬」は2019年以降[0-1-0-18]と苦戦していました。

　なお「生産者がノーザンファームの馬」は2019年以降[2-2-2-9]と堅実。一方「生産者がノーザンファーム以外、かつ“前年以降、かつ今回と同じコースのレース”において6着以内となった経験がない馬」は2019年以降[0-0-0-21]と上位に食い込めていません。

　今年のメンバー構成なら、アナザーリリック・クリノプレミアム・シャーレイポピー・ルビーカサブランカあたりを重視すべきだと思います。

※特別登録段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

　ローカルのGIII戦ながらヴィクトリアマイルへのステップレースという役割があり、1着馬には優先出走権が与えられる。思わぬ伏兵が食い込んでくることも珍しくなく、過去10回で3着以内に入った延べ30頭中8頭は10番人気以下だった。

1.4歳馬に妙味なし

　新潟開催だった昨年を除く過去9回で、4歳馬は[2-4-2-49]で複勝率14.0％、複勝回収率31％と苦戦傾向。対して、5歳馬は[4-5-5-35]で複勝率28.6％、複勝回収率206％、6歳馬は[2-0-2-15]で複勝率21.1％の複勝回収率191％。

2.距離延長組は苦戦

　過去9回で、前走からの距離延長となる馬は[0-0-3-31]で複勝率8.8％しかない。同距離の中山牝馬S組が中心となる一戦だが、それ以外のローテーションから食い込んでくるとすれば距離延長組より短縮組の方が見込みが高い。

3.差しが決まる

　20年はフェアリーポルカが16頭立ての4角9番手から、19年はデンコウアンジュが10頭立ての4角6番手から、18年はキンショーユキヒメが12頭立ての4角9番手から、17年はウキヨノカゼが16頭立ての4角11番手から差し切って勝利した。近年は差し・追い込み馬の台頭が目立つ。

　フェアリーポルカは前走の中山牝馬Sで14着だったが、着差は0秒7と大きく負けたわけではなく、また内でスムーズさを欠いた立ち回りも影響した結果で力負けではなかった。ハンデ戦から別定戦になって斤量が1kg減るのは追い風であり、巻き返しを期待できるだろう。

　ルビーカサブランカにとって1800mは本質的に短いのかもしれないが、前走の中山牝馬Sで出遅れながら0秒2差の6着まで追い込んできており、こなせないというわけではない。比較的差しが決まりやすいこのレースなら前進は必至と見る。アナザーリリックは4歳馬なので下げたが、福島はいかにも合いそうで今年のメンバーなら期待できそうだ。

　スライリーは前走くらい走れて良い馬。福島替わりでもう一押しがあってよいだろう。以下、中山牝馬Sで2着のアブレイズ、勢いがあるクリノプレミアム、1800mで安定しているホウオウエミーズ。

GIII福島牝馬S。芝1800m戦。平均値では100台が2差のなかに5頭。以下も差がなく、前走値も差がない。人気順がどうなるか楽しみである。狙うならば4歳筆頭◎アナザーリリック。重賞ではここまで足りなかったがここに入れば上位判断。相手に○シャーレイポピーと▲ルビーカサブランカ。一発には☆サトノダムゼル。

今期の重賞勝ちの実績から15ルビーカサブランカが優勢。54キロは魅力で好機に仕掛ければ抜け出せる。次位は12アブレイズで自在な脚がありチャンスは十分。▲は1シャーレイポピーで福島の好走実績から先行策から好走は可能。