【名前通りなら】
ブーケファロスの猛々しいまでの末脚に魅了されてしまった。母はJRA1勝、母の姉も1勝、近親にブラックタイプ不在。地味な血統に加え、デビュー前の坂路調教では開始当初は3F・40秒台でドタバタ、新馬戦の6番人気という評価は妥当な線でしょうね。しかし、小回り福島の6Fを直線だけで外からグイグイ。
二戦目の前走は出遅れも委細構わず、悠々後方。菅原Jもよほど感触に手応えがあったのだろう。あえて離れた外に持ち出し、直線入り口では前の馬たちをほぼ全馬飲み込み、加速する一方の独走を決めた。開催も進み稍重という条件下、時計も1分10秒7に短縮。数字的に少し説得力は乏しいが、同日の3歳未勝利より0秒1速かった。
なんて、馬名はあの
アレクサンダー大王の愛馬と同じ(笑)。中一週になるが、馬体減りなく闘志に溢れ、1F延長、左回り、高速馬場も一気にクリアする可能性を秘めている。
ただ
ミシシッピテソーロの瞬発力もかなりのもの。半姉
ミエノサクシード(
父ステイゴールド)は
関屋記念2着。それなりの調教タイムは出ていたが426キロと小柄。目いっぱいに追ったことがなく、こちらも初陣の東京マイルは7番人気だった。スタートはゴトゴト、前半1000m通過は60秒5のスロー。先行馬群とは距離ができ、後方前めをポツリと追走。だがコーナリングは鋭く一気に先団にとりつき、11秒6-11秒8-11秒8(3Fは35秒2)というレースラップを、リズムよく追い上げ34秒1という加速ラップで外強襲。1分35秒7は6月の2歳東京戦では水準より1秒近く遅く、メンバーレベルにも恵まれたが、勝ち馬に限っては素直に評価したい。
割って入れば
ジョウショーホープ。父
ミッキーロケットは
宝塚記念優勝、母はJRA未勝利。北海道サマーセール出身(715万)、新馬戦の直前の坂路調教では50秒8-36秒9-12秒0の好タイムが出ていた。スタートは速くないが、1000m通過・58秒4の平均ペースを4番手で余裕をもって追走。直線前が開くのを待ち、上りラップは推定11秒4-11秒5-12秒1(3Fは35秒0)。逃げ馬を競り落とし、迫る後続を二枚腰を使ってゴール前突き放したセンスは光る。
フミサウンドの母は豪州産、AJC
オークス優勝。一つ上の半姉
メルヴィル(父
ミッキーアイル)は、芝短距離を舞台に戦績は[1402]。父が
ジャスタウェイにかわり、サイズは424キロ。まだ全体的に薄く、新馬戦はフットワークを確かめながら進めたが、残り2Fをすぎどんどんと距離を縮め、しっかりととらえきった。稍重馬場で1分10秒1なら時計もマズマズ。三浦Jが三週にわたって鞍上に乗り、南Wで6F追いを入念に課してきた。
穴は
シテイタイケツ。デビュー戦の大井7Fは、残り3F標識では先頭と3秒1差。絶望的にも見える位置から、上りは37秒4、出色の直線一気を決めた。ただ1分30秒6は平凡、芝適性は未知数だが、母の弟
リュウノユキナは、東京スプリント、
クラスターCなど交流重賞に数多の良績がある現役。2歳9月・芝1200mの
すずらん賞勝ちもあり、今の次期なら芝・ダートの適性の差もまだ明確ではない。
アメリカンファラオ産駒の
アドバンスファラオも、一本調子ながら今の次期なら連下の目はある。